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ウォーライフ  作者: ルク穴禁
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いじめ



――しばらく熱中してると、母が部屋に入ってきて、『保育園に行く時間よ。用意して』

『今日は休む』

『何バカな事を言ってるの! ゲームがしたいだけでしょ!?』カチッ。ゲーム機のスイッチをオフにされる。

『あ”ー!』

『さっさと、ご飯を食べなさい』

『……ネグレクト』

『なんですって!? もう一度言ってみなさい!』

『……キチガイ』

『そういう言葉ばっかり覚えて! もう知らないわよ!』

『ほんとの事じゃん』

それから1日もブロック崩しを続けて、気が付いたら朝だった。

起きて居間に行くと両親が口論をしていた。

『アナタがあんな物を買ってくるから、二谷はおかしくなったのよ!?』

『お前の教育がなってないだけだ!』

『こうなったら“先生”にお願いするわ!』

『先生ってただの霊媒師じゃないか! またあんな霊感商法に騙されに行くのか!?』

『もう! 煩いなー!』

『二谷……いつから聞いてたの?』

『どうでもいい。腹が減った』

『二谷、よく聞いてくれ。建谷と一緒に柔道クラブに行かないか? そしたら、好きなだけゲームをしていいから』

『ほんとに!? 行く行く!』

『アナタ!』

『良いじゃないか、ゲーム以外に熱中出来るものがあるのは』


――それから土曜日は柔道クラブの日になった。しかし、観たいアニメも観れず、ゲーム機は母親が管理して満足に出来なかった。

腹が痛いと言ってサボろうとするが、トイレに逃げ込んでも、『早く出てきなさい! 先生を待たせちゃ悪いわ』と言って30分粘っても親は待ち構えていた。これが世間体を気にするってやつか。

サボらしてくれた日には泣いて喜んだ。兄の携帯ゲームを涙を流しながらプレイした。この幸福感は何事にも変えがたいものだった。

何度も柔道クラブを辞めたいと訴えたが、『自分で決めた事は最後までやり通さないとダメだ』と、両親は意味不明な持論を展開させる。

子供心に思った。両親は親失格だと。

俺は小学生になると下級生をいじめるようになる。エアガンで顔を撃ったり、トイレに閉じ込めて打ち上げ花火に火を着けて投げ込んだり、ストレス発散しないと自分が壊れそうだった。

弟は柔道をやらない。だから、包丁で刺してやろうとした。

未遂で終わったが、両親は俺を責め立てる。人格否定されてるだけにしか思わなかった。

1つ年下の幼馴染みの伊藤翔と翔の家でテレビゲームをするのが精神安定剤だった。

ゲームではハンデを貰わないと勝てない。

負けると悔しいが、負ける理由を考える。解らない。

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