STORIES 048: 世界の中心のあなた
STORIES 048
球体のものというと、何を連想しますか?
まるいもの。
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まず地球。
むかしは…
真っ平らな陸上が続き、
世界の端は滝のように水が流れ落ち、
大地は巨大な象か何かが支えていると信じられていたこともあるという。
面白いよね。
どうやって大気や水が循環すると考えていたんだろう。
いや、そもそも…
資源も何もかもがヒトのために無尽蔵に供給され続けるし、足元の大地こそが全ての世界の基盤だと信じて疑わなかったのだろう。
真実を知らない、というのはそういう事だ。
自分が信じていることが全て。
それ以外のことは事実と認めない。
視野も狭くなる。
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次に連想するのは、満月。
夜空に優しく浮かぶ月は、それ自体が発光しているわけではない。
でも、周期的に形を変えて宵闇を照らす月明かりは、電気などなかった時代にはとても神秘的なものだっただろう。
満月のときはいつもウサギが餅つきをしている。
とても不思議だ。
理屈がわかった今だからこそ、常に同じ面を見せているという奇跡に感心する。
遥かむかしの先人たちは、あの特別な存在をどんな風に感じていたのか。
僕は月の裏側をこの目で確認してみたい。
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だかしかし。
地動説や天体の仕組みだけじゃなく…
学校で習ったこと、TVで報じられていること、僕らが信じて疑わない常識というものは、本当に真実なのだろうか。
事実というのは、証拠さえあれば容易に証明できるから、それなりに信用できる。
でも、部分的に切り取ったり、印象操作をしたり、意図的に取捨選択されたりすると…
それは真実ではなくなってしまう。
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僕は、あなたが嫌い。
もう2度と会いたくない。
さよなら…
本当に?
僕は(僕だけを愛してくれない)あなたが嫌い。
(今のままが続くなら)もう2度と会いたくない。
さよなら…(なんて本当はしたくないのに。)
言葉が足りないだけでも、大事なことが伝わらない。
メールやテキストメッセージだけのやり取りって、そういうことも起こりやすい。
そして、人はすれ違う。
ましてや、意図的にそうしているとすれば…
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世界には…
真実を隠して、事実をねじ曲げ、自分達の都合の良いように振る舞っているオトナたちが沢山いる。
ときに、国を挙げて。
人類の文化的な歴史なんて、せいぜい数千年程度の短いもの。
我々は、未だに戦争なんか起こしている野蛮な種族だ。
その、低俗な思考がたどり着いた真実なんて、どれほどの価値あるものなのだろうか。
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あなたが立っているその場所。
本当に丸い大地ですか?