6話
むつはこさめに言われ、病院服を脱ぐと下着を身につけた。フロントホックのブラジャーで、前には大振りなリボンがついている。
「可愛い…かも」
「あ、本当。それ良いな。パンツもリボンついてるーっ可愛いけど…邪魔そう」
「リボン大きいもんね」
くすっと笑いながら、むつはパンツをはいてぱちんっとゴムの部分を指で弾いた。そして、腰を捻るようにして尻の部分のリボンを見た。振り向いて、こさめにも見せると、こさめはくすくすと笑った。
「は…は…っくしゅ‼」
両手で口を押さえて、むつはくしゃみをした。もう1度、出そうだったのか手で押さえたまま、むずがるような顔をしていた。
「はぁー出なかった」
ずっと鼻をすするむつに、こさめはタグを歯で切ると、もこもこのルームウェアを渡した。むつはチャックを半分ほど下ろして、かぶるようにして着た。ショートパンツもはいて、足が寒くないようにと同じようにもこもことした、レッグウォーマーをつけた。
「うん、可愛い。けど、ショーパンより長ズボンの方が良かったよね…あとは髪の毛だね」
こさめは、むつの太ももに目を向けたがすぐに反らした。そして、気を取り直すようにして、櫛を持つとむつの後ろに回った。