待ち遠しい。
開かれた地平、自由に身震いしてる。
行きましょう、望みの場所へ。
あなたが言ってた他人任せの楽園へ。
つい浮かれて涙を誘う、そんな都合のいい楽園へ。
躾られたように、そよ風が高揚感をあやしてる。
様変わりした大地が揺りかごのよう。
ここなら我儘の特権を掠め取れる。
泣きわめくあの子は知らない子。
ここなら名声の欲求を叶えられる。
喚き散らすあの子は知らない子。
そろそろ出掛けましょう、お望みの場所へ。
開かれた胸の内、誰も帰ってこない部屋の中。
いくら待たしても、怒られる心配はないから。
どんなに待っても、怒る理由なんてないから。
静かに眠るあの子は知らない子。
揺れる揺りかご、わたしは眠る。
お出掛けの誘い、夢見て眠る。
ここなら愛される理由しか見当たらない。
開かれた扉、過ぎた時間が凱旋する。
いつまでも待っている。
怒る理由なんてないのだから。