誰にでも好きな人ぐらい一人や二人は居ると思うけど、でも私は、、、?
”誰にでも好きな人ぐらい一人や二人は居ると思うけど、でも私は、、、?“
私の周りの女友達は、私によくこう言うわ。
”誰にでも好きな人ぐらい一人や二人は居るでしょって?“
私は35年間、一度も恋もした事がない女。
別に夢があった訳じゃないし、やりたかった仕事があった訳でもない!
それに、”恋愛に興味がなかった訳でもないの!“
それなのに私は好きな男性が一人も居なかった。
学生の時も今もそうなのだけど? ”あの人、カッコイイなとは想うのだが、
それ以上の気持ちが湧かないのだ!“
男性に対して、好きという気持ちにならない。
憧れとかカッコいいまでは思うけど、好きや恋に発展しないのだ!
私は女性としておかしいのかな?
周りの同じ歳の女の子達は皆、年頃になると彼氏が出来たり、恋をして
いたのに私だけ男性も好きなれなかった。
『”優亜って、好きな男の子とか居ないの?“』
『・・・えぇ!? ああ、ううん、居ないんだよね、』
『加澄君ってカッコよくない?』
『そりゃ~カッコいいとは思うよ。』
『”優亜って、ひょっとして恋愛できない体質なの?“』
『・・・ああ、そうなのかな? 私もよく分かんないや。』
『そうなんだ~でもさ! 大人になったらきっと治るよ!』
『そうかな、そうだと思う?』
『うん! きっと治るよ。』
『うん。』
*
・・・私はその子の言葉をずっと信じて生きてきたのに。
結局、大人になってもやっぱり男性を愛せないみたい!
それなのに何故か? 私に告白してくる男性もいてね。
凄く断るのに苦労するんだ。
『優亜、俺と付き合わないか?』
『えぇ!?』
『俺は優亜が好きだ!』
『・・・ご、ごめん、付き合えない、』
『なんで? 他に好きな男でも居るのか?』
『・・・ううん、』
『そうなんだ、知らなかった、気が付かなくてごめん、じゃあ諦めるよ。』
『・・・ううん、』
『でもさ、俺の優亜への気持ちは本気だったから、それだけは信じて!』
『ううん、』
『じゃあ!』
『・・・・・・』
まさか? 私が男性を好きになれないなんて絶対に言えない!
35歳になった女が、”男性を好きになれないなんて気持ち悪がれるに
決まってるじゃない!“
それも今まで一度も、男性に対して好きになった事も恋をした事もない
女だなんて口が裂けても言えないよ。
だから私は仕方なく、”アニメのキャラクターが好きと言うしかなかった。“
人間の男性に興味がなく、アニメのキャラクターの男性なら興味があるなんて、
そういう女性も世の中には居るには居るのだろうけど、、、?
私は完全に違うわ。
”男性を完全に好きになれないの!“
確かに昔は、”無理して好きでもない男性と付き合った事もあったわ。“
でも当たり前だけど、相手の男性の事が何一つ分からない。
相手の気持ちが全く分からないから、自分勝手な行動を取って相手の男性から
一方的にフラれてしまったの。
もうあんな思いはしたくない!
無理して男性と付き合ったって上手くいくはずがないじゃない!
・・・でも? 私はこのまま男性を好きになる事無く人生が終わるのかな?
男性を一度も愛する事なく終わるの?
そんな人生、私は望んでないのに。
なんでこんな事になっちゃうのよ!
一度ぐらい私だって、誰にでも好きな人ぐらい一人や二人は居るとか
言ってみたいの!
お願いだから、私が生身の男性を一度でいいから好きにさせて!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。




