3話
颯介と祐斗は先ず、コインランドリーに行き毛布を洗濯機に入れた。平日の昼間だからか、洗濯機は空いていて、全部の毛布を1度に洗う事が出来た。洗濯が終わり、乾燥機に毛布を入れてから、2人は買い出しに出掛けた。
「えーっと…何がいるかな?コーヒーと紙コップは必須だね。マグカップ全滅だったから」
「そうっすね…あと、何ですかね?」
安売りをしているディスカウントショップにやってきた2人は、大きなカートを押しながらうーんと唸っていた。
「あ、そういや…お腹空きませんか?」
「お昼まだだったね」
空腹なのを思い出したのか、颯介も腹をさすった。手の下で、くるくると腹が鳴っていた。
「外で食べて帰る?」
「そうしたいっすけど…何があるか分からないっすよ?適当に買って帰った方が良いんじゃないっすか?」
「それもそうだね」
2人はコーヒーの詰め替え用と紙コップを多めにカートの中に入れると、あとは適当にカップラーメンや値引きのシールの貼られた弁当、飲み物なんかを次々と買い込んだ。
「もう全部経費で落とそうか」
「え?」
「昨日だって、わざわざタクシーで帰れって言われるくらいだから、このくらい大丈夫だよ」
きちんと領収書を貰うと、颯介はそう言った。そして、両手に買い物袋を持って、コインランドリーに寄った。まだ乾燥機は終わっておらず、一先ず事務所に2人は戻る事にした。