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よろず屋-狩るモノ-  作者: 幹藤 あさ
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5話

今夜もよろず屋に泊まる冬四郎は、京井と共に昨夜から昼夜逆転の生活になっていた。夕方に仮眠を取り、夜は何もないかと目を光らせ、昼間は休んでいた。冬四郎と京井が昼間に休んでいる間は、山上と片車輪、颯介と祐斗が事務所に居る。日本刀を持ってきた初日、昨日の晩は雨からみぞれになり、かなり冷え込んだ。そして、雨やみぞれが降るとそれで周囲の音がかき消されてしまうと、京井はかなり神経を尖らせていたが、何事もなかった。


そして今夜、颯介と祐斗が帰る時に山上と片車輪は2人を送りに行きながら、銭湯に出掛けて行った。残っている冬四郎は、山上が買ってきていた新聞を読んでいた。特に興味のある記事はなかったが、むつの事は記事になっていた。現役の警察署署長の妹が拉致され殺害されたとなれば、マスコミもかっこうのネタと食いつくのかもしれない。冬四郎は、困ったように少し笑っていた。


「何か、面白い子とでも書いてありますか?」


「あ、いえ…実名は伏せられてますけど…むつだって分かるような記事がありますから。本当は生きてるってなったら…どうなるんでしょうね」


「それは…警察が犯人逮捕の為に仕掛けた事でとかって、頭下げるしかないでしょうね」


京井も少し笑っていた。そして、机に置いてある他の新聞を手に取り、京井も読み始めていた。しばらくは、2人とも無言で新聞を読んでいたが、机に置いてあった冬四郎の携帯がぶるぶると鳴った。


「はい、宮前」


『お疲れ様です。今、大丈夫ですか?』


「おぉ、どうした?」


『不審者、見付けましたよ。けど…顔まではちょっと無理かもしれないです。とりあえず、それのコピーとか持って行こうかと思ってるんですが…今は自宅ですか?』


「いや、事務所に居る。京井さんと一緒に」

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