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ウォーライフ  作者: ルク穴禁
29/31

クラッカーに預金を盗まれた



俺は一旦ログアウトしてすぐに翔に電話を掛ける。

出ない!

翔からメールが来た、【今は電話は出来ない。会議中なんだ】

【田辺洋介は今どこにいる?】俺はメールを返す

【自宅じゃない?】すぐに返事が来た。

俺は原付バイクに乗り、田辺の自宅へ向かう。とっちめてやる。 5分くらいで翔の家の隣に行くが、売家と看板が立っていた。田辺は引っ越した!?

俺はアパートに戻ると、太った男が俺の部屋の前に立っている。田辺か!?

『誰だ!?』

男は振り向き、『次男、久しぶり〜』

『次男? まさか和谷か?』俺は原付バイクを駐輪場に停める。弟の顔も忘れていた。

『次男、田辺って奴を知ってる?』

『今探してるところだ。どこに居る?』

『これ見て』1つの茶封筒を渡される。よく見ると、和谷は右手の人差し指に包帯を巻いている。茶封筒には血痕が付いてる。

『田辺からか?』

『カミソリが入っててさ。宛先も書かれてなかったから何だろうと思って』

俺は封筒の中の手紙を読む。そこには【龍熊二谷、お前の口座から全財産を貰いました。田辺洋介】と書かれていた。

『あの野郎!』

『可笑しいよね、ニートの口座なんか狙って』和谷は顔じゃない。俺がEスポーツの1億円プレイヤーだと知らないんだ。

『取り敢えず、和谷は帰れ。バットでもゴルフクラブでもいいから武装しろ』

『でっ、でも……』俺は和谷の背中を押す。

『建谷兄ちゃんにも知らせとけ』俺は和谷を追い返した。

クラッカーめ! 次は何を仕掛けてくる!?

俺はウォーライフにログインする。すると、『ダンナ〜、大変でやすよ! ダンナの口座から300万円がコインに変えられて複数のサーバーを経由してロンダリングされやしたよ!』

『1億円は盗られてないな?』

『まだ振り込まれてませんや。クラッキングの特徴はどうやら、日本人のモノでさあ』

『やっぱり、田辺洋介か!?』

『ちょっと待ってくだせえ、今入った情報によると32番フィールドで1人のプレイヤーが「最上級ボス=クレイジーモンキー=龍熊二谷」とチャットしまくってるようでさあ』

『32番フィールドを移動するぞ』

『待ってくだせえ、どうするおつもりで?』

『田辺がログインしてるなら直接対決だ。“フラッシュ”を頼む』

『フラッシュの説明を聞いてますかい!? 下手したらダンナが…………』

『契約書で読んだよ。スマートモンキー! 早く用意だ! 俺は田辺を誘き寄せる』

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