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ウォーライフ  作者: ルク穴禁
10/31

ウォーライフとの出会い



車の運転を兄と代わる。

『全く……タイヤの山が大分減ったぞ?』

『廃タイヤならネットで安く買えるよ』

『ガソリン代だって』

『お巡りが来る前に帰ろうよ』

『えっ!? 警察来るの!?』

兄は急いで車を発進させる。

『どう? どこも壊れてないでしょ?』

『最初の約束を覚えてるか?』

『何だっけ?』

『1日、スカイラインを借りたら、1日、働くって』

『今日はほんの30分じゃん。サーキットで本格的にドリフトする時に1日借りるよ』

『それはダメ』

『じゃあ働かな〜い』

『バカ野郎……』

――アパートに着くと、『柔道が労働労働って言ってるけど、いずれ働く事になるぞ?』

『さて、何の事やら。じゃあお休み〜』

俺は自分の部屋に入り、フライドチキンを食べる。ちょっとヌルい。骨なしだけど6個も食べられないな。半分は明日に取っておこう。

俺はベッドで横になるが、なかなか寝付けない。円書きの興奮が止まらない。対戦ゲームとはまた違った快感だ。

疲れたから、対戦ゲームをする気力はない。じっと目を閉じる。眠ったのはおそらく4時頃だろう。目が覚めたのは11時だった。

朝イチ、一発目の対戦。ログインすると、画面に「来月をもって配信サービスを終了とさせていただきます」と書かれていた。

いつか来るとは思っていたが、来月で終わりか……。高校生の時からあるゲームだ、仕方ない。他に替わる物を見付けないとな。

 その日はたくさんのユーザーと戦った。底辺のEランクから自分と同じSランクまで。100戦くらいした。

――次の日、原付バイクで近所の家電量販店へ行く。新しいネトゲを探しに。

何だか店内が騒がしい。

『何か珍しい物でもあるの?』

『お客様、VRゲームですよ。1台どうですか? 来月から配信予定のゲーム、“ウォーライフ”がセットですよ』

『それはどんなゲームなの?』

『戦争モノで対戦型シューティングアクションですよ』

面白そうだな、『すぐに配信終了にならないよね?』

『メーカーのサイバーブロッサム社はバージョンアップを含め、5年保証ですよ。どうです?』

『まずは体験してみないとな〜』

『では、お客様、こちらへどうぞ』

俺はマッサージチェアみたいな椅子に案内されて、ヘッドマウントディスプレイとオモチャの銃を渡される。

俺は椅子に座り、ヘッドマウントディスプレイを装着する。

『どうやって操作するの?』

『念じて下さい』

『念じてって!? あっ! 動いた』

鬱蒼としたジャングルのステージだ。チュパカブラみたいなモンスターが次々と襲い掛かって来る。俺はモンスターの攻撃を避けながら銃で撃つ。

『脳波を読み取り、フィードバックする仕組みなんですよ』

『ほう、面白いな』体験版が終わる。

『お客様は筋が良いですね。体験版をクリアしたのは、お客様が初めてですよ』

俺は装備を外す、『いくら?』

『筐体とソフト、税込40万円です』

『高いな』

『筐体のレンタルなら月に6800円からです』

『一括キャッシュで買うよ。その代わりに安くしてよ?』俺はこのウォーライフに懸けてみようと思う。

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