むかしむかし?いつやねん
父は国に尽くす偉大な兵士であった。
小さい頃から、その父にあこがれ自分も兵士になろうと夢見た。
父も母も自分の夢に賛成してくれて、兵士になるために訓練をし、勉学に励み。
そして行く年を経て一人前の兵士になれた。
国自体はとても平和で争いごともなく、兵士がやることは訓練のみ。
自分はこの国が好きでいた。
そんなある時、上から人事異動の指令をもらった。
人事異動は何年も勤めている兵士にはよくあることだが、
兵士になってまだ3年。人事異動はおかしい。
「すみません。隊長失礼します。少々お話がありまして。」
ちょうど廊下を歩いているところを見つけ、恐る恐る声をかけてみた。
この鬼のような隊長からは、兵士になって間もなく激怒を浴びせられたことが何十回もあった。
声をかけることなんかこの3年間全くなく、正直に言って震えが止まらない。
「ちょうどよかった。君にお話があったんだ。」
隊長に連れられ、部屋に入る。大きな椅子に座り隊長はいつも通りの険しい顔に戻る。
「異動書に目は通しただろう。君は部署を移動ってことになった。君には新しくできる民俗省にいってもらう。」
民俗省?いったい何するのか見当もつかない。
「隊長 一体それどういったものなんでしょうか?」
「まだ詳しいことは聞いていないが、国中を旅して資料作成をするそうだ。」
だが、なんで自分が選ばれたのか不思議に思った。
「隊長、なぜ自分が選ばれたのでしょうか。」
隊長は目をつぶり、口を開いた。
「適当だ.....」
そういう具合で、人事異動が決まった。