表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イケメンになった俺、中学でフッた女の子が美少女になって隣の席から睨んでくるんだが!?  作者: なぐもん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/72

66話 隣の彼女は本気らしい

 神崎家のリビングでは、俺、月城さん、父さんの三人による緊急家族会議が開かれていた。


 三人掛けのソファーに俺と父さんが月城さんを挟むような形でそれぞれ席につく。


「どうして、家出なんてしたの?」


「……怒鳴られた訳じゃないんだよ」


 月城さんは膝の上で、家出用に持ってきたリュックを抱えたまま、静かに話し始めた。


「お父さんね、ずっと同じこと言ってたの、『一度逃げた人は、また逃げる。麗ちゃんにまた傷ついてほしくない』って、……だから私は家出したの。あの家にいたら、神崎君のことを諦めたみたいになる気がしたから」


「なるほどな」


 父さんは腕を組みながらウンウンと頷いている。


 えっ!? 今のでわかる!?

それじゃ、月城さんもお父さんから逃げたってことになるんじゃ……。


「翼、お前、分かってないな」


 完全に混乱していた俺を見かねて、父さんがいぶかしむような目を俺に向ける。


「翼、『逃げる』ってどんな言葉だと思う?」


「えっと……向き合わなきゃいけないことから、目を逸らすこと?」


「そうだ。だから月城さんは家を出たんだ」


 つまりどういうことだ?

まだ分かっていない俺に対して、父さんは特大なため息をつく。


「つまり、反対されているのに、何も言わずに家に居続けること。それが月城さんにとっての『逃げてる』ってことになるんだ」


「そうなんです!」


 月城さんが、ぎゅっとリュックを抱きしめて顔を上げる。


「な、なるほど?」


「俺、すごいだろ? がっはっはっは」


 高らかに笑う父さんと、胸を張る月城さんには言い出せなかったが、それでも――向き合い続けることから逃げない、っていう選択もあるんじゃないだろうか。

俺の考えだけど。


「というわけで、ここに私を置いて下さい」


 月城さんが仰々しく頭を下げる。


「いや、いくらなんでもそれはまずいよ。志保さんも和史さんも心配するよ」


「和史?」


 父さんの目が一瞬、ギロリと光る。


「月城さんのお父さんの名前だよ」


「……そうか」


 なんだ今の……。

父さんはまた腕を組んで、月城さんを見ながらなにかを考えている。


「お母さんには、ここにいることを連絡したんだよ」


「帰ってこいって言ってたでしょ?」


「ううん。これ見て」


 月城さんが差し出したスマホの画面には、

『お父さんのことはお母さんに任せなさい。神崎君によろしくね〜』とあった。


 志保さんはもっと娘を心配した方がいいと思う……。


 いや、でもさすがにうちの父さんは許さないだろう。

父さんは見た目通り、硬派な男だ。

年頃の女の子をこんな筋肉空間に置いておくなんてできるわけが――。


「いいぞ! 好きなだけいてくれ!」


 父さんは一度、俺を見てからにやりと笑った。


「寝るところは翼の部屋でいいか?」

 

 なんでだ、父さん!? しかもわざと俺の部屋で寝るように仕向けてきてる!?


「はい! ありがとうございます! お父さま」


 月城さん、なんで満面の笑みで了承してんの!?

それに今、お父さまって言ったよな!?

いつも「剛十郎さん」って呼んでるのに……。

 

「よぉーし、そうとなれば風呂を沸かしてくる」


 父さんはそう言うと、風呂場へ向かって行く。

去り際に俺にVサインしながら、「孫」と口パクをしていった。

あの筋肉ダルマめ……。


「あの……月城さん、さすがにまずいんじゃないかな? 本気なの?」


「神崎君、言ったよね! 『困ったことがあったら頼って欲しい』って、私、今、とても、困ってます!」


 ――ああ、言った。確かに言った。

俺は自分の言葉に後悔しつつ、どこかワクワクしていた。


「……わかったよ」


「ふふ。ありがとう! なんだか楽しくなってきたね」


「ああ。そうだね」


 えっ……、これ……月城さん本当にうちに泊まるのか?

今夜……俺の部屋で寝るの?


 やばい……どうしよう……。

 会社員のため、執筆・投稿は週末が中心となります。感想・ブックマーク・評価が大きな励みになりますので、応援いただけますと幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
>俺、月城さん、父さんの三人による緊急家族会議 家族が増えたよ!やったね麗ちゃん! ドキドキのお泊りイベント こんな状況じゃなきゃ楽しめたんだろうけど…孫はまだ早い! 父同士も何か因縁ありそうね 異…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ