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適当最強論  作者: 芥
2/5

妄想

 時刻は午前5時10分。甲番は朝が早い。

 めんどくさいけど行くしかねぇな。

っていうかあの夢はなんだったんだろう。あの女、自分と同じくらいの歳だったけど…。

 あと、力ってなんだ?俺にそんなの無いぞ?

 いや、待て待て。あくまでも夢だ。いきなり東京に居たのもおかしいし。

 でも、あの女の言ってる事が本当だとしたら何かのフラグか?

 あの夢がきっかけで世界が混沌の渦に!?みたいな感じか?

 …おいおい、これってもしかしてな○う系の最初な感じじゃね?!





 そんな訳ない。仕事頑張ろう。


 


 仕事は本当に嫌だけど自分が変に真面目な性格だからか、適当に仕事はできない。それが普通なんだけどね。無論サボったりもしない。ただ、家に帰って自分の趣味である音楽制作をしてたらサボりたくなるし適当に生きてやろうという気持ちになる。

 真面目な性格に関しては悪いとは思わない。寧ろ長所である。だが、それが仇となる事がある。精神的に疲れたりしても手を抜かずに全力で作業をしようとする。それがたとえやりたくない仕事だとしてもだ。

 人間、時にはある程度の手抜きも必要だ。

そうしなければ趣味でも消えないストレスを抱え込むことになる。少々捻くれてる考えかもしれないが俺はそう思う。


 そんな感じで今日も仕事が終わった。今日は工場が止まってたから点検作業しかしてない。点検が終わってからの時間はほぼ休憩みたいなものだった。

 そんな感じで家に帰った。


「今日は月曜日だからプロ野球はやってないな。適当に音楽制作でもするか。」 

  いつも通りに音楽制作をする。

 パソコンとか持ってないからスマホの制作アプリで打ち込む。いわゆるDTMっちゅうやつ。最初の方は全然自分の思うような曲が作れなかったけど慣れてくると徐々に作れるようになる。一つ一つ打ち込んでから再生した時に奏でられる音楽は中々いい物だ。

 音楽制作を一通り済ませたあと弾けないピアノを少し弾く。

 弾けないと言っても右手だけではそこそこ弾ける。なんなら耳コピをしながら弾くぐらいに。

 俺は小学生の時に金管楽器をしていてトランペットとアルトホルンを吹く事ができる。

 そういうのもあってか、割と音感はある方だ。これは高校時代の友達とカラオケに行った際に言われたから多分本当のことだと思う。

 

 30分くらいピアノを弾いた。

 片手で、ぎこちなく。


「さて、明日は休みだからちょっとドライブにでも行くか。」

 1人ドライブは周りに流されずに自由気ままに運転出来るのがいいんだよ。ホントに楽。そこに自分の好きな曲を流す。これに尽きる。

 

 俺は車に乗った。

 行き先は決めてない。ノープランだ。

 とりあえず車を走らす。回転数とかはあまり詳しくないのでとりあえず60キロくらいで。



 時刻は午後6時30分。そろそろ夕日が沈む頃だ。

「ちょっと山にでも行くか。」

 とりあえず山に行く。そして綺麗な夕日を見るのが目的だ。

 道中カーブが多かったので、中々大変だったが目的地までたどり着いた。

 夕日が丁度いい感じに沈みかけている。

 これは綺麗だ。写真を撮ろう。

 そう思い、写真を撮ろうとした瞬間。

 

 後ろからガサガサ音がした。

 直ぐに後ろを振り返る。

 すると、木の影から何かが襲いかかってきた。

 猪だ。ちょっと大きめの。

 どうしよう。マジで終わった。

 

 俺はダメ元で、向かってくる猪に申し訳程度のパンチをした。適当に。

 


 

 

 

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