青い巨人
第四章 青い巨人
岩だらけの大地に直径100キロメールほどのクレーターが出来ていた。
その真ん中から少し南南西に進んだ方向へゆっくりとストレイト族の一団が岩をかき分けながら進んでいた。
一団の中央に、高さ400mもの巨人が大きな弓をもって立っていた。
青白い光を放ちながら、細長い顔に、長い手をした巨人であった。
名前は「艦進」と呼ばれていた。
その左右にも、大きな盾をもった巨人、大きな槍をもった巨人がいた。
槍と盾をもった巨人の身長は、およそ100mほどである。
宙を飛んでいたときは「艦進」の盾と槍であったが、大地と衝突したときに別個体となってしまった。
その後も「艦進」を護衛するように傍を進んでいた。
身長20mほどの巨人も数十の個体があった。
槍や盾、弓を装備した者達だった。
全ての個体の武具が充実しているわけでなく、中には盾しか持たない者もあった。
個体の背が高く、武具が充実しているものほどエネルギー量の大きいものであった。
ストレイト族は青白い光を上空に向けて発していた。
サークル族は赤黄色の光であった。
そのため、同族、敵族が居ることを察知することが出来た。
「進む」という単純行動のみのため、コミュニケーション能力はまだ発達していなかった。
黙々と岩を砕きながら、鋒矢の陣が進んで行った。