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パーティーとテスト

僕は一人でホールへの道を歩きながら帰りしなのやり取りを思い出した。

「今回は、俺にエスコートさせてくれるよな?

毎回パーティーを開いてもエスコートさせてくれないから心が折れそうだよ。」

「兄さんは知ってるでしょう?

僕が注目の嫌だってこと。

兄さんと入ったら注目の的になるから嫌だ。

それに今回は、ルークの事を兄さんに頼もうと思ってるから。

だって他の人はルークの事を邪険にしたり意地悪するかもしれない。それに比べて兄さんはそんなことしないと信用してるから。ルークの事お願いね。」

何故か乙女のように目を潤ませ

「エリーが俺の事信頼してるって言ってくれた‼

それにエリーから初めてお願いされた‼

俺に任しておけエリー。」

ふぅ、これで注目の的になる事がなくなった。


………………………………………………………………………………


ホールの扉の前に着くと

護衛の人と従者が僕に気づきこっちを暫く見たが

直ぐにそらされた。


?どこか変なところあるのか?

母さんは可愛いって言ってたけど……。

あぁそっか似合わないって意味か。


中から父さんの合図が鳴ったため従者が扉を開いた。

眩しく瞬く光が目に入り招待客のざわめきが聴こえた。

僕は一呼吸置いてから全身全霊をかけて令嬢の見本のような仕草・歩き方でゆっくりと開けられた真ん中の道を歩いているとふと家族と王族⁉がいることがわかった。

しかも何で3段の階段があるのだ‼

昨日まではなかったはず……。いや朝出掛けさせたのもそう言うことか。

これじゃあ王族のパーティーと同じだ❗

しかも王族が上段に居るならともかく家族が一番上にいるってどう言うことだよ‼


危なく躓きそうになったのを堪え

笑みが引き攣りそうになるのを精神的に堪え

周りには、気づかれていないことを確認して

再び目の前の状況について考えた。


上段の中央に父さんと母さん挟むように父さんの横が兄さん・母さんの横がマリー

その一段下に

両陛下の間は空いているが挟むように国王陛下の横がリアム・女王陛下の横がノアと言うたち位置で中央は人が通れる隙間が空いていた。


これって僕も上段に上がらないけないよね?

何度も突っ込んでるけど立場逆転してる‼

それにルークは何処にいるの?兄さんに任せたはず……。きっと支度中なんだ。

……………。考えるのも破棄しよう。

この状態だけで疲れはててきた。


段の5歩手前でリアム・ノアが降りてきて

リアムは右手をノアは左手を出した。


これって………二人がエスコートするってことだよな?

完璧な王子様スマイルを浮かべてるよ~

目で早く手をとれって促してる。

怖~い

両手を差し出された手に乗せると

ギュット手を握られ、兄さんに負けないほどの甘い笑みを浮かべられた。

そんな光景を見ている兄さんの後ろに赤い炎が見える気がするがこのさえ気にしない。

リアム・ノアにエスコートされながら中段まで上がると次は兄さんが右手を差し出したので、そっと手を乗せると……こっちも蕩けそうなほど甘い笑み浮かべた。


この笑みを他の令嬢たちが見たら

キュンっとして頬を赤く染めるんだろうな。

とか他人事のように考えていた。

僕が上段に上がると父さんが来てくれたことに感謝と何かを話していたが既に話を聞いてなかった


話が終わると

リアム・ノアが降りて続いて両陛下

両陛下の次にマリーとルーク⁉

いつの間に居たんだ⁉

マリーとルークのあとに兄さんと僕が上段から降りると三段が無くたっていた。

次々と挨拶と祝いを言われ、腹黒い人は

自分の息子を僕のところへ連れてきてお見合いしないか的なことを言われ。

兄さんやリアル・ノアには娘を連れていきこちらもお見合いしないか的な話をされていた。

マリーは笑顔であしらっていた。

ルークはまた消えていた。


話していたら音楽が変わったのを合図に

話を切り上げ中央にいきダンスパートナーを選ばないけない。


未婚の令嬢は兄弟か親戚。

兄さんとはいつも踊ってるし…。毎回令嬢に囲まれて身動きがとれなくなるから嫌だ。

考えていたらルークと目があった。

ルークの方へ近づき

「私と踊ってくれませんか?」

とスカートの裾を軽く持ち上げ

腰をおとして優雅に礼をした。

顔を上げるとルークが固まっていた。

見かねた兄さんが

「ルーク。初回のダンスは断れない。

『はい。僕でよろしければ』といって

左手を出せ。」

ルークは棒読みになりそうなのを堪えながら

「はい。僕でよければ。」

と言って左手を出した。

僕はその左手を取りルークにエスコートしてもらいながら中央で足を止めダンスの構えをとった。


ゆっくり流れる音楽に合わせながら苦手なステップを踏みながらルークに問いかけた。

「ルークってダンス上手いな‼」

「いいやたしなみ程度で教えられていただけだ」

「いきなり誘ってごめん。」

「…いや大丈夫だ。驚いただけだったし」

「この会場のホールは広いからね。」

「違う。お前が女だってことにだ」

「………あれ?言ってなかったっけ?」

「聞いてない。」

「ごめん、嬉しくて伝えそびれてたみたい。」

「謝らなくて良い。気づけなかった俺がアマチュアなだけだ。」


調度音楽が終わりお互いを礼をして戻ろうと端へ向かったとき僕は貴族の男にルークは令嬢に囲まれた。

口々にダンスの感想やドレスの事を褒めてくれた

伯爵の長男がダンスに誘おうとすると兄さんが止め

「エリー、次は俺と踊る約束だろ?」

と言われ逃げようにも逃げれなく

「はい。お兄様。」

と言って中央に戻りダンスを踊った

そのあとからは大変だった

兄さんの次は父さん→リアム→ノア→国王陛下

→侯爵の長男 と言う順に次々と踊らされくたくたになったのを見計らって父さんが解散と言ってパーティーは幕引きをした。

両陛下と家族がホールに残っていた。

僕は疲れて先に部屋に戻ろうとしたら父さんに止められた。

「エリー、誕生日おめでとう。」そう言って

父さんは魔法石と宝石が散りばめられたブレスレットを渡された。

次に母さんからは

真ん中に魔法石がついたネックレス

国王陛下からは

剣を渡された。

鞘には宝石が散りばめられていた

柄の所には魔法石がついていた。


何て豪華なんだろう‼

これは大切にしないと‼


女王陛下からは

特別クラスでも着れる学園の制服などと魔法石を貰った。


そう言えば6月20日に魔法士と魔術騎士の学園入学試験があるんだった。

お礼を言ってから自室に戻り

疲れを癒しながら1週間後の試験について思い馳せていた。


学園には主に2に分けられている

魔法士を目指す方と魔術騎士を目指す人

ほとんどの人がそのどちらかに入る。

そして両方の実力がある人が特別クラスに入ることが許される。

今現在3人しかいないらしい。

そしてこの学園は2年生で寮生活。

2年間家に帰ることが許されない。

侍女や側近の連れ込みはオッケーだが連れていく気はない。

王族から平民までの7歳を迎えた男子・女子は将来のため学園に入ることが多い。

割合は8:2で圧倒的に女子が少ない。


はぁ~友達できるかな?

1人部屋が良いな。


試験への緊張よりもそっちの方が大切だった。


この時すっかりと忘れていた。

リアム王子とノア皇子も同じ学園に来ることを。


……………………………………………………………………………


あっという間に入学試験の日になった。

父さんに馬車で送ってもらい学園前で下ろして貰った。お金や服類は定期的に家から送ってもらえるから荷物は比較的少なかった。

父さんを見送り、学園の門を潜ると1人の先生から数字のついた紙を貰った。

気にせずどんな人がいるのか見渡していると

見知った人がいた。


何でいるのか知らないが知らないふりして隠れようと。

動いたのが仇となった。

「おい‼エリー何で逃げるんだ‼」

「エリー逃げないで。」

追いかけてきた二人があまりにも煩い‼

僕は目立ちたくないのに‼

僕は振り返り

追い付いてきた二人に公の場所と同じ話し方をした。

「何でしょうか?リアム王子様・ノア皇子様。」

これがリアムの琴に触れたのか

低い声で

「エリー、そのよそよそしさはなんだ?

俺らを裏切るつもりか?」

僕はため息一つついてから

「ここは公の場所と同じです。

なのでこの態度をとらせてもらいました。

何かご不満でも?」

僕の反論にノア皇子が

「エリー、ここは王族としての場じゃないのだから普通に接して欲しい。」

それもそうかと納得し

「分かった。所で何故二人ともいるの?」

僕の問いに二人ともあきれた顔をしながら

「エリー、この学園は王族とか関係がないことを知ってますよね?」

「勿論知ってる。」

「では2回に渡って入試が有ることは?」

「知ってる。」

ノアの代わりにリアムが

「俺たちの誕生日と歳分かるか?」

「何かバカなことを言ってる。

リアムが4月18日 ノアが5月23日

で二人とも………僕と同い年で……7歳。」

「もう分かっただろう?」

「エリー、12月30日と6月20日の二回に分けて入試がある。僕達は前半産まれだから同じになる」

「……そうだった。完璧に忘れていた。」

二人揃ってため息をつかれた。


先生から集まるようにと言われ中央に集まった。

「今からテスト内容について説明をする。

自分が入りたい方のお前らの先輩を指名し、一定以上なら合格

在校生に勝ったら初回のからだ作りはパスできる。

クラスのトップ…魔法士なら魔法士として優れている成績で常に1をとっている人を倒せば、倒したものがトップとなりそのクラスをまとめる。魔術騎士も同じだ。

話がずれたが、この学園の門を潜るときに番号札を貰っただろう

その番号がテスト番号だ。その順でいっきに10人ブースに別れて戦ってもらう。

何十人残るか楽しみだ。

質問ある奴いるか?」

「はい。質問があります。」

「何だ?」

「特別クラスの入学条件を教えてください。」

ざわめきがおきた

先生は目を細め獲物を捕らえる目になった

「入学試験で初めから特別クラスをを目指す奴がいたとはな。

答えてやる。

特別クラスは生徒会の役員3名のうち1人でも興味をもったれたら入れる。その他にも3人のうち一人に勝てば実力が認められ特別クラスに入れる。

お前らでは無理だと思うがな。」

はなで笑ってから

「以上だ。1~10番の奴は対戦相手を選んで試験会場に入れ。」

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