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15.チャーシューごろっと中華専門店のチャーハン(神奈川)

あらすじ


京都で財布を買った晴明。

帰りに出町柳にある有名和菓子店で大福を買おうと向かうと、そこには晴明の妹的存在の土御門冬華と、冬華の兄である土御門夏目と邂逅。


何やら晴明と夏目の間には因縁があるらしく……………


京都にて、何やら晴明と因縁のある土御門家当主『土御門夏目』との遭遇。

その一週間後


「はい、というわけで来ました横浜中華街」

「おい、待て待て待て我が主」


晴明とセイルは横浜の元町中華街に来ていた。

何事も無かったかのように進めようとする晴明に思わず、待ったをかけるセイル。


「どしたセイル、財布でも忘れたか?」

「いや、前話で初登場した夏目とやらの話は何処へ行った。話を飛ばしてしまったかと思ったぞ」


メタ発言過ぎないかそれ。


「じょうがないだろ。あの後に起きたことと言えば───」


①不機嫌そうに挨拶「晴明か」「久しぶりだな」

②無言

③無言

………

⑧無言

⑨セイルが助け舟「はやく大福食いたい」

⑩「いや、単純に食いたいだけだろお前」とバルバトス


とまあ、気まずいまま無言でお別れしたのであった。


「出来事こんぐらいで、あの後は何もなくただ別れただけだし」

「いや、その通りだが……何か言うこともあるだろう」


そう言うと晴明はバツが悪そうに、頭を掻く。


「別に。良くあるような平凡な事情だよ。些細なことで喧嘩になって、それ以来仲が悪いんだよ」

「平凡、ねえ」


……その1番肝心な仲が悪くなったキッカケを知りたいのだが


セイルがそれ以上話を聞こうにも、晴明はこれで終わりというスタンスを崩さない。

取り立てて私に話すことでも無いのかもしれないが、しかしこれは───


セイルは腑には落ちていないが、ふぅと息を吐いて区切りをつける。


「……ふむ、分かった」

「よし。じゃあ、中華街散策行こうぜ」





話は戻るが、現在2人が来ているのは神奈川県横浜市内の元町中華街。

言わずと知れた、横浜の超人気スポット。

平日だろうと休日だろうと、人でごった返しており、中華料理店が並んでいる。


2010年頃は高級中華料理店が多かったが、今では格安中華料理店が増え、高級中華料理店が少なくなっている。

また、食べ歩き用の食事を提供する店も増え、焼き小籠包、天津甘栗、タピオカドリンク、肉まんと、歩いても歩いても四方八方から良い匂いが漂ってくる。


「あと、ここにはベビースターランドっていうお菓子のベビースターの製造過程見れるところもあれば、小さな水族館もある」

「よくもまあ、この通りにコンパクトに収められるものだ。……ベビースターは後で行こう」

「お兄サン、クリ、焼いたクリあるヨ。一つ食べナィ?」

「いらない」


そして天津甘栗屋が狙ったのかというくらいに等間隔に点在し、栗を試食させようとするおばちゃんによく出くわす。


「それで、今日は何を食べに?肉まんとかか?」

「冬だったらそれ一択だな。後でお土産に買うけども」


俺的に華正樓の肉まんとあんまんが好物である。

肉まんもあんまんも、どちらもとても大きい。そして、肉まんに至っては、肉の餡がギッチリ入ってとてもボリューミー。噛めば肉汁が溢れ、食べる際に服を汚さないように注意が必要なほどだ。


「……じゅるり。それは是非とも食べたいな」

「家に帰ったら蒸して食べよう」


買う個数は俺とセイルで2つ……肉好きだからバルバトスの分も買っておくか。

なら3つ……しかし、そうなると。


「なあ、セイル。シトリーの分も買ってくか?」

「────何故その名前が今出る?」


シトリーとは、以前家に来てたゴスロリ悪魔。

少女の姿をしているが性欲を司る悪魔で、セイルのスト……ファンである。

何気なしに口にしたら、セイルが苦虫を噛み潰したような顔をしてこちらを向く。


「いや、深い意味はないぞ。ただなあ、シトリーも人間界(こっち)いるなら、親睦深めた方が良いかなと思ってな」


バルバトスだけにあげて、居るのは分かっているのにシトリーにはやらないというのは、何か不公平なようで。

そう考えたわけだが、セイル的には同意無し。

まあ、ストー、げふん、視界激狭超重症のファン相手に好意を抱くのは難しいか。


「気を使わなくて良いぞ晴明。どうせ、そこらで女か男を引っ掛けて満喫しているだろうさ」

「お盛んなことで。というかシトリーって男も範囲なのか?」

「アイツは分け隔てなく欲に忠実でな。良い意味で平等、……悪い意味で雑食だ」

「確かにインスタとか見ると、美人だけでなく多種多様なイケメンな人と写ってたな」


前は外国人のグラマラスな女性と写っていたが。

大きな声では言えないが、……少々羨ましい。


「シトリーはどうやってこの人達と親しくなるんだ?」


魔術使ってたら、土御門に目をつけられる恐れがあるので心配な晴明。

セイルはその問いに返答する。


「マッチングアプリ。あと話術」

「ファンタジーが一切皆無じゃん」


魅了の魔眼でも使ってるのかと思えば、純粋なテクニック。そこは現代一般人と変わらないのか。

セイルは過去を思い返すように話し出す。


「話術が上手いのだシトリーは。私も一瞬乗せられそうになった危機があってな」

「何それ気になる」

「気になるな。それで、最終的にはシトリーに話させない為に一定の距離に入ったら魔術で遠くに飛ばすことにしている」


だから、シトリーが俺の家に来た時、すぐに魔術でどこぞに飛ばしたのか。

しかし、セイルがそれほど誉めるということは非常に卓越したトーク力なのか。

後学の為に機会があれば学ばせて頂きたい。


「変な事を考えるな」

「心を読むなよセイル」

「読まずとも顔に出ていたぞ。それよりも、折角の横浜だ。シトリーの話などせずに中華街を満喫するぞ」


話はこれで終わりだとばかりに、セイルは足を進める。

その後、土産屋に冷やかしで入った晴明がヌンチャク捌きを披露したり、セイルが道すがらにあった焼豚メロンパンに興味を惹かれたり。

気分が乗ってオバちゃん占い師に500円でセイルが手相見てもらったり。(もちろん、このオバちゃんは魔術師ではなく一般人)


「晴明は受けなくて良いのか?」

「俺は他人の見てる方が面白くてな」


あのオバちゃん『今後の人生は順風満帆。だけど、ちょっとした油断で貴女の大切な物を失うことになるわ』と言っていた。


「セイルの大切な物って何?」

「うん?ふむ……最近買ったPS5か」

「……分かっちゃいたが少しは『御主人様(オレ)』とか冗談言わんの?」

「別に良いが、私が急にその手を冗談言ったらどう思うよ晴明」

「何かねだられるのかな?と警戒する」

「そうだろ」


などと下らない話をしながらぶらぶら時間を潰し、やっと目的の店へ。


「はい、お店に到着」

「……コレは鴨か?すごいのが店先にぶら下がってるな」


店先のガラス張りショーウィンドウ。

その中には、北京ダックにでも使うのか飴色に照り照りの鴨肉が吊るさっている。細長い首付きで。

鴨肉の横には、形・大きさのバラバラなチャーシューがフックで吊るされている。


インパクトがある陳列のため、通行人も思わず注目し、その店前では歩行の速度も緩やかになる。


「で、今日は北京ダックでも食うのか?」

「ウチにそんな金は無い!」

「……悲しいことを断言するなよ晴明」


何とも言えない顔をするセイル。

しょうがない、真実だし。

安心しろセイル、今日食べに来たのは北京ダックに価格こそ負けているが、味では勝るとも劣らない品である。


「今日は炒飯を食いに来たんだ」





しばし並んでから、入店。

年季の入った店内であり、中華料理屋特有の油の香りがする。

一階テーブル席に案内した店員は、2人の前にお冷を置いて持ち場に戻って行った。



セイルは机にあったメニュー表を手に取り、ぺらり、ぺらりと開きにくいページをめくっていく。

すると、『炒飯』と書かれ、五目炒飯、海鮮炒飯の写真が並ぶページが目に入るが、炒飯一人前の価格帯1200〜2000円であった。


「ふむ。ラーメン屋の炒飯に比べてしまうとやはり高いな」

「だからこその贅沢感があるんだよなあ」


もちろん町中華の炒飯は大好きだ。

俺は炒飯が大好きだ。

ラーメン屋や町中華の、あのツルツルを通り越してギトギトの床。

炒飯単体が食いたくて、ラーメン屋に行くこともあるほど大好きだ。

無論、ラーメンのお供にでも良いし、餃子と炒飯セットでも良し。

たまに玉ねぎや人参のみじん切りが入ってるのも尚よし。


しかし、こういったカッチリ『中華一本!』と言わんばかりの中華専門店での炒飯は先に述べた炒飯とはジャンルが異なる。


「俺は『焼豚(チャーシュー)炒飯』だな。セイルはどうする?」

「ならば私は『五目炒飯』にするか」


卓上の呼び出しボタンを押し、ピンポーンと電子音が鳴った。





「はい〜、お待たせしました〜」

「お、来た来た」


大きな丸皿が2つ。

ゴトリ、ゴトリと置かれ、その脇にスープの皿もちょこんと。

油を纏った米たちは、店の照明を受けて輝き存在感を放っている。


「……値段相応で量が多いな」


本格中華店である故に、見るから複数人で取り分けるのを前提とした量のお椀型に盛られた炒飯。

それは綺麗な湾曲を描き、その曲線美は眼前の人間を惹き寄せて止まない。


「晴明のは名前の通りチャーシューが凄いな。サイコロサイズがゴロゴロと。それに、その緑のは……レタスか。合うのか?」

「意外と合うんだよなコレが。セイルの五目炒飯も良いビジュじゃん」


俺の焼豚炒飯の具材はシンプル。チャーシューとネギとレタスだ。

サイコロ原寸大にカットされた焼豚がコレでもかと言わんばかりに盛り込まれ、いくつかはお椀型に盛られた炒飯から溢れ出ている。なんて嬉しい散らかり。


対してセイルのはオーソドックス。

グリーンピース、かまぼこ、タケノコ、椎茸が細かくドーム状の炒飯に散りばめられ、そしてその頂きにはプルンと大きな剥き身のエビが2尾も。


見てるだけで唾が止まらん。


「じゃ、いただきますか」

「冷めてしまっては勿体無いしな」


この曲線美を崩してしまう罪悪感を抱きつつも、手にしたレンゲでひとすくい。


焦げたネギと醤油の香りを纏った湯気が鼻口をくすぐり、空腹に急かされレンゲですくった炒飯を頬張る。


……はふ、もふ、もぐもぐもぐ


炒め立て。熱いのは承知の上、それでも構わず口の中へ。

一口目を咀嚼し飲み込むと、2人は無言のまますかさず二口目。


……カチャッ、モグモグモグモグ


2人は未だ喋らない。

更に三口、四口とレンゲが炒飯を口に運び、皿にレンゲが向かう。

行っては帰り、帰っては行き、レンゲが同じ軌跡を描く。

手が止まらない!


ただの白米であったなら、こんなにスムーズには喉は通らない。

こんなにがっついて食べれてしまうのは『油』だ。

米の油コーティング(テカテカ)こそが炒飯を炒飯たらしめる。


ただでさえ栄養豊富な炭水化物(こめ)&タンパク質(にく)脂質(あぶら)で炒めるとは。

しかも、炒飯を使ったことがある者なら知っている多めの塩胡椒による味付け。

シンプル、故に歯止めが効かない凶暴なジャンキー飯。


具の焼豚(チャーシュー)はゴロゴロ豪勢に入っているので、レンゲですくう度に必ず焼豚とご挨拶。しかもこの焼豚はただの焼豚ではない。

表面がカリカリなのだ!恐らく、サイコロ状に切られる前の塊の段階でじっくり火を通し、余分な脂が削ぎ落とされている。こんなに肉だらけであれば半分も食べれば満腹感でも起きそうだが、施された工夫により食べるスピードは変わらない。


そして、米と肉だけでは食べ続ければ飽きがくるが、程よいタイミングで入ってくるレタスのシャキシャキ食感が変化を加えて、いつでも新鮮な気持ちに戻してくれる。


米の一粒一粒が油と肉の旨みを身につけ、熱を帯びたレタスはヒスイの如く透明感と輝きを有している。


某有名グルメコメンテイターの聞き溢れた言葉だが、『まるで中華街の宝石箱やー』である。


セイルと晴明は無言で食べ続け、数分で炒飯が残り半分に。


「もぐもぐ………セイル」

「ん」


言葉は少なくとも通じ合う2人。

レンゲを手にしながら炒飯の皿を交換する。


「エビいいのか?」

「私は1つ食べたからな」

「じゃ、ありがたく」


五目炒飯の上に乗っていた2尾のエビを、セイルは晴明用に律儀に1尾残していた。

晴明は感謝の念を込めながら、五目炒飯を食す。


カチャ、もふもふもふ。


……うん、100点満点(まちがいなし)の美味さ。

晴明は五目炒飯を更に掻き込む。


同じ炒飯でありながら美味しさの構成が全く異なる。


プルプルのかまぼこ。タケノコのシャキシャキ。椎茸の風味。忘れた時に姿を現すグリーンピースの微かな苦味を孕んだ甘味。

噛むごとに異なる炒飯の物語(あじとしょっかん)が口内で展開され、散りばめられた食材(バイプレイヤーズ)による飽きを感じさせない奥行きある調和された舞台(あじわい)

そして、だからこそ五目の中の主役が輝くのだ。


「やっぱりデケえ」


ついに、エビごと炒飯をレンゲですくう。

大きい弧を描くエビの身はレンゲからはみ出ている。


大きく口を開け、そのエビを一口で頬張る。


──プリっ!もぐ、プリップリッ。


待っていましたこの食感。

咀嚼を続けて、すかさず炒飯を更にレンゲで一口。


チャーハンの上にエビが2尾。

こらは他の具材に比べて数が少なくてショボいのか?

────大間違い(そんな訳あるか)


希少たがらこそ際立つ存在。

引き締まった弾力ある食感が、エビの味が、舌を通して脳裏に鮮明に刻まれる。


「もぐもぐ…………(チラッ)」


エビを味わいながらも晴明はセイルに視線を向ける。


「もぐ、もぐもぐ……(カチャカチャ)」


セイルも晴明同様に炒飯を食すことに集中し、焼豚の味を堪能していた。

美味しさの感動を共有したい所だが、しかし。


皿には炒飯がまだ残っている。


「…………もぐ」


……今は食べるの(こちら)が優先だな。


人には時として、黙々と炒飯を食す時間が必要なのである。


炒飯を食す事に集中し、しばらく2人のレンゲの音のみが響くのであった。





「いや〜食った食った」

「満足のいく食事だった。CMで小栗旬ががっついて食べているのも分かるな」

「悪魔の口から小栗旬って。なんか違和感あるな」


多分TVerかAbemaのCMで小栗の食いっぷりを見たのだろうな、この悪魔は。


炒飯を食べ終えた2人は中華街をしばらくぶらつき雑談していた。


……結局、肉まん何個買おうかな


そう思いながら行きつけの店に向かっていると、セイルが不意に、


「少しは気晴らし出来たか、我が(あるじ)?」

「うん?………………あー、まあ出来たか、な?」


セイルの問いに、何の事かとは晴明は聞き返さない。


幼馴染と思わぬ再会をした京都での件。

過去にどんな因縁があったのか知らないが、あれ以来、晴明がどこか不調子であったのがセイルから窺えた。

苛ついているというより、ヘソを曲げてるような。


だからこそ、気分を切り替えるために、ちょっと奮発して値段のする炒飯を食べに来たのだろうとセイルは推測していた。


……値段のするといっても2000円は行ってないがな。


過去にセイル達と契約していた主は贅の限りを尽くした食事や生活をしていたが、いかんせん、今回の契約者は良くも悪くも庶民感覚過ぎる。


炒飯を食べただけで一喜一憂出来るというのは、なんとも………


「ふふっ」

「何だよ、急に笑って」

「いやはや。可愛らしい者だなと呆れてな。思わず笑いが溢れてしまった」

「ほっとけ。ほら行くぞ」


セイルの言葉の意図を察した晴明はむすぅ〜と僅かに不貞腐れ、居心地が悪そうにセイルに背を向けて肉まんの店へと歩を進める。

その姿が幼子のような行動だと思えてしまい、尚更笑みを浮かべるセイルであった。


そして、その悪魔は主の後ろをついて行くのであった。

横浜散策から3日後


晴明が中華街で買っておいた肉まんを蒸していると、居間からから「──げっ」とセイルの驚いた声が。


「どうした?ポテチの袋開けようとしてぶちまけたか?」

「……これを見てくれ」


見せられたのはインスタの投稿。

その投稿主はセイルではなく、ゴスロリ悪魔シトリーであった。


「……嫌いなんじゃなかったの?」

「怖いもの見たさというのがあるだろ。ホラー映画の予告をついつい観てしまうような」

「すごく分かる。その後シャワーで後ろ気にするわ」

「……ではなく、投稿を見ろ」

「投稿?ただの繁華街の…………これ、横浜中華街だな」


投稿の日付は今日。

シトリーの姿は写っておらず、手のひらに乗った肉まんがアップで写っており、背景には中華料理店などが映っている。

何故晴明がその写真から撮影場所が横浜中華街だと特定できたのか。理由は簡単。



───3日前に訪れた肉まんのお店が、肉まんのバックに写っている。



晴明の背にぞくっと寒気が走る。

シトリーが撮った肉まんは、今まさに晴明が蒸している物と同じ肉まんである。


中華街に訪問した際にも議題として話していたが、バルバトスにはこの肉まんを土産に買って行き、シトリーにはセイルの反対もあったので買わなかった。

会話でも聞かれてたのかと思う程タイムリー過ぎて怖い。


「セイル。インスタに中華街の投稿した?」

「してない。…………そう言えば晴明もインスタ始めてたよな」


セイルの言う通り、シトリーやセイルがしていると聞いたので試しに始めたのだ。

といっても、日頃のご飯や風景など適当に投稿しているだけで───あ。


昨夜、「明日の昼食 肉まん 楽しみ」と一言添えて、肉まんが入った包装箱を投稿していた。


───ピピピッとキッチンタイマーの電子音が響く。


肉まんが蒸し上がった。


「「……………」」

「……肉まん蒸せたけど、いるか?」

「No thank you. Give to you」

「あまりのことに日本語じゃないぞセイル」


肉まんに罪は無いが、断るのも分からんでもない。

セイルは楽しみにしていた肉まんは代わりに晴明が食べた。



肉まん2個目を食べていら際に、「これが占いで言ってたことか」とふと思い出す晴明であった。

ちなみに、その後晴明はインスタのアカウントを削除した。

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