守護者と加護を!
僕が気を失ったせいで辺りは薄暗くなり始めていた。
今から家に帰るのには日が残っているうちには帰れないな。かといってここで、王子が2人いるのに野宿は不可能。さてと、どうしたものか。
「エリー。この辺にユイセント家の別荘が無かったか?」
「……確かこの森の奥にあったはずだよ。それを何でリアムが知っているの?」
「それは………そう!宰相殿にお聞きしたんだ!」
お父様が昨晩訪れて渡したこの鍵がそうなのか!?
「それは無理だと思うぜ。オオジサマ あそこの鍵を貰って無いから。」
「いいえ。鍵ならここに。」
輪にかかった大量の鍵をポーチから取り出した。
「それならそこに行こうぜ!」
「そうですね兄さん。………その方が守りやすいですしね」
ノアの最後の部分が聞こえた僕は気を引き締めた。
「そうと決まればエリー。案内してくれるか?」
「分かったよ ルーク。みんな着いてきて」
僕の横にルークとリアム 後ろにノアが陣取り森の更に奥へに聳そびえ立つ洋館にたどり着いた。
しばらく使用していなかったが手入れが行き届いており、食材も2・3日前に用意されていたのが分かる。
「まずは、2手に別れて怪しいものがいないか確認しよう。ルークとリアムは2階をお願い。僕とノアは一階を見てくるよ。
一通り確認できたらこの広場に戻ってきてね。1時間経過して戻ってこなかったら探しに行くから。」
リアムもルークも渋々上に上がった。
ノアと一部屋一部屋確認しながら
「ねぇ。ノア 質問しても良い?」
「いいですよ。」
「ノアは気づいているんだよね?」
「なんの事ですか?」
『ドラガオンお願い。』
辺りに霧が発生した
「……なんの真似ですか?エリー嬢。」
「私は魔法を使っていませんわ。」
「そう言うことではなく。別の世界にいる者の力を使い何をしているのですか。と 聞いているのです。」
「別の世界の者?どういう事ですかノア王子?」
「とぼけるのもいい加減にしてくれますか。先程から貴女の後や横 僕の 後ろにもいますよね。僕を逃がさないためにね。」
「ノアの素はやっぱりそっちだったんだね。」
「話を反らすのは止めて貰えませんか。」
「分かったよ。………僕は彼らを確かに呼んだよ。夢が現実かどうか知るためにね。」
「それで?結果はどうだったのですか」
「夢通りだったよ一部を除いてね。ノアが僕たちと同じ側の人間だってね。」
「残念ながらそれは違いますね。私には彼らがいませんから。」
『楽しい会話の途中にごめんね~。』
「「誰?」です。」
『なぜお前がいるんだ!!』
『ソナタの力は無くなったはずじゃ!』
『嘘でしょう!』
僕とノアの言葉が被りその後にドラガオンとリュミエール・アニータ が驚愕していた。
その驚かした張本人は
『お久さ~ドラガもリュミもアちゃんも元気そうだね~』
彼が近づく前に僕はノアを側に引き寄せ二人を守るようにドラガオンが前にたちその横にリュミエールが立つ。後にはアニータが立ち壁を形成した。
『そんなに警戒しなくても良いのにな~久しぶりの再会なんだから、一杯やんない?』
『何ようだ!』
『うん?用事はねそこにいるお嬢ちゃんなんだよね~~』
『妾のエリーに何ようじゃ!』
『二人ともそんなにカッかしていたらいけないよ~』
『お主が来なければ苛立つ事はないわい!』
『ねぇ。エリーちゃんキミこの頃不思議な夢を見ないかい?』
「不思議な夢 ですか?」
『そう。不思議な夢』
「どんな?」
『ダメよエリー!!こいつの話に耳を傾けちゃ!』
『大切な人を自分の手で殺っちゃう夢とか。世界が壊れていく夢とか 見たことない?』
「……それが何か?」
『エリーちゃんはそれを回避するためにたくさん動いたよね。例えば、《同じ生まれ変わり》を見つけたりね。』
「…………。」
『後は、生まれ変わりでも魔力に耐えれず《死ぬ》はずだった者を助けたりしていたよね。それは偶然なのかな?』
「そう言うことね。貴方は私に何を望むのですか。」
『望み?僕は何も望んでないよ。ただ、久しぶりに僕の力を受け入れられる器の持ち主を見つけたから加護を与えただけだよ。』
「まさか!あの夢全てが未来だと言うの!」
『そうだよ~前回僕の加護を与えた子はね、1日も持たずに死んじゃったんだよね~。それに比べてエリーちゃんは凄いよ!
彼らの加護を受けながら溢れ出す事なく、僕の加護を渡してもまだまだ余裕が有るんだからね~』
『勝手に加護を渡すな!契約したものだけが渡せるものを!』
『何言ってんの?今じゃ、加護を与えても壊れるものが多いからそんな決まりは廃止されたんだよ~~』
『確かに廃止されておるが、それは別の契約者がいる場合だけのはずじゃ!』
『僕の契約者はエリーちゃんの隣にいるボクちゃんだよ。』
『『『「「はぁ!!?」」』』』
『皆揃ってひどいな~』
「納得した。何でノアが夢の中で支配権を握っていたかはっきりしたよ。」




