1話
冬四郎は聞きながら、やはりそう思うかと思っていた。そして、電話の相手は盛大な溜め息をついた。
「兄貴?あの…何か分かれば教えて欲しい。俺はこのまま山上さんと一緒に捜索するから」
『山上さんと一緒か…なら大丈夫か。使える物は何でも使え。それから、お前明日は休みにしてやったからな。無事に片がついたら、休みなく働け』
そう言うと、電話は一方的に切れた。冬四郎は、少しほっとしたような気もしていた。長男で警察署の署長を勤めている晃は、怒っているようだったが、あの人が使える物を駆使して少しでも情報を集めてくれるなら、心強かった。
「晃か?」
「はい。お叱りの電話と明日は休みにしてくれたそうで…こっちに居れます」
冬四郎が言うと、山上は頷いた。
「山上さんは篠田さんに連絡したんですか?」
「あぁ、とりあえず…京井さんと篠田、西原にな。明日の朝1で来てくれるそうだ…まぁ晃にも俺から連絡するから、篠田と西原も少し融通効くようになるだろうな」
「なら、やっぱり話は明日の方がいいですね」
「…そうだな。ある程度の人間が居る時じゃないと、他から意外な話が聞けるかもしれないからな。お、片車輪悪い。倉庫のロッカーから毛布も出してくれるか?」
山上に言われるがままに片車輪は倉庫に引き返した。そして、どこにあるのか分からないのか、がたがたとあちこち開けて探しているようだった。
「凄いですね。妖を扱うなんて」




