ヒナ ウルガルド目線
ウルガルド目線です。
ヒナの事を知ったのは最近できた俺の心の妹、ストラの話に出てきた人物っと言う認識から。
ストラが話すヒナの印象と始めて見たヒナの印象は違った。
ヒナの見た目は黒髪ストレートロングを腰のあたりまで伸ばしていて、意思の強そうな瞳も漆黒で吸い込まれそうな感覚に捕らわれる。
160㎝以上あるように見える背丈、胸は明らかにデカイ。
長い足はピッタリと張り付くようなズボンスタイル。
足のラインがハッキリ解るせいか、ズボンをはいているのにエロく見える。
ストラは彼女に会えて物凄く喜んだ。
しかも、聞こえて来たのは失業したと言う事。
ストラは彼女の計算能力は半端ないと言っていた。
騎士団の連中は計算の苦手な馬鹿ばっかだ。
彼女が本当に計算能力が半端ないなら雇うしかない。
ヒナが気にしたのはセクハラについて。
殴ったり蹴ったりで応戦して良いか?っと聞いてきた。
普通の女とは違うと思った。
普通の女なら誰に訴えたら良いか?を聞くだろう?
実力行使をして良いかなんて普通の女は聞かない。
ストラいわく殴るは鼻の骨を折るで、蹴るは男の大事な部分をだと言われた時は日々鍛練をつんでいる騎士団の人間が攻撃を甘んじて受けるのか?だった。
ヒナは普通じゃなかった。
計算は神がかった早さでこなし、一日分の書類を意図もあっさり片付けてしまった。
これは、手放すわけにはいかない人材だ。
俺はとりあえず考えた。
彼女は我が隊の重要戦力だ。
我が隊の人間に彼女の存在を認識させておこう。
隊長を呼び止めると、隊長は一目でヒナを気に入っていた。
そりゃそうだろう!彼女は美しい。
口説こうとする隊長を気にした風でもなくあしらうヒナは我が隊に馴染むのも早そうだと安心した。
他の隊員達もヒナの方をチラチラ見てソワソワしている。
仕方がないから全員にヒナを紹介する事にした。
「彼女はストラの姉のヒナだ!これから我が隊の所属になった。彼女に迷惑をかけないようにしろ、解ったか?」
俺の言葉に隊員達と隊長が手を上げて、は~いと気の抜けた返事を返した。
そして、やつらは勢いよく彼女を取り囲んだ。
アイツら美人を目の前にして俺の言葉は理解しないつもりらしい。
俺が隊員達を怒鳴り付けようとした時ヒナはニッコリと笑って言った。
「ヒナと言います。ふつつか者ですが宜しくお願いいたします。因みに言葉より先に手が出るタイプなので、その点を考慮した上での対応を宜しくお願いします。」
隊員達はキョトンとした顔の後、しまりの無い笑顔を彼女に向けていた。
この二番隊で女性の攻撃に絶えられないような鍛え方をしているような人間は居ないと誰もが思っていた。
だからこそ出た笑顔だった。
そのすぐ後に隊の中でも女性に人気のあるナラハが人好きのしそうな笑顔でさりげなくヒナの肩を抱き言った。
「ヒナちゃん、俺はナラハ!宜しくね。」
ヒナはニッコリ笑顔のままナラハの顎に手の掌底をねじ込んだ。
ナラハは油断していたからなのかフラりとして膝をつき動かなくなった。
「ご免なさい手加減出来なくて!騎士様ってもっと頑丈なんだと思っていたから!次からは手加減しますね!」
隊員達の顔がひきつっている。
「ヒナ、お前強いな。」
「セクハラされることが多いので、鍛えてます。」
俺がヒナは我が隊に相応しいと思わずにはいられなくなったのは仕方がないと思う。
ヒナちゃんはこうやって受け入れられたのでした。




