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The story’s (あるバスは決まりなく色んな街、色んな街に進いていて、 バスの窓から色んな場所色んな物語見て語る話)  作者: San


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The story’s 迷い街の運び屋 7

そこにも店が並んでいる。


 ランプの光が揺れている。


 人が歩いている。


 誰も止まらない。


 俺はまた歩く。


 通路はまだ続いている。


 さっきから同じような景色が続いている気がした。


 店。


 通路。


 人。


 また店。


 歩いているうちに、少し足元がふらついた。


 疲れているのかもしれないと思った。


 地下の空気は重い。


 湿っている。


 さっきからずっと歩いている。


 どれくらい歩いたのかは分からない。


 少しだけ視界がぼやけた。


 瞬きをする。


 また歩く。


 ぼやける。


 また瞬きをする。


 通路の光が少し滲んで見える。


 人の輪郭も少しぼやけている。


 歩いているのは分かる。


 でも、はっきり見えない。


 足は動いている。


 体も歩いている。


 でも、少し変だった。


 自分が歩いているのを、少し横から見ているような感覚になる。


 自分の体が前に進んでいる。


 それを、少し離れたところから見ているみたいだった。


 俺は立ち止まろうとした。


 でも足は少しだけ前に進む。


 人が横を通り過ぎていく。


 誰もこっちを見ない。


 声も聞こえない。


 音も遠い。


 視界はまたぼやける。


 通路の光が広がって見える。


 少しだけ眠くなる。


 急に眠くなる。


 体が重い。


 歩く。


 また歩く。


 でも、自分が歩いている感覚ない少ないまま


 体は前に進んでいる。


 俺はそれを見ているだけみたいだった。


 通路の端にベンチが見えた。


 

 視界はまだぼやけている。


 ランプの光が揺れている。


 人は歩いている。


 でも遠い。


 とても遠い。


 まるで別の世界の人たちみたいだった。


 まぶたが重くなる。


 目を閉じる。


 少しだけ。


 ほんの少しだけ。


 そう思って、目を閉じた。


 体が横に崩れた。


 それでも、目を開ける気にはならなかった。


 暗い。


 静かだった。


 しばらくして、目を開けた。


 光が違っていた。


 地下通路のランプの光じゃない。


 もっと白い光だった。


 体を起こす。


 周りを見る。


 地下通路だった。


 でも、様子が違う。


 店は閉まっている。


 シャッターが下りている。


 人もいない。


 通路は静かだった。


 さっきまで歩いていた人たちが、誰もいない。


 天井の蛍光灯だけが静かに光っている。


 遠くから朝の光が少しだけ入ってきていた。


 どうやら、朝になっていた。


 俺はベンチの上に座ったまま寝ていたらしい。


 体を動かす。


 少し体が重い。


 横を見る。


 荷物はまだそこにあった。


 ベンチの横に置いたままだった。


 誰も触っていない。


 依頼票もそのままだった。


 少し息をつく。


 箱を持ち上げる。


 まだ配達は終わっていない。


 静かな地下通路の中で、俺はまた歩き出した。

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