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第一話 メイ、立ち上がる

 とある小さな王国に、メイという10代後半の娘がいた。メイは、由緒ある公爵家の令嬢の侍女として働いていた。しかし、メイには令嬢に対する不満があった。この令嬢、とんでもなく人使いが粗い。いや、人を人だと思っていないくらいに、周囲の人間に対して横暴な振る舞いをする。

「あらあらあら!わたくし、紅茶を溢してしまいましたわ!床になんと紅茶のシミが…!」

令嬢は、紅茶を溢してなどいない。自らティーカップを逆さにし、床へ紅茶を撒いたのだ。まるで打ち水するかのように。

「メイ!早う拭くが良い。床に染みてしまっては、屋敷が汚れてしまうわ。」

「はっ。雑巾を持って参ります。」

メイは苛立ちながらも命令に従おうとしたが、またもや令嬢はとんでもない態度を取る。

「其方が雑巾を持って来る前に染みてしまうわ。其方の舌で紅茶を拭くがよいのです!紅茶なのだから、飲み物なのだからできるわね?」

とんでもない理論を言い放ち、令嬢はこうして自分の家臣共々に嫌がらせをしているのだ。令嬢にとってこの嫌がらせは遊びのようなものである。人が嫌がることをさせ、それをしているのを見て笑う。これが令嬢にとって愉快なことだそうだ。メイは1番近くで令嬢の世話をしている。1番こう言った目に合うのはメイだった。侍女としてこの令嬢を世話して10年弱。我慢の限界はすぐそこまで来ていた。

「性悪令嬢め、仕返ししてやるから今に見てなさい!」

ぼそっと呟き床の紅茶を舐めた。

「あはははは!それでこそわたくしの世話をする者ですわ!わたくしを楽しませてくれるのだからね。ただの付き人など不要。」

 そう言った後令嬢はいきなり立ち上がり部屋を出た。


 その瞬間からメイの下剋上が始まるのである。


意地悪な令嬢にただ仕返しするだけです。メイが何者かまだわからないところが多いと思いますが、話が進むうちにだんだんわかってくるように書いていきます。よろしくお願いします!

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