表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/75

誰の嫌がらせ?

グリアサに行き2日が過ぎ隣国との夜会当日になった

昼からエリーは、魔法騎士団総官長補佐として白に金のラインが首回りや裾に入っている上下に真っ黒のマントを羽織った正装をしていた


「はぁ、何で僕だけなんだよ!」


エリーの心はいつも似まして荒んでいた

さかのぼること朝方


いつもの様に第一団体魔術騎士見習のエリックとして、訓練所に赴いた

訓練所に入ると


「エリック、何故昨日は来なかった!!」


と叫ぶ意外会話ができないマクシムが走ってきた


あの事件の事が無かったかのように変わらないやり取りにホッとしながら


「やぁ、マクシム一昨日ぶりだね。朝から叫ばないでくれる?」


「そんなこと今更だ!」


エリーは近くで怒鳴るマクシムを見ながらいつもの日常だと思った


「エリック、今日は来たんだな」


木刀を片手に持ったまま声をかけてきた


「やぁ、アゼルも一昨日ぶりだね」


「おう!朝からまた、マクシムは突っかかって来たのか?」


いまだに一人でガヤガヤ話しているマクシムを横目に見ながら


「まぁね。それよりも何故マクシムがいつもより興奮しているのか分かるかい?」


「あーまさか聞いてないのか?」


エリーは首をかしげマクシムに視線を向けてから


「何をだい?」


アゼルはここでは言い辛そうにしながら耳打ちをしてきた


「一昨日、宰相様から魔術騎士に昇格と言われた5人は今晩開催される夜会に参加することになったんだよ」


「…………えっ?」


何で、昇格したての者が選ばれるはずないのによりにもよってこの5人って………陛下の嫌がらせ?それとも、僕が出ないとでも思ったリアムが行った?どちらにしろ、ますます動きがとれなくなって来てる気がする 魔法騎士としては、陛下と宰相・リアム・ノア の後ろに居れるから良いとしても魔術騎士の場合昇格直後だから出入り口の見張りのはず


「そうそう!宰相様から言伝があったんだった」


宰相から言伝?いつもなら送信魔法で用件を伝えてくる父さんが、わざわざアゼルに言伝てを頼むなんて……


「それで、なんて言ってたんだい?」


「えっとな『エリックが訪れたなら()()()()()()来るように』って言ってた。それと『本日は、5名とも身体を休め夜に備えよ』とも言ってたな」


父さんの執務室にって事は…………はぁ~絶対面倒なことが起こるパターンだよ


「ありがとう、じゃあちょっと行ってくるよ」


「…なあ、俺もついて行った方がいいか?」


心配そうに問いかけてくるアゼルに頬笑み


「僕一人でも大丈夫だよ。その代わり、まだ一人でもブツブツと話してるマクシムを連れてゆっくり休んで」


アゼルは、ため息を吐くと


「分かった。その代わり何かあったら直ぐに言うんだぞ」


「ふふふ、心配性だね。でもありがとう」


「おう!」


アゼルとマクシムを置いて訓練所を後にした



父さんの執務室に入ると やっぱり 陛下が必死に書類を捌きその横で涼しい顔をした父さんがいきなり近づいてくるなり


「エリー、急に呼び出してすまなかった」


と言って何故かハグをしてきた


………はっ?ついに父さんは壊れたのかな?それならこの妙な行動も頷けるよね


エリーは、父さんを無理矢理剥がすとソファに腰を下ろし 父さん直々に淹れてくれた紅茶を一口


「それで、お父様。エリックとして私をお呼びしたのに関わらず、何故エリーと呼んでハグをしてくるのですか?」


父さんは困ったように頬をかきながら


「えっとな、先ずはエリーに謝っておこうと思ってね……その…………えっと………つまり………」


「カールよ。さっさと言わないとエリー嬢の機嫌がさらに悪くなるぞ」


父さんは陛下を一瞥───睨み


「マグリットに聞いたと思うが、お前たち5人を今夜の夜会に護衛として参加することになった。それについて、謝りたいと思った……あのバカ王子の策に気づかずスルーしたために起こった失態だ。本当にすまないエリー」


なるほどね………リアムが仕組んだ事だったのね 陛下は、気づいていて見て見ぬふりをしていたと


エリーは優しげな声で


「ねぇ、陛下?」


と話しかけた


「うん?な……ん…………だ?」


エリーの顔を見るために書類から目をあげると、声とは違い目が全く笑っていなかった


「お父様は、気づいていなかったと言っていたけど……陛下は気づいていたのでしょう?」


「い、や………あの」


目を泳がす陛下と手元に持っている淹れたての紅茶が一気に冷えた事に遠い目をする宰相更に追い討ちをかけるようにいっそう笑みを浮かべ


「まさか、ご自分の息子を()()()にし見て見んふりをした……なんてことはありませんわよね?一国の民を預かる陛下がその様な()()はしていませんよね?」


窓には霜が出来ていた


「…………」「…………」


黙りこんだ二人にため息をつき


「ふぅー 起こってしまったことはもう仕方がないので構いませんが、二度と同じ事がないようにしてくださいね」


「……ああ」

「……気をつける」


空気を変えるように真面目に向き合い


「それよりも、一つ厄介事があります」


「エリー嬢、その厄介事とはなんだ?」


「はい ()()、魔法騎士総官長補佐を勤めています。そして、()()魔術騎士に昇格したばかり そのため配置される場所が全く違うのです」


「違うとは、どういう事だ?」


父さんは、気づいたようで頭に手を当てた


「魔法騎士総官長・補佐は陛下や宰相殿・リアム王子・ノア王子 と共に行動し危険な時は、護役目を果たします……が、上がりたての魔術騎士は出入り口の見張りです」


ようやく陛下も気づいたようで


「……そうか………魔法騎士のエリーと魔術騎士のエリック が同一人物とはごく一部しか知らないのか だか、あの4人は知っているのだから大丈夫だろう?」


宰相とエリックは顔を見合わせ宰相が


「大丈夫では、ないのです 今回は彼ら意外に第一・二 魔術騎士、魔法騎士全員が見張りに

魔術騎士は、外部からの侵入を見張り、魔法騎士は内部からの攻撃を防ぐ

その為どちらも一ヶ所隙間があれば殺られてしまう」


陛下は名案とばかりに


「魔法騎士総官長が我らについていれば良いのではないか!」


宰相は深くため息をつくなり


「彼は、その日休暇を取っており来ませんよ」


「我が命ずれば………」


エリーも深くため息を吐くと頭を抱え


「陛下、それでも彼は来ませんよ

自分の兄の残念な頭の中を暴露したくはないのですが………

研究≧妹≧冒険ギルド≧採集>家族>友>同志>王族

ですから何度も頼んでも拒否られます」


「……………」

「……流石に彼を詳しく知っている者に直接言われると憐れに思えてきます」


宰相の言葉にエリーは視線をそらした


「…………我らが最後だと……!?何故だ?俺は何か気に障る事でもしたのか?」


ブツブツとネガティブモードに入った陛下を完璧無視し


「どうにかなるのか?」


「お兄様に頼んで見るけど期待薄ね……………はぁ 災厄、王族方の護衛を後で行いつつ外にも神経を飛ばしておきます」


「いない理由はどうするのだ」


「ルークにでも変装をして貰いますよ」


「大丈夫なのか?」


「まぁどうにかなるでしょう」




そして、冒頭に戻る


案の定兄さんは、王族の護衛にはつかないと言われ頼みに頼んだ結果 正装はしないが、外部の見まわりを変わりにやってくれる事になった


兄さんの場合、正装は魔法騎士総官長とその補佐のみが金のラインが入っており黒のマントまで羽織ると言う重さ。それが嫌だから無理矢理休暇を取ったんだと思う。あと僕が見張る場所が西ノ森だったからに過ぎないと思う。あそこには、ギルドで売れば中々の値段で買い取ってくれる動物がいる。それに研究素材に適した物もあっちこっちで生えているからだと思う



何はともあれ、無事に仕事が終わることを願おう


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ