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キャラメイク ステータスとチュートリアル編

長くなってしまった説明回

 職業選択の次はアバターネームの設定だった。


 名前なんて最初に決めるのが多いと思うんだけど、どうやら外見や職業で方向性を定めてから決めさせようという魂胆と思われる。

 例えば最初に勇ましい名前にしたのにバリバリの商人とかにしちゃうと名前負け感が凄いからね。


 まあそれはどうでもいいとして、私はどのゲームをやる時でも名前は固定なのでこれも迷わず【カンナ】と入力する。

 ゲーム内ネームと本名を同じにするのは危険であるけど、私の名前は割りとゲームとかで見かけるので本名だと思われる事は今までなかった。

 …ちなみにもし被っていて使用できませんって場合は栞の方を弄って決めてた。


 幸い被りとかで使用できないって事はないみたいで、無事私の名前はカンナになった。いえーい金髪聖職者のカンナさんだよ。

 ついでに職業選択したので初期装備が配布され、今の私は白を貴重に所々青と金の装飾がされているローブ姿になっている。うん、正に清純な感じ。我ながらよいのでは?てか初期装備なのに凝ってるね。



 話しがズレちゃったね。戻そう。


 アバターネームの設定がキャラメイク作業の最後だったみたいで、このアバターでよろしいですかという確認画面が表示された。

 特に直したい部分もないので私は完了をタッチ。設定を保存中と少しの間待機すると、チュートリアルに移動しますとアナウンスがされた。


 その瞬間、何もない白い空間だったのがよく格闘ゲームとかで見るトレーニングマップみたいな感じに変わった。つまりは白い部屋に格子状の黒線が引かれてるあれだよ。


 私がそこに降り立つと、再びボードが表示される。


 [これよりチュートリアルを開始します。まずはメニューの開き方、及び各メニュー項目の説明を致します。]

 と書かれている。


 あーあれだね。これは手を決まった通りに動かしたり、強くメニューを開くと思えばいいやつだね。よくあるよくある。


 案の定えふこねでは決まった動作をする事によりメニューが開くようだ。

 私はボードに表示されている例の様に、右手の親指と人差し指で物を摘むような形を作る。そしてそれを広げながら右に動かす。すると指の動きに併せて三角形の板状の光ができるので、その状態でまた指を摘むように閉じるとメニューが表示された。

 形は目の前にあるガイドのボードと同じ感じだね。INFOはこの形状で共通なのかな。

 開く動作は長いように見えるけど、動作自体は単純だから困る事はなさそう。というか何パターンか用意されてるらしく、後ほどメニューの設定で変更できるらしい。



 さて、メニューが表示されたので次に各項目の説明になるみたい。


 まず最初に『インベントリ』から、これはアイテムを入れるやつだね。所持上限はステータスやクエスト報酬、装備、スキルで変わるみたいで私の初期上限は300個となっていた。割りと多くない?

 ドロップアイテムとかをインベントリに移動させるには、そのアイテムを2回タッチすると収納するかが出るらしい。ただアイテムとして認識してないと反応がないから、そこらへんの物を片っ端から触りまくっても意味はないとか。

 あとはインベントリを開いた状態でアイテムを突っ込むのと、鞄などの装備がある場合はそれに入れてもインベントリに入るらしい。


 それのチュートリアルとして出現した丸い石を試しにそれぞれの方法で収納してみたけど、物が少なければタッチ、多ければ直接突っ込むのがやりやすかった。鞄は一々インベントリを開くのが面倒くさい時に良さそうだったよ。



 これでインベントリは終わりみたいで、『装備&ステータス』の項目に変わった。

 そこには今私が装備しているアイテムと、ステータスが表記されていた。


 ちなみに私の装備とステータスはこんな感じ。装備は全部位初期装備で名前が一緒だから纏めちゃうね。


【カンナ】ヒーラーLv1

・頭、胴腰、腕、靴:初心者用ヒーラー装備

・武器:初心者用杖


・HP:300/300 ・MP:200/200

・STR:8

・VIT:10

・SPD:7

・DEX:9

・INT:13

・MND:18


・物理攻撃力:27 ・物理防御力:34

・魔法攻撃力:44 ・魔法防御力:64


 と、なっている。まあとりあえず各ステータスについての説明を見てみよう。



 『STR』:筋力。物理攻撃力、インベントリの所持数が増える。微量だが弓での攻撃力も上昇する。またフィールド内の重たい物を動かしたりもできる。


 『VIT』:体力。物理防御力。微量だが魔法防御力も上昇。STR程ではないがインベントリの所持数も増える。HP自動回復量が上昇。また疲れにくくなる。


 『SPD』:素早さ。移動速度、攻撃速度の上昇。処理速度を向上させるらしく、回避をするための判断時間も増えるみたい。気持ち悪くなりそう。あとVITと同様に疲れにくくもなる。


 『DEX』:器用さ。弓などの遠距離攻撃力の上昇。生産時の成功率及び効果上昇に影響。また解錠や罠の解除に補正。


 『INT』:知識。魔法攻撃力の上昇。一部スキルに補正がかかる。MP自動回復速度が上昇。


 『MND』:賢さ。魔法防御力、回復魔法の回復量が上昇。一部スキルに補正がかかる。MP自動回復量が上昇。


 『HP』と『MP』、各種攻撃力と防御力は文字通りって感じだから割愛するね。


 ステータスの内容はこんな感じだから、今の私はHPが低め(近接職は500くらいあるらしい)でVITが少し高めでINTとMNDが高いっていうよく見る魔法職のステータスだね。



 装備に関してだけど、今は防具を4つに武器が1つね。えふこねでは特に防具装備量に制限は無くて、着れるだけ着てもいい事になっている。

 だけど装備毎に定められている部位に装備しないと効果が発揮しないから、軽装の防具を体にただ巻きつけるだけだと意味はないらしい。


 部位は『頭』『胴』『腰』『腕』『靴』『アクセサリー』があって、重ね着の例としてメイン防具の下にインナーを着るのが外見や動きやすさとしてはいいらしい。

 無理に沢山着ると動きにくくて逆に危なかったり、そもそも重くて行動不能になるとかなんとか。あと外見が酷い事になる。


 私の初心者用ヒーラー装備は胴と腰が一体になってる装備で、魔法職の物は大体がこのタイプみたい。タンク系の鎧もそうらしいよ。


 そして武器に関しては防具と違って装備数に制限がある。

 制限があるといっても持てる数には制限がないから、剣を鞘とかにしまって複数所持するのはできるらしい。ただ同時に使用できる武器数に制限があるって感じ。

 装備画面で弄らなくても装備中の武器をしまって、鞘などから武器を手に持てばしっかり反映されるので、長丁場の戦闘や系統の違う敵が多い場所ではできた方がいいって攻略にあった。



 よし装備とステータスはこれでいいかなって訳でガイドの次へをタッチする。


 えーっと、次は『スキル』だね。

 以前少し話したけど、えふこねでは職業で習得するスキル以外に任意選択で習得できるスキルがある。

 例えば、魔法使いは職業で四属性魔法を習得するけど、選択スキルで各属性の強化スキルを習得する事で特化型の火力役になれる上に、特殊派生である賢者になれる。

 他にもステータス強化のスキル、HPやMPの自然回復増加やインベントリ所持数増加などの補助スキルもある。


 一応他の初期職業のスキルを習得する事も可能であるんだけど、習得するのに必要なスキルポイントが高いし、成長が遅いという難点がある。それでも狩人の『気配察知』と『鑑定』は超がつくレベルで優秀なので推奨されている。


 スキルポイントって出たけど、これは選択スキルを習得するのに使うポイントだね。レベルが上がる、クエストクリア報酬で貰える。

 消費ポイントは基本的に1〜5となっており、他職業のスキルは軒並み5である。


 あとはスキルにもレベルがあって、使い続ければスキルも成長していく。攻撃力が上がったり、消費MPが減ったり、動作が速くなったりと損はない。

 テスト版では27まで上がったらしいけど上限レベルが判明しなかったので、30以上はあると思われるみたい。


 それとクエストやイベント報酬で習得できる所謂隠しスキルはスキルポイントの消費はないとか。率先的に探すべしとのこと。


 これでスキルも終わりかな。えーっと後は…『クエスト』『コミュニティ』『システム』だったので特に言うことはないかな。また必要になったらでいいや。




 それより私はこのアバターで動きたいのだー!という訳でメニューチュートリアルを終わらせ、操作チュートリアルに移行した。


 [戦闘チュートリアルとして、トレーニングダミーを召喚します。ダミーの設定はこちらから可能です。]


 とアナウンスされ、私の正面に木でできた人形みたいなのが現れた。


 [戦闘時に敵を注目すると、敵の名前とHPを表示できます。]


 ふむ?と言われた通りに私はダミーを注目して見る。するとダミーの頭上に〈トレーニングダミー〉という名前とHPを表すバーが表示された。

 鑑定がないとダメなゲームも多いけど、どうやらえふこねでは鑑定がなくてもこれくらいは表示されるらしい。鑑定があると更に種族や属性、弱点なとが見れるらしいよ。便利だね。


 そんな訳で私は試しに装備している初心者用杖でダミーを殴ってみる。うん、やっぱりというか当然というかあまり削れないね。


 ならばスキルを試そう。幾ら不遇なヒーラーといえど、流石に初期に攻撃スキルの一つくらいはあるのだ。

 「ふっふっふ…食らうがよい、『マジックショット』!」

 私がスキルを発動すると、30cmくらいの魔法陣が杖の先端に出現し、白い魔法の弾を発射した。


 「おー削れてるねぇ。これなら別にそんな戦闘できない訳じゃないんじゃない?」

 私が発動した『マジックショット』はダミーのHPを1/4程削っていた。殴った時は一割削れたか削れてないかというレベルだったのでこれはだいぶでかい。

 だけど消費MPも10だから連発すると20発しか撃てない。レベルが上がればHPとMPは魔族じゃなくても結構伸びるみたいだから序盤は気にしなくていいのかな。


 ここで私は不遇と言われてる回復魔法も試しておこうとダミーの設定を攻撃するに変更した。

 するとダミーはゆっくりと腕を横に振り始めた……これ攻撃なのか。まあいいや。

 とりあえずダメージを食らってみようとそれに当たりに行く私、何だこの絵。っていったぁい!

 思ってたより痛かったよ!痛覚は抑えられてるって話しだったけど普通に殴られるくらい痛かったよ!先が不安だよもう!


 ひぃひぃ、とりあえずHP確認しよう…。うわ、140も食らってる。HPの半分くらいのダメージならそりゃ痛いか…納得…したくはない痛さだった。慣れろと?


 ま、まあ気を取り直して回復魔法を発動してみよう。発動するのは初期スキルである『クイックヒール』だ。

 「『クイックヒール』」

 スキルを発動を宣言すると、私のスキル足元に魔法陣が出現した。ここから少しの詠唱が始まる。何言ってるのかはわからないけど、自動で喋るのでここは意識を集中しておく。変に雑念があると中断されちゃうらしいよ。リアルだぁ。


 とはいえ初期スキルなのですぐに詠唱が終わり、私の体を緑色のエフェクトが包んだ。

 「うーん、これで全快しないのかぁ。」

 回復したHPは100。まだダメージが40余っていた。MP消費も30と『マジックショット』の3倍、しかも詠唱時間があるとなると確かに微妙だ。

 パーティを組むとヘイト率もあるから、下手に連発するとすぐにターゲットがヒーラーに移りそうだ。


 「そりゃポーションのほうがいいよね。」

と私は溜息をつきながらインベントリのトレーニング用初心者ポーションを見ていた。


・トレーニング用初心者ポーション

対象のHPを150回復する。初心者ポーションと効果は同じ。


 どう見ても回復魔法より性能がいい。ポーションの使用方法は飲んでもいいし体にぶっかけてもよし、急ぎならポーション瓶を叩きつけてもいい。

 つまり対象の体に規定量当たれば効果を発揮するという事だ。


 そりゃあヒーラーよりも調合士系を回復役にした方がいいよね。安いし。

 だけどヒーラーでやると私は決めたのだ。苦行だろうと頑張るしかない。



 とりあえずスキルの発動方法とかはわかったしこんなもんでいいかな。近接職だと剣の感覚とかあるんだろうけど、私は杖だしね。


 私は武器をローブの腰にあるベルトに引っ掛けると、ガイドボードにあるチュートリアル終了をタッチする。


 [チュートリアルを終了します。よろしいですか。 はい いいえ]


 はいを選択


 [お疲れ様でした。VR空間から戻りますのでしばらくお待ち下さい。]

 そう表示されると視界が暗くなっていき、微かな浮遊感の後ベッドに横たわっている感覚を感じた。


 「上月さんお疲れ様でした。体に異常はないですか?」

 桐山さんの声が聞こえたので私は目を開いて返事をする。

 「うーーんっ、大丈夫そうですよ。」


 「それはよかったです。時間加速テストも行ってましたので、開始からまだ20分しか経っておりません。本日の予定はもう無いので、残りはご自由にお過ごし下さい。」


 「はーい。桐山さんもお疲れ様です。」


 「ありがとうございます。では私は失礼します。」

 そう言うと桐山さんは部屋から出てしまった。


 にしても結構やったと思ってたんだけどなー。確か3倍の時間加速だからそれでも1時間しかやってなかったのか。まあ元から方向性は決めてたしそんなものかな。


 さてと、これから何するかなー。

これで事前のチュートリアルは終わりです。


次回から本編となります。

設定とか説明不足で曖昧な部分が多いですが、それは追々できたらなと思ってます。できるとは限らない…。

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