表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-狩るモノ-  作者: 幹藤 あさ
407/542

7話

完全にむつが寝てしまうと、冬四郎はそっと抱き上げて部屋に連れて行った。以前よりも、確実に軽くなっているむつを心配しつつ、ベッドに寝かせ布団をしっかりとかけた。


「…おに…さ…」


布団の中から、小さな声がして冬四郎はベッドに腰かけた。リラックスしきれていないのか、むつはすぐに目が覚めてしまうようだ。


「どうした?」


「今日…呼ばれた…から、外に…きょ、いさん…悪くな……」


「そうか…分かったから。今夜は寝なさい」


「す、ず…」


分かって貰えたと思ったのか、途切れ途切れに言うと、むつはすぐに目を閉じて、くぅくぅと寝息をたてはじめた。外に出た事の理由を言ったようだったが、全てを聞き取る事は出来なかった。だが、呼ばれたとはどういう事なのだろうか。


一緒に外に出ていた京井にあとから聞けば、何か分かるかもしれないと思い冬四郎は、むつの頭を撫でるとそっと部屋から出た。


「呼ばれた…?」


ドアの前に立ったまま、冬四郎は首を傾げていた。むつの部屋を挟むようにして、冬四郎と京井が使っている。だが、冬四郎は、誰かがむつを呼ぶような声は聞いていない。


「…ちっ」


舌打ちをしただけで、冬四郎は1階に戻ろうとしたが、むつを1人にして大丈夫だろうか、という不安にかられ振り返った。やはり、誰かを常に側に置いておく必要性がありそうだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ