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事件はつきもの?

僕たちの寮から町までは、急な坂を600メーターほど下りしばらく平原が続く。

その平原を越えたところに町は存在している。

町につくと様々な人の目を感じた


「リアム、さっきから町の人に見られてる気がするんだけど…僕の服装変かな?」


リアムは僕の疑問を呆れたように答えた

「はぁ~。俺とノアは王族だからな。

それにお前を見ている人の目は、服装が変だからじゃなくて俺とノアがお前を守るように左右に歩いてるからだ。これぐらい馴れろ!」

ノアはクスクス笑いながら

「兄さんは、素直じゃないね。

半分言い訳みたいなことを言わなくてもいいと思うよ。素直に、エリーが美しいから皆が見ているんだよ。って言えばいいのに」

リアムはそっぽを向いて

「今さらそんなことを言う必要はないだろ‼

エリーは元から美形で可愛事なんて分かりきってるだろう。」

僕はきっと赤くなっただろう顔を下に向けて

「……二人ともずるい。いきなりそんなこと言うなんて。」

僕がボソッと呟いた声が聞こえてたらしく

「俺はいつもお前は他の令嬢と比べても格別だと思ってる。」

「私も いつも可憐で一生懸命で素敵だと思ってるよ。エリー」

「………バカ。そんな恥ずかしい言葉よく出てくるよね。」

「……そんなことより、早く教科書売ってる店を探すぞ。」

「そうです。夕暮れまでには帰らないと彼らが心配しますからね。」


気まずい雰囲気を無くすように教科書販売店を探しだした。

その店はこじんまりした古い書店でその店の亭主は70過ぎのおじさんだった

「おじさん、学園の教科書ってここで売ってますか?」

僕が聞くとおじさんは白い髭をさすりながら

「ここで合っとるよ。教科書なら2階に並べてある。ちょいと待っておれ今、下ろすからな」

おじさんは杖を上げたかと思えば円をかいた

目の前に教科書一式が紐に括られ3セット現れた


これは、空間魔法?それとも移動魔法の発展バージョン?

僕の考えを読んだかの様におじさんは

「今のは移動魔法じゃよ。

移動させる物に印をつけておけば、多少の魔力で動かすことが出来るのじゃよ。」

「へぇ~そうだったんだ。」

僕がおじさんの魔法に気をとられている間ノアとリアムは後でこそこそと何かをやっていたがそれを気にしなかった


おじさんの書店から出て魔方陣を書く専用の紙を買った

「買い揃えたしどっか行くか?」

「良いね、どこにいく?」

「…ねぇ、二人とも気づいてる?」

「あぁ、付きまとってるやつだろう」

「僕がこっそり確認しても何処にも見当たらないけどね。でも殺気が3つルークの気配が1つあるのは分かるよ。」

「「…………。」」

「リアム・ノア?何黙り込んでるの?」

リアムとノアはお互いに顔を見合わせたあと歯切れが悪くただ

「何でもない」「気にしないでください」

と誤魔化した。僕はクエッションマークを浮かべながらも

「一旦路地に入りませんか?」

と提案した二人とも賛成らしく頷いた。

近くにある路地に逃げ込むと僕らをつけてきていた3人組が後に続いて入ってきた。

リアムは僕を守るように一歩前に出た。

ノアは後から来る気配に気付き僕の後ろを守るように移動した。

三人組の一人が

「中々の粒揃いだな、特に真ん中で守られてる坊やの方は前後の二人より美形だな。

お坊っちゃんたちよ、大人しくしてなら傷つけたり悪いようにはしねぇよ。」

僕たちを舐めまわすような目に気持ち悪く思った

リアムは三人組の一人に向かって

「ふん、雑魚が。俺らとお前らとの力の差も知らない身の程知らずが。」

と更に火に油を注いだ

ノアと僕は同時にため息をついた

ノアがリアムに視線は前に向けたまま

「もう少しオブラートに包めないのですか?

例え本当の事でも言って良い言葉と悪いことバがありますよ。兄さん」

僕は心の中で

ノアもわざわざ挑発しなくても良いのに……

はぁ~流石兄弟。

「おいてメェら!顔だけはあまり傷つけるなよ?

値段が下がるからよ。特に真ん中の坊っちゃんは気を付けろよ‼」

「勿論です。兄貴!」

「てメェーら、ヤッチマエ‼」

その合図にノアの前からも人攫いが10人現れた


例えこの路地に人はあまり来ないとしてももしも民間人が巻き込まれたら一大事だから目隠し魔法でも張っておこう。

それにしてもリアムやノアもこんなときは完璧に王子って言う感じが全く無くなるのは、どうしてなんだろう?


ノアとリアムが戦ってるのを観ながら思ってると上から僕の目の前に人が降ってきた……とも言うが飛び降りてきたの方が正しいかな?

僕は人が5人ぐらい通れる路地の壁まで下がると降ってきた人攫いの人8人が僕を壁と挟むように近づいた。


リアムとノアは僕の状態に気づくと

「今そっちに行く!」「少し我慢してください」

とまぁ僕に戦わず大人しくしてろと遠回しに言ってきた。

リアムもノアも相当手加減しているのか護身用の剣を一切使っていない。

勿論、魔法は学園外で使うことは禁止されている

特別な事情がない限りだけどね。

僕は直ぐに反撃に出れる準備をしてリアムとノアが大人しくしてろと言うので大人しく人攫いに、捕まり家の上に連れ拐われた。

連れさらった男たちが

「寂しいだろうがもう少ししたらお友だちも気を失っているだろうが、こっちに来るさ。」

「…………。」

僕が能天気な頭の持ち主に呆れて物が言えなくなったのを恐怖で、喋れないと誤認したみたい。

そのお陰かぺラペラと自分達のアジトや奴隷にする子どもが何処にいるのか・どうされるのかを話してくれた。

僕が笑いを堪えて肩が揺れてるのを都合の良いように怯えと受け取ったみたいだ。

更に機嫌が良くなり

「怯えることはねぇよ。お前なら金持ちの貴族に買って貰えるさ。」

下を向いていたらリアムとノアがアイコンタクトを送ってきた


ええっと……『そろそろ茶番劇は疲れた。』

『情報は聞き出せましたか?』

次はルークが頭のなかに話しかけてきた

『そろそろ出ても良いか?』

『ダメだよ。こいつらは僕が片付けるんだから』

『ちぇっ。せっかく遊べると思ったのによ。』

『治ったばっかりなんだから大人しくしてなよ』

『わかったよご主人様?』

『相変わらず嫌みだね。』

『そろそろ王子さんも苛立ってきたようだ。』

『本当に短気なんだから。はぁ~』

ルークとの会話を切り

「お兄さん達」

話し出した僕の前に一人が来た

「何だ?」

「そろそろ僕も疲れたしあの二人も苛立ってるから茶番劇を終わらすね。」

「はぁ‼何言って!」

被せるように

「戦って良い相手と悪い相手をしっかり見極めなよ。」

僕も護身用の剣を出さずに拳と蹴り1・2発で8人の男性をノックダウンさせた。

そして下にいるリアムとノアにアイコンタクトを送ると笑顔で相手を殴った。

この二人を敵にすると怖いな。

ルークにお姫様抱っこされながら元の位置に降り

先程ペラペラと教えてくれたことを伝えた。

「お前、まさかとは思うが行く気じゃないだろうな?」

僕は笑顔で

「勿論、助けに行くに決まってるよ!」

と言うと二人とも

「エリーならそう言うと思ってた。」

「お前本当お人好しだな。」

とノアとリアムがその後にルークが

「学園には魔法許可貰ってある。」

と言った

「流石!ルーク。」

「はぁ~仕方ありません。行きますか。」

「そうだな、こいつ一度いったら聞かないからな」

と言いながらも4人でアジトに乗り込んだ。



1階は普通のバーで2階はカジノ3階と地下1階が人攫いのアジト地下2階に牢屋があるのが魔法て視た。

目的は人攫いの捕縛と連れ拐われた人の救出

ノアが地下1階にいる敵の捕縛

リアムは3階にいる敵の捕縛

ルークは捕らわれている人達の逃げ道作り

僕が救出。


リアムとノアが建物内に入っていき暫くしてざわめき出したのを確認してから僕が救出に地下2階に下り牢屋の鍵を開けた

「さぁ皆さんもう安心です。

この階段で上に上がってください。

僕の仲間が逃げ道を誘導してくれますから。」

一人一人出ていくなかで牢屋の奥にいる10人ぐらいの子ども達はその場から動かなかった

中に入り子ども達のもとに近づきしゃがんで

「どうしたの?もう、君たちは自由だよ。」

その中で一番歳上の女の子が

「私たちには帰る家も家族も町も村もありません。

何処にいたって死ぬだけ!ここに居たらご飯も雨も凌げる。」


そう言うことね。

僕は安心させるように微笑み

「大丈夫だよ。みんな僕の家で暮らせば良いよ。

ご飯も家も服もあるから僕の家族にならないかい

?」

子ども達は戸惑いの表情を見せていたが

先程の女の子が

「……本当に良いのですか?

私たちのような私情の分からない。いつ裏切り秘密を流すかもしれない私達を……」

それ以上言わせないように

「僕たちがしっかり町を観ていなかったからこんな輩を野放しにしていたんだから。

それに僕は、妹や弟が増えて嬉しいよ。」

「…ありがとございます。」

子ども達は僕を囲むように抱きついてきた

暫くして頭を撫でたりしてあやしてると

ルークが

『全員救出終了。敵の捕縛完了

今から城に連れていくらしい。』

『了解。私も一度家に戻ります。

ルーク、学園の方に伝えておいて。』

『相変わらず人使い荒いな。分かったよ』

『お願いね。』

『はいよ』

話を切り子ども達に

「少し魔法を使うからみんな手を繋いで絶対に良いって言うまで放したらダメだから。」

繋いだのを確認し城に移動した。


勿論、先についているリアムとノアが国王様に話しているのを承知で謁見室に移動した。

子ども達は手を繋いだままキョリョキ見渡しているなかで僕は、そばに駆け寄ってきた専属の侍女のエミリーに椅子を10脚と机・お菓子と紅茶を持ってくるように頼んだ。その椅子を壁の方に並べてもらい子ども達を座らした。

お菓子を食べ始めた子ども達の元から離れて

リアムとノアの後ろに行き

「このようなご無礼をお許しください。」

と膝をついて言うと

「ソナタのことだ、何か考えがあったのだろう」と言われ国王様は子ども達に目を向けてから

「説明してくれるか?」

「はい。勿論でございます。」

と頭を下げたまま出来事について話した。

聞き終えると国王様は、難しい顔を崩し

「あの子達は、責任をもって我々が育てる」

「しかし!」

「ノア、分かってる。エリーよ」

「はい。」

「学園の寮には泊まらずこちらに時間がある時は戻って彼らの姉として育てよ。ソナタが居らぬ時はソナタの侍女に世話を任せる」

「…分かりました。そのようにさせてもらいます。」

国王様が謁見室から出ていったのを見届けてから

リアム・ノアは先に学園に戻り

僕は彼女らに専属侍女のエミリーを紹介した。

「僕が居ないときは、エミリーを頼ったら良いよ。彼女は僕専属だから安心して。」

頷く彼女らを見て僕に与えられた部屋の拡大と彼女らの服を手配するように頼んだ。


この日は一緒に露天風呂に入り寝室に足された5つのベッドに寝かせた。


朝になり彼女らをエミリーに任せ僕は瞬間魔法で学園の寮に戻り入学模擬試験を受けに学園に向かった。1時間後合格通知が来た。

特別枠に入り周6回の7時間授業が周3回の4時間授業になった。明日から学園生活開始だ


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