第三章 女の子
恋愛なのにいまだに恋愛っぽくない内容です…(^^;)本当に申し訳ないです(;_;)読者の皆様ごめんなさいm(__)m
そこにいたのはぼくの両親と夫婦らしき二人。それともう一人…ぼくと同い年くらいの
「女の子」
がいた。
えっ…
ぼくは目を丸くした。ぼくはてっきり
「男の子」
がくると思っていたから…。その時ぼくの脳裏に二文字の漢字が浮かんだ。
「最悪」
ぼくは女の子が苦手だ。前の家に住んでいた頃、ぼくは今とは違う学校に通っていた。私立の学校で、県内でも偏差値の高いところだったと思う。ぼくはそこでいつも学年トップだった。特に何もしなくても成績は結構よかったのだ。運動もできたし…まぁ兎に角何でもできた。できないことなんてほとんどなかった。でも一つだけ苦手なものがあった。
「女の子」
なんだか知らないけどそこにいた女の子達は皆ぼくにこびを売るように話しかけてきていた。ぼくから見ると気に入られようとしているみたいだったけど…。ぼくはそれが嫌いだった。なんだか利用しようとしているみたいで…ぼく自体を見てくれていないみたいで…。ぼくはその前からこういう状態だった。でも、この時こみあげてくる
「何か」
を心の奥に隠した。そして蓋をして二度と開かないように何十にもテープを巻きつけた。それが開きそうになるとまたはテープを巻き、また開きそうになるとまたはテープを巻く…。その繰り返し。ぼくはその
「何か」
を開けようとは全く思わなかった。むしろ何故か恐ろしくて怖くて…それが開かないようにするのに一杯一杯だった。今もそれは続いているけど…。でも最近はそれが開く気配は全くない。ぼくは何故か哀しい。うれしいはずなのに…ぼくは本当はどうしたいのだろうか…。
「和磨〜早くこっちへいらっしゃい。みなさんにご挨拶なさい。」
母さんは少し怒っていた。だが決して怒鳴ったりはしない。だってすぐ近くに
「おとなりさん」
がいるから…。どうせこの後、さっきの続きをするんだろうけど。母さんは世間体を気にする。そういう人だ。
「遅れてしまってごめんなさい。僕の名前は坂下和磨です。これからは宜しくお願いします。」
…これで母さんは満足しただろう。ぼくはそのあとおじぎもしてやった。
「しっかりしてらっしゃいますねぇ。」
おとなりさんの夫婦らしき人達が口々に母さんに言う。
「いえいえ。そんなことないですよ。」
母さんは満足そうにそう答えた。ぼくが今まで成績上位、運動神経抜群でいつづけたのには理由がある。別にぼくはしなくて良いというのなら勉強なんてしない。スポーツだってサボる。けれどそれをしないとぼくの大嫌いな
「干渉」
が始まる…。つまりはそういことだ。ぼくは今のアパートに暮らし始めてから公立の学校に通っている。(このアパートからは遠すぎて私立の学校に通えない)
「干渉」
の少ないところに…。それなのに
「おとなりさん」はやってきた。しかもぼくと同い年くらいの子をつれて…。それも
「女の子」
干渉の材料が増えた。ぼくは神を恨んだ。その時のぼくにとって彼女は
「邪魔な存在」
でしかなかった。
でも今は少しでもそう思ってしまった自分が憎くてならない…。