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恐怖の洋館 ー円卓の怨念編⑥ー

大きな顔にパイプが花を咲かせていた。

「follow me」

「もう勝手にして……」


残り二本の剣を探すべく、私たちは館の最上階に来ていた。

「野原、原田と真理ちゃんはどうした?」

「いや、それが一緒に逃げてたのにはぐれちまって」

「おい自称リーダー」

しかし、ここまでくる過程で何度か襲われはしたがどうも腑に落ちないところがあった。

「剛力、あの化け物をぶん殴った感想はどうだ?」

「どうした藪から棒に」

剛力はいかにも解せぬといった顔をしていた。

「柔らかいとか固いとか、そんな感想」

「ん……、まるで人間をぶん殴ってるみたいな感覚だったな」

剛力の言ったことに何か違和感を感じた。化け物であるのだが、何か人間じみたものを感じている節が私にはあった。

それがある確信に変わった。

「もしかしたら、あれはもともと人なのかもしれない」

「い、一体どういうことだ?」

野原が疑問を口にした。

「いや、違和感というか、化け物にしては簡単にボッコボコにされたりしたからさ。もしかしたら死体をもとに呪いで動いてるのかなとか、思ってみたり」

「……そういえば、なんで円卓のテーブルなんてものがここにはあるんだろうな」

「あってもおかしくはないぞ。下調べはしたんだが、ここの持ち主は外国の金持ちが半世紀も前に建てた屋敷らしいし」

野原が役に立ったことと話の内容に私は驚いた。

「野原が役に立った」

剛力は声に出して驚いたようだ。

「俺そんなに役立たずかな? ……まぁ、ここの主人はなんかやばいオカルトにお金をつぎ込んだとか何とかっての噂だ」

「それなら納得だな。この西洋風の屋敷にも合点がいく」

「それにこの胡散臭い装飾もね」

言われてみればこの屋敷、オカルトをにおわせる装飾がやけに多い気がする。

しかもギミックが仕込まれてるものだからさらに胡散臭さを引き出している。

最上階の部屋は三部屋だけだったが、開いているのは奥の一部屋だけ。

「お邪魔します」

思わずそうおどけていた野原を無視して私と剛力は部屋にズガズガと侵入した。

「本がたくさん、資料室か」

「漁ってみるか」

「……お前ら、冷たくね?」

私たちは資料室を漁ることにした。資料はすべて日本語、洋館の中でそれは異様な感じがした。

「ここの主、デスビット・アルキルは相当なレベルの歴史学者で、イレの姫君の歴史を調べてたと」

「イレ姫って聞いたことないな。どっかの小さな地方のお姫様かなんかか?」

どうやらこの資料はここの主が集めていたものではなく、デスビットが死んだ後にこの屋敷を買った日本人の集めたものらしい。

製本された端正な日記にそれらの情報が記載されていた。

「……デスビットは、なぜ死んだんだ?」

「どうした」

私は読んでいた日記のある記述が気になった。

「日記の筆者はデスビットは行方不明になったと書いている」

そこで私は続けた。

「しかし、行方不明と書いていながらもこの屋敷の権利を正式に買い取って、この日記には死んだと明確に記載されている。前後の文に食い違いがある」

「死ぬ前に全部済ませて、行方不明になってから死亡届を出したとか?」

「それはないよ剛力。なぜなら、行方不明判明の日にちの日記に志望の記載がある」

茫然とする野原を置いて私たちは違和感の正体を探った。

しかし、私はこの状況を好ましく感じていた。なんせしばらく剛力は力づくで解決しようとしていない。非常にいい傾向だ。

「あれ? この壁だけ材質違う」

突然野原がそんな不吉なことを口走った。

「……」

「ご、剛力?」

剛力は無言で立ち上がった。そして壁の前に立った。

「……」

バゴォ!

嫌な予感は見事に的中した。

「ふぅ、すっきりした。フラストレーション溜まりっぱなしでさ」

「……」

信じられるか? これ一応謎解きのホラーなんだぜ?

「化け物たちあんまり手ごたえないし、頭使うのは苦手だし」

そして、私は、考えるのをやめた。


今回の成果

資料室の壁破壊

日記の発見


取得アイテムはないものの、今回は真相に一歩近づく形になりましたね

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