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夜会

白に金のラインが首回りや裾に入っている上下に真っ黒のマントを羽織った正装で、王族が集まっている広間に向かった


何で魔法騎士団総官長補佐の私が行かなくてはならないのかしら?近衛隊第1団体隊長 バタリオンさんにやって貰えば良いでしょうに。向こうは『近衛兵』 此方はただの『魔法騎士団』王族の護衛なら彼らの方が向いていると言うのに……


扉の横に佇む近衛兵2人に魔法騎士団総官長補佐だと言う印の付いた魔剣を見せ


「本日、魔法騎士団総官長 ユイセント・ランスの代わりに補佐官をしていますユイセント・エリー が代理任務につくため参りました」


彼らは頷くと


「ご苦労様です。両陛下並びに殿下方も中で貴女様のご到着をお待ちしております」


「分かりました。お取り次ぎをお願いします」


少し扉を開け


「陛下、魔法騎士団総官長補佐殿が参られました」


「通せ」


「はっ」


内側から押し開かれた扉。その奥に張りつめた空気……ではなく4人揃って暢気にお茶会をしている姿が見えた


……はぁ~頼むから扉が閉まるまではゆるゆるの雰囲気を出すの止めて貰えないかしら?


エリーは表情を引き締め


「魔法騎士団総官長補佐官を勤めていますユイセント・エリー 官長の代理で参りました」


「近くによれ」


「はっ」


中にいた近衛兵は何故か外に出ていきエリーと王族だけになった


…これってどう言うことでしょうか?


「エリー嬢、苦労をかけて悪かった」


「ごめんなさいね。このお馬鹿ちゃんが、要らないことを仕出かし 良い年をしたおっさんが見逃してしまって……辛くなったら直ぐにでも言うのですよ。この人たちがどうなろうと知ったことではないのだからね?」


………相変わらず王妃様は、気の許せる人だけになると辛口コメントですわね


「国王様、王妃様。ご心配には及びませんわ 城外にはお兄様がついてくださることに成りましたので、何かあれば対処ぐらいはしてくれるはずですわ」


「まぁ、そうなのですね」


「相変わらずエリー嬢は優秀だな。一緒に飲まないか?」


陛下からのお茶のお誘いは丁寧にことわり、未だ何も言って来ない二人に視線を向け


「リアム王子何故放心情態になっておられるのですか?ノア王子もです。王族である者何時なんどきも冷静で感情を隠す様に言われたはずです」


「そうでしたね。ところでエリー嬢、いつの間に『魔法騎士団総官長補佐』になっていたのですか?それに ランス殿も『魔法騎士団長』から『魔法騎士団総官』になっていたのですか?」


ノアの横で頷くリアムを見て、陛下を一瞥し


「………国王陛下、まだ教えていなかったのですか?」


陛下は視線を泳がし明後日の方向へ向いた


「……直前に知った方が面白いと、思って…」


王妃様に視線を向けると頭を抱え


「ここまで、馬鹿だと思わなかったわ」


エリーはため息をつき


「お兄様の 魔法騎士団長 と言うのはカモフラージュの肩書きですわ。あまりにも早く出世をすれば、賄賂で取った地位だと言われかねないのです。そして、何よりもユイセント家が魔法騎士のトップ1・2に君臨していると良からぬ事を企む低能が現れてしまうのです。

まぁ、いまでは、実力で上り詰めた事は誰もが知っている事ですけどね」


「じゃあ!魔力測定のときB判定だったが本気だったらAなのか!?」


「リアム、それは違うぞ。エリー嬢が普通にしていてもAランクで、少し力を加えればSランクになり…100分の1程度の力で測定器は壊れる」


「………」

「………」


「まぁ、普段は魔力吸引の飾りを着けているから暴走の心配もないがな」


青褪める二人に容赦なく外から鐘の音が鳴り響いた


「さて、行くか」


国王は王妃をエスコートしその後ろにリアムとノアが続いて歩き始めた。勿論エリーは一番後ろで兄さんと連絡を取りながら歩いた


◆◆◆◆◆


ファンファーレが鳴り響くと共に国王陛下・女王陛下・リアム・ノア の順で入り、今回は隣国との夜会であるため上段や王族の椅子はない。陛下が開催申告を行い各々が立食式のブースに行ったり近くの者と親睦………と言う名の探り合いを始めた


エリーは始めこそ王族の側にいたが途中で、酔っぱらった高貴族が起こした騒動に動き回る羽目に陥った


近衛兵達は、一体何をしているのよ!こんな些細なイザコザぐらい対処してよ


『エリー、今度は東カーデンで魔法を察知した』


『了解。お兄様、近衛兵の数が少なすぎるのだけど……また低レベルの嫌がらせかしら?』


『そうだと思うぞ』


「はぁ」


念話をきると懐から小さい杖を出し加速魔術を発動させた


言われた所に付いたがすでに誰もいなかった……………1つの不可解な現象以外は何も異常がなかった


ナニコレ?本当にごく薄く魔法の糸が張り巡らされているわ。触れればお陀仏でしょうね


エリーはこの事を城外・内に連絡を入れ警戒を強めるように伝えた


今すぐ、王族のもとに戻った方が良いのは分かっているけど中央にかかれた魔方陣を読み解かないと起こったときに対処が遅れてしまうわ


上手く全ての糸を掻い潜り陣の側に着いたとき


『ド~ン』


と言う音と一緒に城外から複数の魔法と魔術が発動した気配を感じた

エリーは陣の解読から無効化にし夜会の会場へと駆けて行った


◇◇◇◇◇


防音魔方陣が発動したお陰か誰も外の異変に気づいていなかった。パニックに陥っていないことを確認するなり、陛下の元にいる宰相に耳打ちをし セクレト魔法騎士団を動かす許可を得た


セクレト魔法騎士団とはランスとエリーが直々に鍛え上げた特殊部隊で2人の命令のみが絶対で、王族の命令では従わない。たった12名で構成されているが、魔法の知識や実技・魔剣の使い方もみっちりと仕込まれた別名 黒騎士 と呼ばれている


許可を得たエリーは誰もいないところへ行くと、瞬時に真っ黒の上下に左胸辺りに銀色で魔法騎士団の紋章が入っている服装に着替え、音や光のない特別製の魔弾を空に向かって打ち上げた。


「侵入者が紛れ込んでるわ。捕らえ次第各部屋で尋問を。それと夜会の様子も見張るように伝えなさい」


誰もいない背後から


「諾」


エリーは気にせずに


「後、我々以外の護衛はどこかに集め催眠魔法をかけてから狩を始めてちょうだいね」


「仰せ世ままに」


声の主が消えた後エリーも闇に姿を眩まし背後から暗殺者を無力化似していき城内を一周した。


ふぅ~こんな物かしらね


エリーは魔法騎士団総官長補佐の正装に戻すと後ろからナイフを当てられた


「………なんの真似かしら?」


まさか、貴方達が謀反を起こすとは思いたくなかったわ


「ユイセント・エリート嬢で間違えないですね」


「何故、この様なことを?」


「貴女様が居られると邪魔なのです」


彼は、後頭部を叩きエリーを気絶させると暗闇が広がる小さな集落に運び込まれている最中意識を取り戻したエリーは


だから嫌いなのよあの部隊は!表では忠誠を誓っている風にして、裏では謀反のタイミングを計ってる。何度尻尾を掴もうとしても逃げられるし、裏で処分しようとしても貴族子息がいるため出来ないし。


内心で悪態を着いているとふかふかのベッドに降ろされたと思ったらいきなり服を脱がされた。そして新しい服に着せ変えられると手足を縛り鍵を閉めて出て行った



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