第三話「乱暴にされるのが好きなんだろ?(レイア√)」
婚約候補決定戦発表の次の日、僕は朝起きると僕は記憶を更新した。
ゲームの世界ならセーブ&ロード(タイムリープ)ができるのかな?と思いやってみたら出来てしまった。
この能力を利用しない手はない。
ユリアと結ばれる為にフル活用させて貰うとしよう。
さて、情けない話ではあるが前回はメアリーに心奪われ攻略されてしまった。
しかし今度はそうはいかない。
愛するユリアの為にもここは心を鬼にして、攻略回避しなければ。
僕はメアリー本人には対処できない事を考えるとメアリーの父親になんとかして貰う事にした。
将を射んとする者はまず馬を射よ、だ。
「メアリーのお父さん、申し訳ないですがこの婚約諦めて下さい」
「おお、ユーリ侯爵!メアリーが何か不手際でも?」
メアリーの父親はとても良い人そうに見えた。
悪いがその性格を利用させて貰おう。
「いえ、ただメアリーには他に好きな人がいるそうなのです。だから僕と婚約しない方が彼女にも彼女との子にも為になるかと」
「そんな!知りませんでした……父親失格ですな」
「そんな事ありません。今からでも間に合いますよ」
「ありがとうございます。ユーリ殿」
こうしてメアリーとの婚約合戦はメアリー父の独断でなくなった。
彼女もどうやらほっとした様で嫌悪の顔はなくなっている。
しかしあの嫌悪感が顔に出る性格じゃあ嫁の貰い手は中々ないだろうなぁと内心気の毒に思った。
「さぁて、次は私の番だな」
レイアがメアリーの退場を見届けると腕を組んで僕の前に立ち塞がった。
彼女は嫌がる僕に掴みかかるとこう言った。
「まどろっこしいのは苦手だ。私が上でお前が下、いいな?」
僕が返事をする間もなく彼女は僕を寝室に連れ込んだ。
「え?もう夜伽の時間ですか?こんな昼間から……」
僕は彼女のぷるんと揺れる巨乳に注目して動けないでいた。
思わず前かがみになってしまう僕。
しかしレイアはそれを無視して紅いドレスを脱ぎだした。
「わっ!?」
僕は急いで手で両目を覆った。
恐る恐るその隙間から見る僕。
そこには紅いレオタード姿のレイアがいた。
それはまるで女子プロのコスチュームの様で、この時代の、世界の物にはとても見えなかった。
しかし僕がその疑問を晴らす前に彼女がその豊満な体を密着させてきた。
「おいおい、まさかこれ見て興奮してんのか?変態野郎が。これは神聖な戦闘服だぜ?」
彼女の豊満な胸を締め付けるラバー素材の胸部、女性らしさを強調するハイレグ部分、そして丸出しの太もも、いずれも男性を魅了するには十分な物だった。
というかこの世界の貞操観念てこんなに緩かったっけ?
それともこの人が特別緩いだけか?
次の彼女言葉で僕のその疑問は一瞬にして晴らされた。
「何勘違いしてるのかしんねーけど、これからやるのは戦闘訓練だかんな?」
「え?」
「こういう事だよ!」
レイアが僕にヘッドロックをかけてくる。
僕の頭がミシミシと音を立てている。
その豊満な胸が顔に当たっているがそれを楽しむ余裕はない。
次にレイアがかけてきたのは肘十字固めだった。
レイアの胸の感触が腕に伝わって来る。
僕がその感触に浸る間もなく強烈な痛みが襲って来た。
僕はレイアに48の殺人技と称された数々のプロレス技を掛けられた。
柔らかいベッドの上とはいえそれはどれも強烈な物で、レイア自体の力も強く、尚且つユーリの体は非力だった為それに対抗する事はできなかった。
wikiによれば自分と同等かそれ以上の力を見せれば認めてくれて話も聞いてくれるそうで、
主人公のユリアは彼女に勝つために猛特訓したのであろう。
僕にはそんな根性も体も素質もなく、ただレイアに弄ばれるだけだった。
「さーて、準備運動はここまでだ。体が火照っちまったよ」
「ま、待って……」
息切れしている僕に対してレイアが僕のズボンに注目してにやりと笑う。
「痛めつけられて興奮してたのか?やっぱり変態野郎じゃねーか」
「ち、ちが……」
僕は否定しようとしたがそれをやめた。
だって彼女にそのセクシーな身体を押し付けられて実際興奮していたからだ。
「じゃあ夜伽もマッスルでスパークな奴でやってやらないとな♪」
【自主規制】
「も、もう勘弁して……」
「駄目だ。後3回はやるぞ」
夜伽は朝まで夜通しで行われた。
プロレス技を織り交ぜたソレは痛いと同時にとても気持ちよかった。
いつしか僕はその新感覚に麻薬の様にハマってしまい抜け出せないでいた。
もしかしたら僕はMだったのかもしれない。
「痛いのが好きなんだろ?気持ちよくしてやるよ♪」
僕はその言葉を悦んで受け入れた。
「はぁはぁはぁ……」
「胸を押し付ける度にあえぐなよ、気持ち悪い。あ、それと技かける度にあやまんなよ?プロレスで胸や足に触るのなんて普通なんだからな」
「わ、わかりました……」
「じゃあ今度は私が教えた通りに技をかけて見ろ。反撃されねーとつまんねぇからな」
「は、はい!」
僕は彼女の身体を逆さまに持ち上げて足を掴むと両足で両腕を踏み付け、両腕で彼女の両足を掴んだ。
彼女のぷりっぷりっなお尻が目の前にある……今にでも触りたい。
でもそうすると技が解除されてしまう為に僕の願いは叶わなかった。
「よし、いい感じだ。じゃあ次は私を押し倒してそのままフォールドしてみろ。10カウントまで数えたら今日は終了だ」
「は、はい!」
僕はレイアを仰向けに押し倒しそのままフォールドした。
彼女の身体と僕の身体が重なる。
「……おい、固いのが当たってんぞ?」
「ひぃ!?」
レイアがこめかみにピキピキと怒りゲージを貯めている。
いや、夜伽でもあるんだからこういう事もあるでしょ!
僕はそう言いたかったが口にする事は出来なかった。
「お前がそういうつもりなら私にも考えがある」
彼女は僕をベッドに押し倒すとその馬鹿力で押さえ込んだ。
そして僕の両足を開いてその間に自分の足を入れた。
「な、何をするんですか?」
「痛いのが好きなんだろ?お望みどおりにしてやるよ!」
彼女は僕に電気あんましてきた。
激しく震える足の衝撃が僕を襲う。
まるで電撃の様な激しい刺激が僕の全身を駆け抜けた。
「また感じてやがる……プロレスは変態を悦ばす競技じゃねーんだぞ?ギブアップは許さねーからな」
彼女の顔は半分笑っていなかった。
BADENDその2、レイアEND