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終わりの始まり

 貫は、隠し通路のエレベーターで屋上に上がった。

 しばらくナイフの男を待った。

 しかし、ナイフの男は現れなかった。

「奴なら、カレンごときに後れを取るとは思えないが…」

 貫は到着を待たず、ヘリで脱出することにした。

 ヘリはすでにエンジンが掛かっていた。

 貫はドアを開け「いいぞ出せ」と言って乗り込もうとした。


「ガツッ!」

 ヘリの中から足が伸びてきて蹴落とされた。

「満員です!」

「貴様!何者だ!」

「次の便にお乗りください!なお、次の便は地獄行きでございまーす。。」

と言って花園が顔出した。



「ガツッ!」

 花園は、もう一発蹴りを入れた。

「おい、よくも弟と妹を虐めてくれたな!只で済むと思うなよ!」


 花園は、腰からヌンチャクを抜いた。

 軽く横に振ると手裏剣の刺さっていた太股に当てた。

「バシッ!」

 貫は、悶絶した。

「ひー!助けて!」

「今のはカレンの分」

 今度は、踞っている顔面を蹴りあげた。

「ゴキッ」

 鼻が折れた。

「ウガー…」

 鼻から血が滴り落ちた。

「今のは、フォクシーの分」

 今度は、ヌンチャクを降り下ろした。

「バキッ」

 眉間が割れて額から血が流れて、顔面血だらけになった。

 貫は、のたうち回った。

「今のはジョリーの分だ!!」


「きっ貴様…警官がこんな事して良いのか?」

「バーカ!知った事か!それより自分の心配しな」

 貫の小さな身体を覆い尽くす影が出来た。

 貫が振り返るとフォクシーが立っていた。

 まさに狼男の形相だった。


「ひー!」

 貫は腰を抜かしたまま後退りした。

 そして、小便を垂れ流した。


 貫はポケットをまさぐると何かリモコンのようなものを取り出した。

「ははは…形勢逆転だ。本当はヘリの中で押すつもりだったが、今ここで押してやる!お前ら全員道連れだ!」

 貫は、建物を爆破するつもりだった。

 貫がスイッチをまさに押そうとしたその時。


「パキューン!」

 乾いた銃声と共にリモコンがバラバラになった。

 ジョーのスコーピオンから煙が出ていた。

「あっあっ?」

 貫は一瞬の出来事に事態を飲み込めずにいた。


 再び巨大な影が覆い被さってきた。

「ジョリーの痛み思い知れ!!」

 フォクシーは、思い切り貫を蹴り上げた。

 貫の小さい身体は、いとも簡単に宙に舞い上がった。


 そこには、ヘリのプロペラが回っていた。

「グシャ!」

 貫の胴体は、真っ二つ成り、地上に堕ちていった。

「地獄行き特別便お乗り間違い無い様、お気を付け下さい」


 火の手は大分屋上まで上がってきた。

「兄者!火が回ってきた!」

「よし!みんなヘリに乗れ!」

「えっ操縦出来るんですか?」

「フォクシーがな!」

「えっ!もっとビックリ!そう言えば、フォクシーちゃん…大丈夫?一応、銀玉撃つ?」

「いやん!ダーリンったら…意地悪!」

「よかった、さっきはマジで怖かったもん」

「きっとジョリーが守ってくれたんだと思う…さぁ乗って!逃げましょ!」

「なんだ?オカマチューバッカの運転かよ!不安だな」

「なに言っちゃってるのよカレン!」

「良いから出せよ」

「覚えてらっしゃい!」


 ヘリは発進した。


 俺の頭の中ではワルキューレが流れていた。




「あっ私です。」

 携帯電話をかけているのは、ナイフの男だった。

「作戦は失敗しました」

 電話の向こうで

「そうか…三人目は失敗したか?」

「はい、死にました」

「至急、四人目のクローンに記憶のダウンロードを行おう」

「はい、貫様」

 ナイフの男は、貫の死体の後頭部の皮を剥ぐと一部金属製の蓋に成っている部分を開けた。

 中に入っているマイクロチップを取り出し足早にその場を去った。


「三人目が死んだか…」

 大都市の高層ビルの一室だった。

「まぁ代わりは幾らでも作ればいいか…」

「三人目は出来が悪かったしな…」

 そう言って窓から景色を見る老人は、子供の様に背が低かった。




終わり





 バラララララ・・・・・・

「ねぇ、脱出したのは良いけど何処に降りる?」

「あっ俺のワゴンR!」

「うーん、とりあえずカレンの事務所の屋上でいいんじゃん?」

「だめだめ、大家さんに怒られちゃうよ・・・・」

「うーん・・・・こまったね」

「ジョー!お前はパラシュートで降りて車で帰れ」

「無理ですよそんなの!」

「じゃぁ・・・・・」

「あれ?ほら駐車場ガラガラだよ!」

「OKOK、あそこに降りてみんなで車で帰ろう」

「で、ヘリは?」

「フォクシー!お前はヘリに乗って里に帰れ!」

「ラジャー!」

「エアロスパシアル頂ます、カンちゃんの形見で」

「そりゃいいや」

「あははははっは・・・・・」


本当におしまい。


今回の話は結構こじ付け的な設定で無理がありましたね。

ライ麦の病気、麦角病で中毒になって、精神状態がおかしくなり凶暴に成るってのは本当にある話です。

狂犬病も致死率100%の超怖い病気です。

これまた、非常に発見しにくく脳にウイルスが入り込むと発狂して凶暴化したりします。

スティーヴン・キングの小説で「クジョー」ってありました。

映画にもなりましたけど、怖い話でしたね。

日本では、狐付きとかは狂犬病の事だったのでは無いかと言われています。

麦角アルカロイドからLSDの成分が抽出された事も本当の話で、私の話の中では食事の中に知らず知らずに麻薬が入っていて、その幻覚作用によってマインドコントロールされて行ってしまうと言う設定になっています。

麦角アルカロイド中毒の症状で「異常性欲」ってのもありまして、ハナ子が河奈とエッチしちゃうのも中毒症状だったんですね。

まぁ無理な設定もありましたが、新しいキャラクターも増え面白くなったと自負しています。

ジョーは、オトボケだけどいざと成ると結構直情的、天才的な射撃の名人。意外と頼り甲斐がある。

カレンは、男勝りの姉さん肌、意外と情にもろい。

花園は、冷静そうに見えて意外とそうでもない、頼りになる兄貴、メチャクチャ強いおっさん。

フォクシーちゃんは、地上最強のオカマ、毛むくじゃら。

大神 貫は、ずる賢いけど意外とオッチョコチョイ、詰が甘い、だから直ぐに逃げられる。狼男には2度逃げられたし・・・カレンにもアッサリ逃げられた。

気になるのは、ナイフの男ですね。強そうですね。


次回は、どうでしょ?

ある程度ストーリーが固まったら始めようと思います。


ご愛読有難うございました。  

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