表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋-狩るモノ-  作者: 幹藤 あさ
405/542

7話

ぴぴっと体温計が鳴ると、取り出してむつは冬四郎にも見えるようにした。


「39度か…上がってるな。早めに寝るか?」


「…まだ」


「まだ眠くないか?」


むつが頷くと、冬四郎はむつを膝に座らせたまま、グラスを手に取り中身を呑み干した。テーブルの上にあるボトルを見付けると、むつはキャップを外して冬四郎のグラスを酒で満たした。


「お、ありがと」


「えー何か良いな。むつ、俺にも」


西原がグラスを差し出すと、むつは受け取ってテーブルに置いてから酒をついだ。


「むつ…ちょっと入れすぎだろ」


並々と入り、持ったら溢れそうなくらいだったが、むつはそっと持ち上げて西原に渡そうとした。少しでも揺らせば溢れそうで、西原はグラスを受けとる前に口をつけて中身を減らしてからグラスを持った。げらげらと山上が笑うと。つられたようにして、むつも少し笑った。


「むっちゃんも何か飲む?オレンジとブドウのジュースは買ってあるけど、どっちがいい?」


「…ブドウ?」


「ん、分かった」


颯介はすぐに、みんなと同じグラスに少しだけ氷を入れてブドウジュースを注いで持ってきた。


「ありがとうございます」


同じグラスなのが嬉しいのか、むつははにかんだような笑顔を見せた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ