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5話
『私は…むつの関係者は捜査に加わらない方がと思っていたんだが…君、どの私から口添えされたんだ?』
どの私という言い方が面白く、西原は暢気にもくすっと笑ってしまった。冬四郎にも言ったが、やはり影武者でも居そうな口振りだった。
「えぇ、あまり宜しくはないでしょうね。ですが、どうしても参加したくてですね…えっと、変装が得意な知り合いに願いまして…申し訳ないと思ったのですが、警視正には内密のままに捜査に…」
『そんな知り合い居るのか?ふぅん?ま、良い。で、君はどこに居るのだね?』
「むつのマンションです…また部屋が荒らされたと聞きましたので、見に来てます」
『そうか。こっちには戻って来るか?それなら、君からの報告を聞きたい…ん?』
晃が何かに気付いたように言葉を切った。西原も電話越しに、がしゃーんっという音を聞いていた。
「何があったんですか?」
『いや、何だろうな…連行されたやつでも暴れて…る?…え?』
「何ですか‼何があったんですか!?」
『いや…今、何か…西原すぐ戻れ』