魔獣
夜が明けるとエリーは、直ぐ様朝食の準備をし始めた。リアム達が起きる前に簡単に取れる食事をテーブルに保温用よ容器を置き塔に住んでいる二人のぶんを運んだ。
そして外へ訓練のため大型の剣を持って、森へ向かった。
今日の午後には戻らないといけないから、シロに手伝って貰おう。
「シロ。久しぶりに相手してくれるかな?」
『いいよ。鈍ってないよね?』
「大丈夫だよ。向こうでも鍛練は欠かせないからね。」
『それなら、久しぶりに楽しみましょう。』
大型犬位の大きさから、1㍍は越えている巨大な姿になった。
『さて、始めましょう?』
「そうだねっ。」
エリーは、先手必勝でシロに猛スピードで剣を振るうが
『甘いわね。』
シロが軽々と交わすと尖った爪で引っ掻くように下ろしてきた。
「そうは、させないよ。」
エリーは、剣で受け流しその手を払った。
『これぐらいは、小手調べよ』
シロが、突進してきた。
エリーは、それを交わしその隙を突こうとした
『かかった!』
シロは、防御魔法を発動させ剣を受けた。そして、火を吐きエリーの行動を範囲を狭めた。
エリーはどうにか避けながら、次の手を考えていたら
「おい!!前を見ろ!!」
と後ろからリアムの声が聞こえた。
えっ!?何でリアムがここに来ているのかな?外に出られないようにしたはず……。
シロは、容赦なくエリーの回りを飛び回りながら次々と攻撃を仕掛けてきた。
やっぱり剣だけって言わなければ良かった。
エリーは、5分ほど前の事を後悔した。
「……魔獣ですか。兄さんは、ここに居てください。」
横目でノアが向かってきたのに気がついた。
「二人とも誤解です!!この子は僕の家で飼っているので、危害は有りません。」
「今、現在で襲われているのに良く言えますね。」
「本当の事だよ。シロ!一度ストップ。」
『もう終わり?』
「誤解を解かないと狩られるよ間違いなくね。」
『はぁ~わかった。』
シロは、もとの大きさに戻ると僕の側にすり寄ってきた。
「エリー!?こいつ今、しゃべった!?」
「こいつじゃなくて、この子はシロ。僕が育てている子だよ。」
「はっ!?魔獣を育てているのか?」
「シロは、魔獣じゃないよ。僕の魔力を与えた、相方なんだからね。」
「……成る程。ユイセント家の歴史で、魔獣を従わせている って言うのは、こう言う事だったのですね。」
「どう言う事だ?」
「つまり、魔獣に自分の魔力を与える事で、その魔獣と意思疎通が出来るようになるってことです。」
「ノアの説明は、半分正解だよ。シロは、もともと小さな犬だったんだ。だけど、魔物に襲われ邪気を吸ってしまったんだ。そして僕が回復魔法をかけると、その魔力を体内に蓄積し初めたんだ。そして、生まれたのがシロってわけ。」
「蓄積による、繋がりですか。」
「お前の一族は、おかしな事ばかりだな。」
「僕達一族は、影だからね。さてと、王都に戻ろう。」
「ああ。」
「そうですね。ルークが馬を準備して待ってますから。」
「ありがとう。シロはどうするの?」
『私は、あの家にいるわ。』
「わかった。また来るね。」
◇◇◇◇◇
王都へ帰る道のりは、心地良い静さだった。そして、明日からまた学園生活が始まる。
はぁ~。学園が始まっても一分専門的なもの意外、知っているから暇なんだよね。
かと言って、リアムとノアを放置何てできないし。騎士団の方へ行ったら、その事を知られて父さんに怒られるだろうな。
ルークは先に家に帰らしたあと。
王城まで二人を送り届けていると
「おい!エリック。何でこんな所に居るんだ?」
「やぁ。マクシム久しぶりだね。」
「この頃 全く訓練に来ないじゃないか!?体調が悪いのか?」
「大丈夫だよ。それよりも今、僕任務中だから。」
ちらりと横にいるリアムとノアに視線を向けるとマクシムは、膝をつき右手を左胸にあて頭を下げた
「!! り リアム殿下とノア殿下。ご無礼をお許しください。」
「エリー嬢どう言うことか説明お願いします。」
人の目が増えてきたのでマクシム同様に膝をつき
「はっ。エリック と言う名は、騎士の鴇に使っています。そして、任務中 と言う事については 国王様からのご命令で城内まで見届けるようにと 申し使いした。」
「はぁ~。またかよ。双方、楽にして良い。」
「「はっ。」」
立ち上り休めの態勢で、次の言葉を待った。
「エリック。」
「はっ。」
「そなたは、着いて来い。」
「了解。」
「その方、マクシムとか言ったな?」
「はっ。ブリュ―ム・マクシム と申します。」
「ブリュームは、仕事に戻れ。」
「はっ。御前を失礼します。」
マクシムが、騎士団の訓練場に向かうのを見届けていると
「お前、知っていてあの態度をとったな。」
僕は、細く微笑みながら
「たまには、面白いと思ってね。」
「呆れた。」
「心の広さを証明出来て良かったと思うけど?」
「もういい。やっぱりお前は帰れ。」
「はっ。」
城内に姿を消した二人を見届けてから、自宅へと駆けた。




