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社畜の転生先は剣でした?!  作者: 紅焔
一章 ダンジョン脱出編
4/4

3 負けました、獣に

 ただいま戦闘中です。ガチもんの戦いです。

 戦況をお伝えします。


 って、待て!爪で引っ掻いてくんな!それ、当たったら痛いねん。勘弁して!

 あー、牙は無し!絶対毒ある。痛そうだもん。

 以上戦況でした。


 語彙力崩壊していたが看過してほしい。

 とにかく、この狼もどき多数が多い。


 確認しているだけで、爪攻撃、牙攻撃、冷気攻撃、タックルの四つがある。


 冷気攻撃は効かないからいいけど、爪攻撃は辛うじて反応できてるっていう領域から抜け出せないし、牙攻撃は常に食らったら死という緊張がある。


 そして、単純なタックルはもう反応できない。だって、こいつの素早さでぶつかってくんだよ、避けられると思う?


 でも、タックルは少しの溜めためがあるから、その間に距離を取って威力を軽減している。

 じゃなきゃ、我もう死んでる。


 まぁ、もう満身創痍に近いけどさ。


 って、うわー!おい、いきなり雪玉飛ばしてくんなよ!新技登場はきついって!

 これ、上司が定時丁度に「残業お願いねー」くらいの驚きだって。

 ……例え悪いし、なんか寒気が走ったけど、気のせいだよね?


 まじかー、遠距離攻撃も追加かー。

 近距離の牙、遠距離の雪玉。地味だけど、積み重ねれば、傷が増えてくる。

 特に雪玉はノーモーションで来られると対処できない。当たり所が悪ければ、最悪一発アウトの可能性がある。


 不利過ぎないか?俺の攻撃手段持ってた剣と蹴りと殴りだよ?

 物理攻撃しかないという悲し過ぎる事実。


 おーとっと、また寒波が。たがら、意味ないっての……って、いきなり雪玉飛ばしてくんなよ!

 こいつ、知能ある!寒波に含まれる雪で雪玉を偽装した!俺、生き残れるのか?


 おっと、タックルのモーション。さて、距離を……って、ええ!?


 こいつ、溜めが短くなった!まずい、まずい、獣は眼前に迫ってきている。


 苦しみ紛れに振るった剣。それは、なぜか獣を壁際まで吹っ飛ばした。


「あえ?」


 変な声が出たがそんなことどうでもいい。獣が吹っ飛んだ?何で?


 そんな疑問が頭の中を支配していた。

 もしかして、俺の剣って特殊能力があったりする?


 絶望的だった勝率がほんの少しだけ上がった。

 

 と、思ったら直ぐに獣が立ち上がった。

 まじかよ。こいつ、壁に当たっておいてまだ生きているのか。


 直後、獣が俺に全力でタックルしてきた。


「がっ!」


 油断した!何で迂闊に壁に近づいた?馬鹿か!しかし、そんなことを後悔する時間なんてない。

 俺は先程の獣同様壁際まで吹っ飛ばされた。


 幸い、激突はしなかったが、若干腹部が痛む。

 緩慢な動作で起きあがろうとした。


 馬鹿か!

 俺の中の警鐘が鳴らされる。


 さっき、油断したばっかりなのに!


「しまった!」


 そんな言葉を出す頃には腕が振り上げられていた。

 

 ドォーン!という、音と共に壁が抉られる。

 危なかった、少し頭を横にずらしていなかったら死んでた。

 だが、完全に避けられるわけもなく少しというか、結構食らった。


 崩れた壁の向こうには、まだまだ空間が広がっていた。

 それは神が言っていた「迷宮の奥深くの隠し部屋」という言葉の証明になっている。


 てか、壁を抉るほどの攻撃って反則だろ。

 それは、今までの爪攻撃が本気ではないことを否応なしに認めさせる。


 いよいよ、クライマックスか。


 また、戦闘が再開される。


 しかし、先程までより攻撃の鋭さは増している。

 雪玉攻撃の重さも増し、一球一球の攻撃力は確実に増している。


 でも、俺も段々速度感に慣れてきた。


 だからこそこいつの凄さが分かる。

 次の攻撃が読めないのだ。爪、爪、牙、爪、雪。みたいな具合で攻撃を展開した後は、牙、爪、雪、爪、と、攻撃の順番を変えてくるのだ。


 だから、厄介だ。常に警戒を怠っててはいけないという緊張感がある。


 爪が来たからこっち……って、うわっ!避けた先に雪玉!

 あぶねー、咄嗟にジャンプしていなかったら見事な金的食らわされてぞ。


 こ、こいつ!人間様の弱点を知ってやがる!やっぱり危険だ。


 だが、俺も少しずつ抵抗できるなっていた。


 剣を振るったら、軌跡とその周辺の部分に「衝」の力が込められていることが判明した。


 獣を吹っ飛ばせたのもそのおかげでだろう。


 って、おっとっと。何だ?足に何かが当たったと思い、そこを見れば箱っぽいものがあった。

 何だこれ?宝箱っぽいけど何か入ってんのかな?


 その箱を開けようとした瞬間、


「ガルルッ、ガッ!」


 一際強い雄叫びが上がった。

 えー、ごめんごめん。これお前のだった?もしかして、骨とか入ってる?お前、犬属性持ちだったのか。意外だわ。


 っめ、なんか身体でかくなってない?え?あ、ガチで怒らせちゃった感じ?

 あ、そんな感じ。


 まずい、まずい!と、とにかくここから逃げなければ!

 そう思い、崩れた壁の方へ向かおうとした瞬間、景色が薄暗い洞窟から、激しい吹雪が吹く銀世界へと移り変わっていた。


「は?」


 どこだ?って、雪玉来てる、避けなければ……え?身体が動かない?

 いや、動いてはいる。でも、ゆっくり過ぎて動いてないように感じるだけだ。

 もしかしてこれはアスリートとかがよく言う、『ゾーン』に入ったのだらうか?否、雪玉の速度は変わっていない。つまり、俺の動きが遅くなっただけだ。


 疲労か?違う。どう見ても、この空間のせいだ。


 まずいぞ、これじゃ着弾する!

 雪玉は俺の腹に当たった。今までは当たっても小石が当てられた程度の痛みで済んでいた。しかし、それはあくまで()()()()()()

 骨が折れる音がする。肉が抉れる音がする。全身を突き抜ける様な痛み。

 その痛みは俺の混乱をさらに深くした。


「おぇぇぇ?!」


 痛い、痛い。何でだ?これも、この空間のせいなのか?

 のたうち回っている俺の元へ獣が来る。


 腕を振り上げていた。


 それを避ける気力もなくなっていた俺は、何の抵抗もなくそれを受け入れた。

 

 襲いかかってくる痛み。しかし、それは直ぐに消え、俺の意識は闇に沈んでいった。


 俺は負けたのだ。


 

推敲してないので、文脈がおかしいところとか、誤字脱字があったら連絡よろしくお願いします!

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