#2
収穫終えて、おちゃらけたボクに静かな食事をするチュンさん。思わず安堵の表情浮かべてしまった。パチケンやウーピンの姿を見失い、ひとまず探すのは打ち切ろう、ということになって、ボクの食い急いだ空きっ腹 染み渡る
気持ち良さそうな風任せの草
寝転がり、花を鑑賞する二匹
もう帰ってるかも―
…なんて、重い瞼がじわじわ落ちそうだから、結んだ話
〈そろそろ行こか〉チュンさんは怠そうに腰を起こした。
遠い国ジンジャまでこれから時間が、たくさんかかりそうだ
とこうして、結局、二匹だけの送別会は閉幕した
日射が紡ぎ出す白亜の沙原
漸く、たどり着いた先に広がる無人の光景。汗ばむ足裏を気にしながら、登り終えた階段はもう背景。同化している。しらけた城下町の奥地で息をひそめる街。入り口付近にいるはずだった黒猫とぶちネコ。チュンさんはやけに閑散とした街の中心部へ歩み、窓のない建築物の上、いつもの指定席で腰をゆっくり据えた
やっと、、落ち着きを取り戻せた。
送別会終わりのなにげない会話も、なぜか膨らむことはなく、低空飛行を続けるそよ風。平行線のまま、ぼくらは落ちない日の出の下、漠然と何かに対峙している。取り巻く緑。集団と、はぐれてしまった葉っぱが足元にある。
―うつらうつらするチュンさん。
教えたくれたのは、匂い。独特の雰囲気を感じ取った鼻の先に彼らは、いた―砂利たちの激しく触れあう音。ちいさな建物の屋上で感知し、起き上がるチュンさん
街へ還ってきたウーピンの遅い足取りとともに口火を切ったのはパチケンだった〈先に帰ってたんか。ずっと探してたんやで〉
先ゆく心に吊られ、体と口はうまく動けない。まるで操り人形のようで、情けなくパチケンの指摘を聞くしかなかった。
《はぐれてすみません、ちゃうで。何回めやねん》ボクの不用意な言葉を苦々しそうに突っ込んだが眼は決して合わそうとしない。ずっとチュンさんの方ばかり見てる。‥やっぱり。
嫌われちゃったかな。
はぐれて、さっさと帰ったことを名目に怒りの矛先向けてきたパチケン。ボクとチュンさんは息を止めて、聞くに徹していたが、その理不尽さ、腹がふつふつ煮え始める。それでも蓋をしつづけたから
グラグラ心は震えだすんだ
小刻みに蠢く音が辺りを動揺させる
はじめて口答えしようとボクは目線を上げた
〈…まあまあ〉真新しい世界で、横から割り込んできたのはウーピンだった〈今日はロンの送別会やし。〉
何が送別会や―
人間に寝返るやつをなんで俺たちで祝わなアカンねん




