表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブラック・スワン  ~『無能』な兄は、優美な黒鳥の皮を被る~   作者:
本編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/210

魅惑のアレキサンドライトと魔性のアメシスト


 ゲーム開始となる高等部である。


 まず第一に、ヒロインが入学してくる。


 以前ちょこっと触れたように、このゲームはダブルヒロインだ。なので実際入学してくるのがどちらのヒロインとなるかは不明。


 名前は自分で設定出来たからヒロインの名前も不明……俺はゲームでは姉がつけた名前を適当に使いまわしていた。


 一番怖いのは()()である。


 俗にいう、ゲームの強制力とやら。


 ゲームをストーリー通りに進めるために、何も悪事を働かなくても全てが悪役にとって悪い方に働くというなんとも迷惑な現象にして、俺としてはなんとしても阻止しなくてはならない現象でもある。


 あとはアンチなヒロインとか色々あるけど……。

 あえてうちの天使を悪役に仕立て上げようとでもしたら、相手が女の子でも容赦せんからな!


 そしてヒロインと同じく高等部から登場する攻略対象者が居る。

 異国の王子で我が国に留学してくるコイツは、ストーリーに大きく関わってくる重要人物だ。


 五人目の攻略対象者のアレクサンドラ。


 ジャウハラの王子にして我が国に留学するお色気担当キャラ。他国の王子だし異能はなし。ただし、魔人とのハーフであるこいつは魔術が使える。

 社交的でハレムを抱えるお国柄もあり、相手が女性とあらば甘い囁きと気障(キザ)な動作が炸裂する野郎だ。軽薄に女性に声を掛ける一方で、その境遇から心の底ではいまいち女性を信じられずにいるとか……。ガーネストとコイツがメインヒーロー的な立ち位置だった。


 俺が苦手としたキャラである。

 ちなみに二番手はガーネスト。


 だって考えてみ?

 男にグイグイ口説かれる俺の気持ち……。


 容姿は褐色の肌に金糸のような金色の髪、そして色彩を変えるアレキサンドライトのような妖しい瞳。思い描くイメージとしてはライオンか。暑い国出身ということもあってか少々露出が多めで色気過多である。……純情なベアトリクスに見せたくねーな。


 女性大好きということもあり、甘い台詞が多いキャラナンバーワンでもあるコイツは、我が家の長女の推しキャラだった。


 現実のアレクサンドラは……。


 知らん。

 だって会ったことねーし。


 三年後、ベアトリクスやヒロインたちが学園の高等部に入学後、入学式より少し遅れて編入予定。


 何故微妙に遅れてくるし?

 目立ちたがり屋か?

 普通に入学式に合わせて留学してこいよっていつも思ってた。


 学年は一つ上でガーネストたちと同じ上級生となる。


 そしてアレクサンドラの母国、ジャウハラとの間に起こる問題がゲームの主軸となる。


 誰のルートを選択しても国同士の対立を防ぐためにヒロインと攻略対象者が立ち向かうのがメインストーリーだ。キャラごとに過程やイベントの違いはあれど、その大筋は変わらない。


 正直、俺としてはヒロインが誰と結ばれようと関係ない。

 ベアトリクスを巻き込まずにいてさえくれれば、好きに恋愛すればいい。


 だけど、それでもバッドエンドだけは見逃せない。

 何故なら、バッドエンドによってジャウハラとの関係が悪化するからだ。


 現在はジャウハラは我が国の友好国でもある、他国の王子がわざわざ留学してくることからもその友好度は感じ取れると思う。

 だが……ストーリーがバッドエンドへ向かえば、互いの不和・国交の悪化または断絶・最悪の場合は戦争へと被害は甚大なものとなる。



 冗談じゃない。

 恋愛で国の行く末が左右されてたまるか。


 ……と、いうことで、バッドエンドだけは何としても阻止する所存である。



 そして六人目の攻略対象者のジスト。


 魔族で強気な俺様とみせかけたヘタレキャラで、黒き竜の姿をとり、圧倒的な強さを誇る生粋の魔族だ。

 力強いそのその姿と業火の(ごと)き炎を口から吐き出す姿は恰好いい。思わず一狩りしたくなる感じ。

 …………おっと、失言。

 一見強気で粗暴そうなキャラだが、実は気が弱いところがあり、そんな性格が悩みの種らしい。


 なお隠しキャラのジストは当初は黒竜の姿で現れる。


 俺としては断然こっちの方が好み。

 だって恰好いいし!


 そして見事ジストの興味を引くことに成功すれば隠しルートが発生する、と……なお攻略対象者の一人であるからには当然人型がとれる。まぁ当然か……じゃなきゃどう恋愛しろと?って話だしな。


 人型の容姿は褐色の肌に硬質そうな灰色の髪と、魔族っぽいアメシストの瞳。

 魔族っぽいっていうのはただの主観だが、なんとなく黒とか紫とか金とか赤とかのイメージじゃねぇ?

 長身でワイルド系の外見の癖にヘタレ。


 攻略の鍵はこちらがより強気に出ること、何故なら魔族の癖にヘタレだから。

 

 ちなみに我が家の三女の推しキャラである。

 ギャップ萌えというらしい。


 実際のジストは……。


 知らん。

 魔族の知り合いはおりません。


 そんでもって、こいつのバッドエンドはバッドエンドで阻止案件です。


 何故なら、王国が襲われるから。

 竜の襲撃とかマジ勘弁です…………しかもこいつ炎吐くし、被害甚大……。

 王都が炎の海に呑みこまれるのは何としてでも阻止せねばならない。


 二度目になるが、恋愛で国の行く末が左右されてたまるか!っての。


 もうね、恋愛ってもっと穏便にしてくれませんかね。

 甘酸っぱいあれやこれやら勝手にやってて構わないから、頼むから周りに迷惑掛けるのは止めてくれ。お願いだから。


 愛は世界を救う、なんて言葉もあるし愛自体は素晴らしいかもしれない。

 モブな俺がこの未来に抗う決意をしたのだって、元はといえば家族への愛ゆえだ。


 愛を否定するつもりなんて毛頭ないけれど、恋愛の失敗によって国が危機に陥るなんて未来を許容するわけにはいかない。


 ゲーム開始に備え、俺は自分に出来ることをしようと思う。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ