突入
話は少し逆登り15分程前、俺達三人は、少し高い所からファクトリーを眺めていた。
「どうせ正面から突っ込む気だったんだろ」
花園が言った。
「でもカレンが!」
「アイツなら大丈夫!つか、なに捕まってんだって!帰ったら灸を据えなきゃだな」
「花園さん、屋上にヘリが有りますね」
「脱出用か?」
花園は、双眼鏡を覗きながら
「狼煙が上がった!」
「えっ!」
「カレンからの合図だ。建物の西側に火を点けたな」
「俺は単独で一気に屋上を目指す、フォクシーとジョーはカレンを探せ!いくぞ!」
俺達は、ファクトリーに向かった。
「ジョー!建物の西側に火を点けた意味分かる?」
「?」
「西側は入口の反対側、敵を入口に誘導するのが目的」
「なるほど」
「みんな東向きなの」
「うんうん」
「カレンはその背後に居るわ」
「そうか!西側が火事だから東に逃げたと思わせてるんだ!」
「だから、奴等をやっつけながら、遡って行けばいいの!」
「かーキツいな!」
「闘いはアタシに任せて!大丈夫!天国のジョリーに怪物に成ったアタシは見せられない!悲しむもの!」
「そうだよ!ジョリーの為に闘おう!」
ファクトリーに着くと続々とヨダレを垂らした奴等が出てきた。
「あなた、人間撃てる?」
そう言われてみると急に怖くなってきた。
「アタシが大体片付けるけど、自分の身は守りなさい。殺らないと殺られるわよ」
「でも…」
「あなたの銃は、威力ないから急所に当たらなきゃ死なないわ。足を狙いなさい、動けなく成るから」
「分かった!」
「さぁイクワヨ!」
フォクシーは、信じられないスピードで襲い掛かった!
たった一撃で三人が吹き飛んだ。
ピクリとも動かない。
絶命してる。
薬の力でプッツンしてるジャンキーとは言え、所詮は秋葉のオタクが殆んどだ。
最初からものが違う。
人間離れした体力に忍者としての訓練をうけてるのだ。
次から次へと千切っては投げ千切っては投げ。
デタラメな強さだ。
「これは、相手も欲しがる訳だ」
俺が安心して見ていると
「ウガー!」
二三人がフォクシーの攻撃を避けこっちを襲ってきた。
俺は、スコーピオンを腰に構えると安全装置を手前に引きセミオートにした。
「フルオートにしたらフォクシーに当たっちゃう」
言われた通り足を狙った。
パキューン!パキューン!パキューン!
相手は膝を撃たれてその場に倒れた。
それでも這って向かってきた。
パキューン!
今度は腕を狙った。
三人ともその場で動けなく成った。
「畜生!ぶっ殺す!」
口は達者だ。
ある意味安心した。
とはいえ、火事からは逃げられないな…
ゴメンなさい!
フォクシーの通った後には死体の道が出来ていた。
「うへー」
俺はなるべく見ないようにして進んだ。
そして「ホール」と書いてあるドアの前に来た。
フォクシーは、その前に立っていた。
中では、何やら戦闘状態らしき音がしていた。
「フォクシーちゃん、なんで入らないの?」
「入るのが怖いの…」
「?」
「カレンはここに居るわ」
「えっ」
「アタシ屋上に行くから、カレンをよろしく!」
そう言うとこれ又凄いスピードで走って行った。
俺がホールのドアを開けるとカレンさんが、後ろからナイフを持った男に襲われていた。
俺はスコーピオンを男に向けて撃った!
弾は男の腕に命中した。
「カレンさん!」
「何はともあれ、助かったわ」
「火事だしズラカルか?」
「カレンさん!屋上に行きましょう」