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新たなスタート



第5話


窓から差し込む朝日の光によって目を覚ます。

と思われたがそうはいかなかった、完全に寝坊である。

本多友綺は昨日の疲れによって爆睡中である。

そんな睡眠を邪魔する2人の姿があった。


「なかなか起きないよ姉上…」


「あらぁ…困ったわね。ではこれでも乗せましょ?」


2人の姿というのはリリィとその姉であるソフィア・カーティス、彼女も同じ金髪のロングヘアーで碧眼で顔つきはリリィにそっくりである。

ソフィアは先程窓から窓にへばりついている8本脚の生物…そうそれはどの世界にもいる蜘蛛であった。

それを友綺の顔に乗せる。


「起きたときの反応が楽しみだな」


「えぇ、そうね」


リリィは微笑しソフィアも相槌を打ちリリィは墨の入っている筆を手に持ち友綺の顔に落書きを開始する。


「なかなかおきないわねリリィ?」


「なら叩き起こすしかないな。」


リリィは友綺に飛び乗り思いっきり馬乗り状態だがそんなのはお構い無しに友綺の顔にビンタを喰らわせる。


「イタッ!?」


流石に目を覚ました友綺。


「うわぁっ!なんか蜘蛛がついてるぞ!」


「今更なのか?」


「お前の仕業か…リリィ」


「私ではない。」


きっぱり否定しやがったがリリィしかいないだろう。

俺(本多友綺)から降りてもう1人の女性…え?

リリィが2人?なんで!?


「あの…どちら様で?」


俺は一応名前を尋ねたのだが余計な(リリィ)やつが反応する。


「貴様。もう私の名前を忘れたのか?」


「リリィじゃない!隣にいる人だ!」


ソフィアは「私なの?」と言いたげな感じで頭を傾げる。


「そう!あなたですよ!」


「わ、私?え〜と…私もリリィですよ?」


……。

…………え?俺の聞き違いじゃないよな?今「私もリリィですよ?」って言ったよな…。

俺は夢でも見ているのかそれとも…。


「ようやく女と認めたかリリィ!」


俺は立ち上がり手を掴むが横から強烈な一撃を喰らう。


「私はこっちだクソ虫。私の姉のソフィア・カーティスだ。」


ソフィアは「よろしく」と言い頭を下げお辞儀をしたので俺も「よろしく」と挨拶を済ませるとソフィアは俺に質問してきた。


「昨日から気になってたんだけど2人はもうくっついてるの?」


「な、なにを言うんですか姉上!そんな訳ないです!!」


リリィは一気に顔が赤くなり反論するがソフィアは子供を愛でるように「はいはい」と言ってリリィの頭を撫でている。

なんという百合カップル…ではなく反論だ!


「違いますよソフィアさん!」


「そうなんだぁ…じゃあこっちに来なさい?」


すると俺は2人に強制連行され兵舎の更衣室に入れられ防具(鎧)に着替えさせられ剣を持たされた。

「なぁ…俺のバトルアックスはどうした?そっちが使いたいんだが…」


不思議に思った俺はソフィアさんに尋ねる。


「貴方はまだ剣すらまともに扱えないのにバトルアックスを使いこなすのは無理ですよ?」


なんという鋭い洞察力なんだこの姉妹は…。

実際俺はまだ剣や剣術などといった事には全くのド素人である。

昨日言っていた「課程がなんとか」ってやつをやるのだろうか?


「私達はこれから仕事があるからこれからライオネル・オータムと言う人を尋ねると良い。昨日模擬戦をやった場所に私達と同じ鎧を着ている人がいるから解りやすいだろう…」


リリィは言うだけ言ってソフィアさんと一緒に更衣室から出ていってしまった。







俺は言われた通りに昨日模擬戦をやったところに到着する。


「さて、オータムとか言っていたが…今日は訓練場になっているんだな。」


すると後ろからものすごい威圧感を感じ俺は振り返ってみるとそこには銀色の鎧に胸元にはエンブレムがあり、確かにリリィやソフィアさんと同じ格好なのだが、キン肉●ンのように鍛え上げられた見事な体だ。

一言で言えば「パーフェクトボディー」だ。


「ライオネル・オータムさん…ですか?」


「そうだ。貴様が姫様のナイトになったと言う奴は。」


「は、はい。」


何故だか物凄い威圧感で怖い。

ここ最近人に対して恐怖感をもった事がないのだが異世界にやって来てからは初めて人に対して恐怖感をもった。


「今から貴様のひょろひょろな貧弱精神を叩き直してやる。剣すらまともに扱えないのによくもまぁ女王様は姫様のナイトに任命したのか…はぁ」


オータムは深く溜め息をして俺を睨むように見てきた。


「俺は王室親衛隊隊長のライオネル・オータムだ。貴様を責任もって一人前のナイトにしてやるから本多友綺よ…覚悟しろ」




第5話「新たなスタート」を読んでくださってありがとうございます。


特にイベントなしでしたが取り合えず話を繋げました。


今回の担当者はトムキャット。私です!


次回もよろしくお願いします。

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