ミールとエリー
「彼と出会ったのはリアムと出会ってすぐの事だよ」
「その日は、春分際が開催されていてこっそりと屋敷を脱け出してたんだ」
「宰相はどうした?」
「父さんも兄さんも警護に駆け回っていたよ」
僕は、お小遣いを持って様々な屋台を回っていたんだ。
『そこのお嬢さん』
『よんだ?おじさん』
『これ買っていかないかい?』
その屋台にあったのは、ガラスで出来たネックレスやブレスレッドだった。
『わぁ~。どれも可愛い!』
『これが似合うと思うな』
知らない声がして振り返ると私と同じぐらいの男の子がいた。
『ほんとう?』
『ああ。君にはピンク色のネックレスが似合うと思う』
その言葉に嬉しくなり
『おじさん!このピンク色のねっくれす頂戴!』
書かれている値段通りのお金を渡し品を受け取った。彼の方向へ向き
『あどばいす してくれてありがとう』
と無邪気に微笑むと彼もつられて笑った。そのあとも、仲良く食べ歩いたりお揃いのものを買ったりした。
夕暮れが近づいてくる頃になると
『………どこですか!坊っちゃん!!』
と貴族の子を呼ぶ声が聞こえた。
あっもうこんな時間!私そろそろ帰らなくっちゃ!
『本当は、送りたかったんだけど迎が来てしまったみたい。一人で帰れる?』
『うん!だいじょうぶだよ。また、遊ぼうね』
『……うん。次、会ったらね』
『バイバイ!』『うん。バイバイ』
私は彼と別れて帰宅道を歩いていると路地から表れた男性とぶつかった。
『…痛い』『くそガキどこを見て………』
男性と目が合うとその人は舌舐めずりをし
『中々いい服着てるな』
路地に連れていかれ口元をハンカチで押さえられたあとの記憶が途絶えた。
次に目が醒めたときには、どこかの檻の中にいた。同い年ぐらいのおんなの子が10歳ぐらい年上の少女に抱きついていた。
私は、薄い布から体をお越し
『ここどこ?』
私、けいかいをおこたっていたの?
『貴女、起きたの?いらっしゃい』
私は、一瞬近寄ろうとしたが首を振り別の物陰に隠れた。
お姉さんは敵なの?分からないだけど、危険だとほんのうが言ってる。緑魔法のばいたいに成るものがないから使えない。どうやって逃げればいいのかな?とにかくこの布で顔を隠さないと。
小さいながら意外にも冷静だった。それから数時間たった頃真っ黒なフードを被った男の子が従者を連れてやってきた。
『ここには、旦那と同い年の女子が集まっておりますぞ。さぁさぁどの子が良いですかな?』
猫背の男が語りかけると男の子は
《ここがアジトってわけか。ルディ》
従者の名前だろうか?を呼び次の瞬間その猫背の男が血塗れで、床に倒れていた。
『『『『イヤ!!キャーーー』』』』
『お父様~~!?』
と檻中に悲鳴が木霊した。
私は、咄嗟に耳に防音魔法を使った。
そしてその悲鳴の中に『お父様!?』ということ場を思いだし『あぁ。やっぱり敵だったんだ』と納得していた。
ルディと呼ばれた男は、手際よく檻の中に睡眠魔法を放ち悲しみにくれている10歳ぐらい年上の少女や中にいた同い年の幼女達は静かに眠りについた。一人だけ除いて
いつでも逃走できるような体勢をとり眠ったふりをしながら機会を伺っていると……
この国の言葉ではないけど王妃様直々に叩き込まれた語学のお陰で、言葉も理解できた。
《我が君》
とルディと呼ばれた従者らしき人は真っ黒なフードを被った男に話しかけた。
内容は聞こえなかったけど、私への警戒心が強く感じた。
えっ?うそ ばれてしまったの?お父様に言われた通りに気配をできる限り消したのに?
大勢の足音とに混じりあのルディと呼ばれた男の気配が近づいてきた。
どうやら、他の人たちは上に出しているのね。もしものときは、気にせずに逃げれるね。
全ての足音は去ったが、2人分の気配はまだ残っていた。
こちらの国の言葉で
『お前は何者だ』
静かな問いに黙っていたら相手の国の言葉で
《ルディ。こわいよ》
《しかし!》
《僕に任せてくれるかな?》
《………畏まりました》
ルディは少年と入れ替わるように後ろへ下がった。それでも、殺気が強かった。
この男の子の声、聞き覚えがある!でも、どこで?リアム ではないし、いったいどこで?
『ねぇ。君は敵なのかな?』
この優しげな声!一緒に遊んだあの子!?
私は、意をけして身分を知らせるために淑女の話し方をした。
『……違うわ。私は、数刻前にここに運ばれたみたいなの』
『その頭に被っている布を取ってくれるかな?』
『えぇ。かまわないわ』
ゆっくりと布を外すと、首にかけていたピンク色ネックレスが揺れ髪の毛がパサリと広がった。
『……君は、あのときの女の子!?』
『確認してもいいかしら?水色の勾玉を持っていますか?』
私は、ブレスレッドにしたお揃いで買ったものを見せると 彼もそれを見せてくれた。
……やっぱり彼だったんだわ!でも、どうしてこんなところに?
『あぁ。やっぱり君だったんだね』
彼は真っ黒なフードを外した。
《我が君!?お知り合いですか?》
《お忍びで街に来ていた令嬢だよ》
『さぁ、戻ろう?』
『はい』
彼の手をとり地上へエスコートしてもらった。
『あっ、そうだ。名まえを言ってなかったね。僕の名前は、ミール。本当の名は、明かせなくてごめんね』
『ううん。私の名前はエリー。もしお忍び以外であったときは、本当の名を明かそうね』
『うん。そうだね。約束だよ』
『えぇ。約束よ』
と言って水色とピンク色の勾玉を交換し今度こそ、屋敷に帰った。
◇◇◇◇◇
「まぁ、その後父さん達に見つかって怒られたけどね」
「それで?公式の場でいつ会ったんだ?」
「学園に入学する1月前かな?」
「ノア。お前は一緒じゃなかったのか?」
「丁度他の仕事を与えられたもので」
「そう言うことで、久々の授業頑張りますか」
と僕が外に出ると目の前に兄さんが表れた。
「エリー!!もう怪我は大丈夫か??傷に成ってないか?ああ~~心の傷になってしまったのか!?なんとか言ってくれよエリー!!やっぱり父さんに言ってやめさせれば良かった。僕が影を勤めて、エリーが公爵をやればいいんだよ!!こんなに可愛い天使をそんな危険なところへほりこむなんて、父さんはなに考えているんだよ!!」
はぁ~。これでは、今日の授業が受けれないね。…………いや、人前に出れば大人しくなるかも!
移動魔法で、教室に共に移動すると(部屋の中にいた ルークやノア・リアム・ラウロも巻き添え)さっきまですがっていた兄さんが瞬時に立ち直った。
これからこの手を使おう!
その代わり共に同じ授業を受けることになり、精神的に疲れた一日であった。




