魔獣シロ
エリーは別邸に戻るなり食事を暖め直し、お風呂を沸かしに行ったりと大忙しだった。そして、念のため地下倉庫へ行くと鍵が開いていた。
おかしいな。僕が聞いた話では、地下倉庫は鍵を閉めてあるって聞いたんだけど侵入者でも居たかな?
エリーは、暗器の確認をしてから別名闇の洞窟へ足を踏み入れた。
昔ここには罪人を一時的に入れてたため、奥の方には牢屋が勿論ある。手前は食糧庫として冷暖房を扉一つで分け隔て管理している。
いつ来ても薄気味悪いな。それにしても 食料がそうとう食いあさられてる。掃除が大変だね。はぁ~。
エリーは牢屋を一つ一つ見ながら一番奥にある扉のノグを回すと……すんなりと開いた。
こっちに行ったのかな?この先は獣もいるから急がないと普通の人なら食われてしまう!
更に下に向かう階段を唯一の光を手掛かりにかけ降りた。
その先にある扉もすんなりと開きエリーは、威嚇用の鞭を懐から取り出した。
その時、奥から獣の威嚇が聞こえた。その後に微かに声が聞こえたが、エリーにはハッキリと聞こえていた。
『なっなんだ!この屋敷は、獣まで飼っているのか!?』
『こんな話任務表には書かれてなかったぞ!』
二人の侵入者だね。それに任務ってことは、政府関連か同業者かな?
また、ゆっくりと歩み始めた
『おっおい!こいつら檻から出ようとしているぞ!?』
『や やべぇって!来た道を戻るぞ!!』
その瞬間 ガラン ガラン と音がした
『ギャ!!檻を壊したぞ!!』
『ダーイフ!こっちだ速く来い』
『フアイ、こいつらを殺さねぇと任務が遂行出来ねぇよ!』
『確認済みだ!ここにいるのは貴族の小僧4人だけだ。』
『って事は、表に戻り殺るだけだな!フアイは先に逃げ道を確保しておいてくれ』
『おう!ダーイフ、気を付けろよ』
エリーは呆れきっていた。
僕らがただの貴族だとどう見て思ったんだろうね?あれだけノアもリアムも魔力を放出していて気づかないって可笑しいよね。
それに、声を出しすぎだと思うな。同業者なら、声を出さないで欲しいよ。それに獣ごときで騒ぎすぎ。
エリーの前にフアイと呼ばれた男性の姿が微かに見えた。
エリーは、何も気づいていないかのように鞭を隠し壁に手を添えながら歩き出した。
◇◇◇◇◇
俺らが、この屋敷に着いたときは二人の坊っちゃんが料理をしているところだった。フアイは、木に登り残り二人が森へ行ったのを見届けていた。
何か意味不明な会話をしていたが、ただの妄想だと思い聞き流した。
そして、中性な顔立ちをしている坊主がが、皿洗いをしている坊主のことを《ノア》と呼び ノア と呼ばれた坊主は中性な顔立ちをしている坊主を《エリー》と呼んだ。
まるで貴族女子の様な名前だなと思った。その後いきなり二人が目を離した隙にどこかへ消えた。そして、また現れたと思ったらノアと呼ばれた方は怒り狂っていた。
いったいあの間に何があったって言うんだ?
そう思っていたら、エリーと言うやつと目があった。が直ぐに違うところへ向いた。
今のは、気のせいだよな?偶々だよな?
今度は、エリーやノアって言う小僧も森へ行った。俺らも一応着いていってみたが、何もなかった。しかし何故か二人は崖の下を見ていた。俺らが近づこうとするとまた、あの子どもと目があった。
彼には得たいの知れない何かが有ると感じ無償に寒気がした。
フアイを連れ屋敷に誰もいないか確認していたら、地下倉庫を見つけた。
そこには大量の食材が扉一つで区切られた場所に温度の違いで置かれていた。
フアイと俺は腹が空いていたから適当に拝借し奥へと進んでいった。食糧庫の奥には何故か牢屋があった。頭が危険を知らせてるが、俺らはその奥にある扉を解錠し階段を降りていった。
今までならば機密書類などが有ると思ってたがそれは、開けてはいけないパンドラの箱だった。
巨大な獣が檻のなかに居た。俺らに気づいた獣は威嚇し始めた。
檻を一斉に体当たりし壊し始めた。
「なっなんだ!この屋敷は、獣まで飼っているのか!?」
「こんな話任務表には書かれてなかったぞ!」
俺たちは珍しくパニクっていた。そしてしてはいけないミスを連発していた事にまだ気づいていなかった。
「おっおい!こいつら檻から出ようとしているぞ!?」
「や やべぇって!来た道を戻るぞ!!」
その瞬間側の檻が外れたガラン ガランと音が響いた。
「ギャ!!檻を壊したぞ!!」
「ダーイフ!こっちだ速く来い」
更にパニクってしまい相方を残して逃げようかと思った。
「フアイ、こいつらを殺さねぇと任務が遂行出来ねぇよ!」
「確認済みだ!ここにいるのは貴族の小僧4人だけだ。」
「表に戻り殺るだけだな!フアイは先に逃げ道を確保しておいてくれ」
「おう!ダーイフ、気を付けろよ」
ようやく、落ち着きを取り戻した俺は獣と殺りあった。
流石に5体はきついぜ。もう少しの辛抱だ
と自分を励ましていた。その時
フアイの気配が完全に消えた。
俺は、後ろを気にしながらも後退していると獣に囲われていた。
死ぬかも知れないと最後の力を振り絞ったとき何かに抱えあげられた。
◇◇◇◇◇
俺は、ダーイフに獣を押し付けてしまった。なにしろ、獣は大の苦手だからだ。
暗闇のなか進んでいると壁に手をついて、歩いてる子どもがいた。
始めは、迷い子か何かだと思ったが近づいてみると森へ行ったガキの一人だった。
俺は、任務遂行のためこっそりと気配や音を消し背後をとった。
そう。取ったはずだった。瞬きの間に目の前に居たガキか居なくなり、後ろに気配を感じたが既に遅かった。いきなり意識が朦朧としだし最後に見たのは、黒服を纏っい笑みを浮かべている悪魔だった。
◇◇◇◇◇
エリーは、近づいてきたフアイが背後に回ったのに気づき相手の瞬きの間に背後を取った。魔法で彼の意識を飛ばすと直ぐに駆け出した。獣と戯れているもう一人の侵入者を助けるために。
エリーが着いたときには獣に既に囲まれていた。
この子達がこんなに怒るなんて、よっぽどの事をしたのかな。
ダーイフが渾身の一撃を放ったが獣はそれを合図とばかりに襲いかかろうとした。
エリーが崩れそうな男を抱き抱えた。
そして気を失った男性を獣の上にのせ
「行くよ。くれぐれもこの者達を食べてはいけないよ。」
と言うと返事をするかのように頷きエリーにすり寄ってきた
エリーは彼らを撫でながら一番大きく真っ白な獣に
「久しぶりだね。シロ元気だったかい?」
「クゥン~」
「それは、良かった。また、森をかけようね。」
「クゥンクンクン!」
「アハハ 分かったからそんなに舐めないでくれよ。」
「キャン~。」
「怒ってないよ。さぁ最上階の部屋まで連れていってくれるかな?」
「アゥ~~!」
「ありがとう。」
エリーと侵入者は獣であるシロ達に運ばれ牢獄の塔に連れて上がって貰った。




