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記憶の一部

はぁ~どうしたら良いんだろう?

ルークの記憶を無理やり思い出させたくないけど、父さんがなぜそこまで急いでいるかもわからない。

隙間を縫って会いに行っても門前払い。

そもそも僕は、彼に何をしてあげられるだろうか?

いいや なにも出来ない。

じゃあ 僕にどうしろと言うんだ。


もう寝ているだろうルークの寝室に向かいながら、どうすることが彼のためなのかが分からずに自問自答を繰り返した。


ルークの寝室の前につき少しだけ扉を開けた


ルークやっぱり寝てるよね。少しだけ顔を見てから僕も部屋に戻ろう


「まて!」


突如寝ていたはずの彼に手を捕まれた


「えっ!?」


「エリー何を悩んでる?」

「な なにも悩んでいないよ。」

「少し思い出したんだ。お前がそんな顔をするときは決まって何か他の人に付いて悩んでいる時だって。」


「!ルーク………。」

「もし、俺のことで悩んでいるのならお前が最善だと思う通りにしろ。俺はそれで後悔はない姉なんだろ?」


「………ルーク。」


「そんな顔をするなよ。酷い顔だぞ」


とハンカチで目元を拭いてくれた。


「ありがとう。おかげで決心がついたよ

明日は、二人で森林浴に行こう。」


「わかった。」

「じゃあ、お休みルーク。」

「あぁ。」


「…………」

「……………」

「あのさ。」

「なんだ?」

「……この手離してくれない?僕も部屋に戻って寝るからさ。」

「ここで寝れば良いだろう?」

「いや だからさ、僕は女性なんだけど」

「知ってる。」

「それなら!一緒に寝れるわけないでしょ!」

「姉弟なんだろう。だから良いだろう?」

「それは !そうだけど……。」

「なら 別に構わないだろ?」

「そ それに! ぉ お風呂だって入ってなぃのぃ………」

「風呂なら朝にはいるなり、俺と一緒に入るなりすれば良いだろう?」

「!!!い っ 一緒にって!」

「初めてでは無いだろ?」

「クゥ~~。」

「隙あり!」

「キャッ!」


ルークに引っ張られ彼の上に倒れこんだ。


ルークってこんなに鍛えてたんだ。

いっ今はそんなこと考えている場合じゃない!


「る ルーク?いきなり引っ張らないでよ!傷口が開いたらどうするつもり?」


「はぁ~。傷口は完全に閉じてるよ。」


うぅ~ルークってやっぱり格好いい。本当に男の人だよね筋肉も余すことなくついていて………。ってなに考えてるの僕は!


「珍しいな。お前が動揺して顔を真っ赤にするなんてな。」


「ルーク!記憶を全て取り戻していたんだね!」


彼が一瞬目を光らせたのが見えた


「いいや。勝手に口から漏れただけだ。」


「そっ そっか~でも少しでも思い出しているのならそれで良いかも。」


「なぁ、エリー。俺の記憶戻しを手伝ってくれないか?」


「?勿論だよ。ルークが記憶を取り戻すなら なんだって僕に出来ることならやるよ。」


「そうか!ありがとう エリー。その言葉忘れるなよ。」


いま、ルークの目が獲物を狙う目になってたのは気のせいだよね?


「 う うん。」


さらに抱きしめられた。


「あの ルーク?そろそろ離してくれない?兄さんに見つかったらただでは済まないよきっと。」


「………。」


「……ルーク?」


「………」


彼の方を向くと警戒心のない心地よさそうな寝顔をしていた。


よっぽど気を張っていたんだね。

そばにいれなくてごめんね。だけど……


「君が望むなら なんだってしてあげるから、早く記憶を戻してね。また一緒に学園や町に出掛けよう。」


ルークの頬に触れるだけのキスをしてからしばらく起こさないように脱け出そうとしたが諦め彼の心臓の音を聞きながら眠りについた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


ルーク視点


外の騒がしさで目が覚めた。


うぅ~ん。 ここはどこだ?それに長い眠りについてたかの様に体が重い。


白を基調とした壁にベッドを囲うかの様に金色の光のカーテンが上から下へと流れている。


俺は何者なんだ?どんなに考えても思い出そうとしても、自分の名前 今まで何をしていたのか も全くわからなかった。


とにかく外に出れば俺のことを知っている奴に会えるだろう。


そう思いベッドから出ようと光のカーテンに触れると突如魔力の揺らめきを感じ取った。


なんだ?とても懐かしいような、それにとても温かい。


俺はベッドの上に唖然として座り込んでいた。扉を開き現れた 少年は騎士の服に似ている姿で目の前に歩いてきた。そしていきなり俺のことを『ルーク』と呼んだ。


彼は俺のことを知っているのか?もしかしたら俺と彼は知り合いなのか?


抱きついて来られたことに驚きはあったが素直に聞くことにした。


「………おはよう?てか、お前は誰だ?俺はどうしてベッドの上にいるんだ?」


少し言い方が悪かったか、彼は俺から距離を取り寂しそうに


「覚えていないの?」


と聞いてきたが 俺が本当に記憶を無くしていることが明確になった


「あぁ。」


彼は俺のことを教えてくれるだろうか?


「…………」


彼はなにかを考えるカのように………いや暗い後悔の瞳を浮かべていた。俺は、それでも彼は知っていると思い問いかけた


「教えてくれ。」


彼は再び悲しみと困惑の瞳をしながら再度


「冗談じゃ無いんだよね?」


なんとなく俺が彼を悲しませていると思った


「あぁ。目が覚めたらここにいた。ここは何処なんだ?俺は今まで何をしてたんだ?なぁ、教えてくれよお前は知ってるんだろ俺のことを」


少し責めるような言い方をしたが彼なら信用出来ると心のなかでわかった。


彼は今にも泣き出しそうな顔をしながら俺に問いかけてきた。


「じゃあ何から聞きたい?」


と その声が心を締め付けた


まるで他人行儀て話されるのが嫌だと心が叫んでいる気がする。それでもこのチャンスを逃さないように


「そうだな。俺の名前はルークなのか?」


と聞くと懐かしそうに遠くを見ているように


「うん。そうだよ、君の名はルーク」


きっと姓は無いと心でなんとなく感じたが聞いてみた。


「姓は無いのか?」


彼は誰もが見とれるような笑みを浮かべ


「あえて言うなら ユイセント・ルーク だね。だって僕の弟のようなものだもん。」


と言う。その言葉で脳裏に彼に手を引かれ歩いている幼い子どもの姿がフラッシュバックした。


「意味がわからない。」


彼は苦笑いをしながら


「思い出したら、分かるよ。次は何を答えたらいい?」


と言った。大体は分かったし後はこの国と彼の名前だな。せっかく知り合い?に会ったのだから名ぐらい聞いとかないとな。


「ここは、何処なんだ?」

「ここは、トワニス国のユイセント家のルークが記憶を無くす前に使っていた部屋だよ。」


俺がここを使っていたのか?……………全く思い出せない。


「そうか。では、あなた様はこの家の長男 で記憶を無くす前にも仲良くしていたと言うことであってますか?」


彼がいきなり腹を抱え笑い出した


「~っ!~~~」


「なにが可笑しい?」


不思議になって聞くと


「ごめんごめん。初めて会ったときも僕のことを男性だと思ってたことを思い出してつい懐かしくなってね。」


と言うことはこの方は、女性なのか?

体についているのは柔らかそうな女性独特の肉ではなく鍛えられた筋肉にしか見えないが?それに2ども俺は間違えたのか?


彼……いや 彼女は姿勢を正すなり


「申し遅れましたわ。わたくしは、トワニス国 の 国王陛下 トワニス・コルノ・ジェネロ国王様の側近 兼 宰相 をしています 父 ユイセント・カール の娘 長女の ユイセント・エリー と申しますわ。

男装をしていますがれっきとした、淑女ですわ。」


と丁寧に自己紹介をしてくれた。その時いきなり頭に雷が落ちたかのように頭痛が起こった。


「くっ!頭が割れそうだ!!」


途切れ途切れではあるが記憶が流れ込んできた


「……なにか………なつかしい様な」


そこから後は覚えていない

ただ分かったことは、彼女………エリーは俺が痛みから解放されるように睡眠魔法を使ったと言うことだけ。


次目を開けたときには、彼女は居なかった。ノック音がする度に 彼女かも と期待しては、侍女?が食事を運んできてくれた。そして彼女に会えないまま日が傾き始めた。


彼女は騎士だから今晩は帰ってこないのだろうか?彼女に会いたい。


夕食を運んできた侍女に


「あの。エリー様は騎士か何かのお仕事で本日は帰って来られないのだろうか?」


侍女はクスクスと笑い始めた


「ご ごめんなさい。ルークさんが本当に記憶を無くしているなんて半信半疑だったもので。私は エリーお嬢様の専属侍女のエミリーと 申します。ルークさんとは仕事仲間の様なものです。

それと先程の質問ですけどお嬢様は、騎士ではありませんよ。あのお姿は学園の剣の授業の時に着る服装です。」


「そうだったんですか?では、帰って来られますか?」


エミリーさんは、一瞬瞳に影を落としたが


「遅くなると思いますが帰ってこられますよ。」


「ありがとうございます。」


「では、失礼します。」


と礼をして部屋から出ていった。


遅くなるなら寝てしまおうか?それとも起きて待つ?しかし必ず俺の部屋に来るとは限らない。


……………………。いいやエリーの事だ必ず来るだろう。



食事をとり終わると風呂に入り寝室で本を読んで待つことにした。


いつの間に寝ていたのだろうか?

寝室の扉が開く音がした。


少し警戒はしていたが俺が扉を開かれるまで気づかないとはな。


内心苦笑いを浮かべながらもどこか懐かしい感覚がした。


あぁ~これはエリーか なぜ気配を殺しているんだ?


目を閉じ寝ているふりをした。


彼女が俺の側に来たのが分かった


「ルーク。ごめんなさい。僕が気をぬかなければこんなことに成らなかったのに。

明日、出掛けようね。あの泉に そこに行けば心安らぐだろうから。」


なぜか彼女が泣いている気がしてた。


彼女が俺の額にキスをした。


俺は立ち去る彼女の腕を咄嗟に掴んだ


「待て!」


彼女は驚いたが俺の中に彼女と過ごした記憶が流れ込んできた。そして気づけば


「エリー何を悩んでる?」


と口走っていたエリーは戸惑いながら


「な なにも悩んでいないよ。」


「少し思い出したんだ。お前がそんな顔をするときは決まって何か他の人に付いて悩んでいる時だって。」


あえてエリーから記憶が流れ込んできたことを言わなかった


「!ルーク………。」

「もし、俺のことで悩んでいるのならお前が最善だと思う通りにしろ。俺はそれで後悔はない姉なんだろ?」


「………ルーク。」


「そんな顔をするなよ。酷い顔だぞ」


エリーの泣いている顔を見ると心がざわつく。ハンカチを取り出し目元を拭くと、花が咲いたように彼女は微笑み


「ありがとう。おかげで決心がついたよ

明日は、二人で森林浴に行こう。」


「わかった。」

「じゃあ、お休みルーク。」

「あぁ。」


彼女の手を離したくなく掴んだままでいた。


「…………」

「……………」


彼女は困惑ぎみに


「あのさ。」

「なんだ?」

「……この手離してくれない?僕も部屋に戻って寝るからさ。」

「ここで寝れば良いだろう?」

「いや だからさ、僕は女性なんだけど」

「知ってる。」

「それなら!一緒に寝れるわけないでしょ!」

「姉弟なんだろう。だから良いだろう?」

「それは !そうだけど……。」

「なら 別に構わないだろ?」

「そ それに! ぉ お風呂だって入ってなぃのぃ………」

「風呂なら朝にはいるなり、俺と一緒に入るなりすれば良いだろう?」

「!!!い っ 一緒にって!」

「初めてでは無いだろ?」

「クゥ~~。」

「隙あり!」

「キャッ!」


俺が軽く引っ張ると彼女は簡単には俺の上に倒れこんできた。


鍛えていてもやっぱり女性だな。柔らかいところは柔らかい。それに出るところは出てるしな。


彼女は驚きを隠すように


「る ルーク?いきなり引っ張らないでよ!傷口が開いたらどうするつもり?」


「はぁ~。傷口は完全に閉じてるよ。」


そんなことを気にしている場合じゃ無いだろうに。


彼女は顔を赤く染め狼狽えていたそれを見ていると


「珍しいな。お前が動揺して顔を真っ赤にするなんてな。」


「ルーク!記憶を全て取り戻していたんだね!」


彼女が目を輝かせたのが見えた


「いいや。勝手に口から漏れただけだ。」


と誤魔化すと彼女は残念そうに


「そっ そっか~でも少しでも思い出しているのならそれで良いかも。」


悪いけどお前との記憶以外わかんねぇ


「なぁ、エリー。俺の記憶戻しを手伝ってくれないか?」


「?勿論だよ。ルークが記憶を取り戻すなら なんだって僕に出来ることならやるよ。」


そう簡単に 『なんだって僕に出来ることならやるよ』なんて言うんじゃねぇよ。俺は男なんだぞ!


「そうか!ありがとう エリー。その言葉忘れるなよ。」


今さら危険に気づいたのか


「 う うん。」


と返事に戸惑いが生まれていた。


だけど今夜は、一緒にいろよな。今、お前が自室に戻ったら俺が寂しいだろう?


抱き締めていると次第に眠気が襲ってきた。うたた寝をしていたら


「あの ルーク?そろそろ離してくれない?兄さんに見つかったらただでは済まないよきっと。」


とこの状態でも俺の心配をしてきた。


「………。」


「……ルーク?」


「………」


もぞもぞ動き出したので少しだけ隙間を開けると彼女が


「君が望むなら なんだってしてあげるから、早く記憶を戻してね。また一緒に学園や町に出掛けよう。」


といい 頬に触れるだけのキスをされた。そして脱け出そうとエリーが動き始めたが、うまく固定をした。彼女は諦めたのか俺の胸に寄り添って寝始めた。


「はぁ~。少しぐらい警戒しろってぇの。男の前でそんなに安心しきっていたら襲われるぜ。」


俺はエリーを抱き抱え彼女の寝室に向かい、ベッドに下ろした。


そして頬にキスをし俺は寝室に戻り眠った。


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