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プロローグ -問題、筋肉で呪いを殴れるかー
私は幽霊とか信じてます。(殴れないとは思ってない)
「閉じ込められたよぉ!」
古びた洋館に響き渡る悲痛の声、ドアをたたく音、どうやら私は幽霊の住む館に迷い込んでしまったらしい。が、トイレに行っていた私の友人は飄々としていた。
「ドアが開かないのか?」
彼には脳筋な所がある。恐らくこの状況を理解してないのだろう。
「それじゃぁさ、こうすればいいじゃん」
私の友人、剛力力也は身長が二メートルあることと脳筋でパワーが桁違いなこと以外は普通の人だ。
ただ一つ違いを挙げれば、それは彼がこの物語の主人公であることだろう。
そして、彼の発想は先人たちの作ったホラーのジャンルを、見事物理的に超えてしまったのだった。
バゴォ! と、すさまじい噴煙が巻き起こった。
私は伏せていた眼を挙げた。
「最近読んだ漫画であったんだよ。よこぬき」
ドアの隣の壁に、大穴があいていた。
感想などドシドシ募集中。
こんな幽霊と出会ったらどうなるかなどでもオーケーです。
全力で殴る方法を見つけます。