試験と再会
新な登場人物
『ブリュ―ム・マクシム』
トワニス国 侯爵家家令息で何故かユイセント・エリ―を敵視している。
学園卒業の時、総合点数が3000満点中2864点と言う高得点で学年4位。歴代では3位に次ぐ実力だった。
僕は眠さを顔に出さないようにしながら魔術騎士入団試験が行われる第1訓練所に向かった。服装は昨日着ていた魔術騎士見習い(学生服)ではなく汗をかいても透けて、晒しが見えないように厚手のTシャツにズボンといういつもの稽古用の格好で短剣を懐に隠し持っている。僕の傍にいる愛馬を連れながら広場を抜けて第1訓練所まで向かった。
第1訓練所に着くとすでに数十頭の馬が馬屋にいた。僕の愛馬もそこに待機させ訓練所に入ると一人の男性が僕を見るなり近づいてきた。
つり目で結構鍛えてる体つき170㎝ぐらいの男性。この顔……何処かで見たような?
それに敵視するような視線に魔力……
一体誰誰だったっけ?
その男性は僕の目の前に来て社交的に
「ユイセント、6年ぶりだな。
相変わらず美形で羨ましいよ。」
6年ぶりって言うことは学園で会ってるってことだよね。兎に角話をあわせ持って名前を思いだそう。
「君も相変わらず元気そうだね。」
男性の雰囲気がごろっと変わった
「ふん!俺が必死に戦って入れたのに❗お前は特別クラスに楽々と入りやがった。相変わらず嫌なやつだ❗」
特別クラスに居たってことは……あぁ~彼か!僕を何故か敵視していた
『ブリュ―ム・マクシム』か!
相変わらず僕の事が嫌いみたいだね
内心苦笑いをしながら
「いいや、そんな楽々ではなかったよ」
「まぁ、昔話はさておき今更だが俺の事覚えているか?」
「あぁ、勿論だよ。ブリュ―ム・マクシム君。学園で君だけが相当僕を敵視していたからね」
マクシムは鼻で笑ったあと
「ここで会ったのも何かの縁だ!俺と勝負しろ❗」
やっぱりそう言うよな……まぁ彼が僕を何故敵視するか分かるかもしれないな。
「別に良いよ。何の勝負だい?」
マクシムは不適に笑いながら
「お前なら乗ると思ってた。
勝負は、どちらが先に正規近衛団に入れるか勝負だ❗」
マクシムは僕も受かる事を疑わないんだね。まぁ、この試験に落ちるつもりはないけどね。リアムとノアを支えるには学問だけでなく武力も必要だろうからこの勝負は己を高めるにはいい機会かもしれないな
「その勝負乗ったよ。」
「負けた方に罰ゲ―ムが必要だな❗
負けた方は勝った方の望みを叶える ってのはどうだ?」
僕は少し悩んでから
「…それて良いよ。」
話終えるとマクシムは何処かへ行くと思ったが僕の横にいたままだった。
気づけば開始時間になっていた
2階のところに試験監督らしき人が2人出てきた。
一人は大柄の男性で見た目は、40後半で190㎝ぐらいの身長で斧か太太刀を使う騎士ぽく凄く筋肉質。
後ろから出てきた男性は、大柄の男性とは正反対で18歳?で150㎝ぐらいの男性にしては小柄。剣を使うより魔法で策略をたてるのが得意そうな男性。
大柄の男性が第1試験について話始めた
「第1試験は二人組で行う。自分の愛馬に乗り、プラニナタのふもとまでのタイムを競う。どんな事をしてもいいが時間以内に二人ともがふもとまで来れたなら合格。もし時間を一秒でも過ぎたなら二人とも不合格だ。昨年の平均記録48秒81がタイムリミットとする。なお、馬から下りたり魔法で空を飛ぶことは反則とする。
質問がなければ馬を連れて外にこい。」
そう言って試験監督の2人は外へ行った
昨年の平均が48秒81かプラニナタはここから普通に駆けるなら15分はかかる。それをふまえると……魔法でスピードを上げたか、移動魔法を唱えるのに時間がかかったかのどちらかだね。
横にいたマクシムが
「俺と組むよな?」
確かにこの場ではマクシムと組んだ方がお互いに第2試験に行けるし、足を引っ張られなくてすむ
「…そうだね。マクシム、君と組んだ方が楽な気がしたよ。」
「ふん。解ればさっさと行くぞ‼」
「今、行くよ」
僕は馬屋にいる愛馬を連れて外に出るとマクシムが既に馬に乗って待っていた
マクシムの馬は栗毛のサラブレッドで軽種走るのが速い。
僕の愛馬は粕毛のリピッツァナーでマクシムと同じ軽種とても賢い馬だ。移動魔法や剣を振るっていても驚くことのないようにしつけられている。
僕は列にならびながら
「君の愛馬は魔法に馴れてるかい?」
マクシムは一瞬キョトンとしたが意味が分かったらしく
「当たり前だろ!」
「それなら大丈夫だね。
合図が鳴ったら直ぐに線を超えて欲しい。」
彼は疑うように
「お前、何を考えている?
作戦ぐらいまともに教えろ。」
嫌な予感がしたため防音結界を張った
「学園のときもそうだ!何を考えてるか分からない表情で、一定の笑みを浮かべてる。何をやっても完璧で、何一つミスもなければ低貴族を嘲笑うこともない。いつも皆に平等に接して…練習の時も本番の剣の試合もお前は手加減をしてリアム王子に勝ちを譲ったり、ノア第2王子にはテストで必ず学年1位の座をいつも渡してお前は何をしたいんだ‼それに俺に名乗った『ユイセント・エリック』はどうせ偽名だろう!何故そこまで己を隠す?」
浮かべていた笑みがひきつりそうになるのを堪えながらどうやって話を逸らすか考えた。
「そうだね。パートナ―には作戦を教えといた方が確かに成功しやすいね。
スタートの合図が鳴った瞬間に僕が、移動魔法の応用番瞬間移動魔法を発動させる。その線を超えた瞬間プラニナタのふもとまで一瞬で移動させる。そうすることで近衛隊に少しでも近づけるはずだと考えたんだよ。」
そう言って前を向くと次が僕たちの番になっていたので防音結界を解き、再び問い掛けようとするマクシムに
「そろそろ合図がなると思うから準備して。もしさっきの答えが知りたければ、賭けに勝ったとき答えてあげるよ。今は、前の事だけを考えて欲しい。」
彼は舌打ちをしてから
「…お前が答える気がないことは良くわかった。今は、この試験の事だけを考えることにする。」
僕は彼の言葉に頷き魔法展開する場所を確認し直し合図が鳴るのをじっと待った
プラニナタのふもとらへんから赤の煙が上がった
さっきの組は失格かな?
赤の煙が消えた瞬間に大柄の男性がスタートの合図を打ち上げた。
その瞬間僕は、瞬間移動魔法を瞬時に展開し発動させた。マクシムが駆けた後に続き僕も線を超えた。打ち上がった煙は青色。第1試験合格の合図が上がった
マクシムはそっぽを向きながら
「……今回はお前の作戦が良かったから軽々突破できた……ありがとうな。
だが!次からはライバルだ絶対に負けねぇからな‼」
クスリと笑ってから
「そうだね、僕も負けないよ。」
と言って第2試験が行われる魔術訓練棟に向かった。
魔術訓練棟ははその名の通り
魔法士団や魔術騎士団が魔法の訓練をするために作られた場所で、棟には強力な結界が張られている。防音・防壁魔法が張られ誰でも安心して全力を出せる様に作られている。
第1試験を合格した組は10組で残り18組は不合格だったみたいだ。
先程の2人の男性が再び2階に現れた。
今度は、18歳ぐらいの男性が説明を開始した。
「第1試験で大体の実力は解ったけど、このままだと本来の魔力が計れない。そのため第2試験は、魔力量・使える種類・展開から発動までの時間を測らせて貰う。1つでも2つでも好きな数だけ発動させていいよ。でもその構成時間は常に測られてることを忘れずに。さぁ中央にド―ム型防御魔法を展開させたからその中に一人ずつ入り、自分のタイミングで始めてそれと名前を言って貰いたい」
説明が終わった瞬間マクシムはド―ムの中に入り
「私の名は、ブリュ―ム・マクシムです。
3種類の魔法を発動させ出来ればこの魔法に傷を少しでも付けれたらと思います。」
どうしてそうやって挑発的なんだ?
2階にいる大柄の男性の目が光ってるよ!
それにしても、この防御魔法凄く固く出来てるね。
1つ目は、火魔法 難易度6の火炎団
2つ目は、光魔法 難易度7 落雷・放電
3つ目は、 風魔法 難易度7 鎌鼬
彼の思い通り防御魔法に多少の切り傷をつけた。これには受験者は驚きその場で固まっていた。試験監督の男性2人は、眼を細め獲物を見極めている猛獣に見えた
彼と入れ替わるように僕がド―ムに向かって行きすれ違ったときに小声で
「あまり難易度の低い技を見せるなよ?」と言ってきた。その問いに僕は、「全て難易度6以上にするから安心してよ。」と言ってド―ムの中に入った
「私の名は ユイセント・エリ― と申します。私は、4種類の魔法をお見せ致します。」
再び棟内はざわめき始めた
理由は2つある
1つ目は名前である
学園ではエリックと名乗っていたからだ
2つ目は種類だ。
大抵の人は1~2種類多くても3種類が限度だ。それを4種類と言ったことに驚いているのだろうね。
1つ目は、無系統魔法の治癒魔法難易度7
マクシムが傷をつけた防御魔法をもとの状態に直した
2つ目は、水魔法 難易度7 純水防御壁・水扇 防御魔法の内側にそって不純物の無い水を巡らした。外から見ると光に反射して黄金色に輝いてるように見える。水扇は外部からの攻撃を無効化にさせる働きがある。
3つ目は、地の魔法 難易度6 竜石
土の竜で呼出したり作ることは事態は難易度4それを使役するとなると難易度が6になる。それにプラスして石神別名大地の神様を呼出し使役すると難易度が8になる。これを使い攻撃防御等をすると難易度10になる
ラストは 闇魔法 難易度7 亜空間・破壊
闇魔法を使えるのは全世界で1人2人程度しか居ない。その人等でも難易度4の影縫いまでしか発動できない。亜空間は何もないところから切り開き真っ暗な世界に入り込みその中を通る事で誰にも見つからず相手の情報を知ることができる。破壊は、自分の魔力より弱ければどんなものでも壊すことができる。
全ての魔法発動にかかった時間は8秒あの時の入学試験と同じ時間で同じ魔法を使った。
僕が闇魔法の破壊自分が張った純水防御壁や発動させた魔法を順番に破壊し18ぐらいの男性が張った防御魔法を綺麗に跡形もなく壊した。
回りが呆然としてるなかマクシムのところへ行き
「期待に添えたかな?」
彼は不適に笑いながら
「流石だな、全て俺より上回りフィナーレも鮮やかだった。」
「期待に添えられて良かった。」
マクシムは小声で
「あれでも本気では無いんだろう?」
と聞いてきた
僕は完璧な微笑みを浮かべたまま
「あれは、今の僕にとっての本気だよ」
「そう言うことか。相変わらず底が分からないな」
僕はとぼけたように
「どう言う意味かな?」
「お前は 今、この場で出せる力を出したんだな。」
彼も僕も不適な笑みを浮かべ
「これは僕にとって大切な試練だからね」
「もし、同じ団に入ったら教えてくれるか?」
これは本当に意味がわからなくて問いかけた
「?何を教えたらいいんだい?」
「お前が抱えているのもをさ。」
「気が向いたらね。」
「それまで待つとするか。」
いつのまにか第2試験が終わり
結果は後日魔法で生きる鳥を使い本人に届けられる。
僕は彼と別れ兄さんの事務室で届けられている書類に眼を通し対策案を練ったり、貿易状態についての本来の仕事をしながら兄さんは本当に大丈夫なのか心配だった。それに今夜には学園の寮に戻らなければならない。
ジャスト12時になり確認済みの全ての書類を風魔法で各部署に送り一度家に帰ることを父さんに告げ家に帰ると、母さんが僕が切り出す前に
「ランスならこの家にはいないわよ。」
「ここに居ないならどのに居るのですか?父さんも母さんも僕に隠し事ですか……そのうち教えてくださいね。」
僕が見つけるのが速いか教えてくれるのが速いか……まぁ今は、顔見せと食事のために戻っただけだから長話は控えないと食べ損ねそうだね。
侍女の一人が
「お嬢様、お帰りなさいませ。
お食事はどうなさいますか?」
僕はいつもの笑顔を見せながら
「軽く食べるものをお願いするよ。
また直ぐに城に戻らなければならないからね。」
「かしこまりました。」
「そう言えばエミリ―とル―クはどこにいるか知らない?」
侍女は考えるそぶりをしながら
「この時間だとエミリ―は、お嬢様のお部屋かと。ル―クは、庭で剣を振るっているかと思います。」
「ありがとう。」
僕は食事が出来る前にエミリ―のところへ行き自室に設置してある転送魔方陣に荷物を入れ、寮におっくっておいてと頼んだ。
ル―クには家を出る時間とお使いを頼んだ
お使い内容は武器屋にて鉄扇の購入を頼んだ。
僕は昼食をとり再び仕事に没頭した。
今日は、誰も来ないようなので早めに切り上げたいと思います。
次回は❗
試験結果が届きます!
魔術騎士としての訓練も始まり、学園での生活と両立!




