決闘と仕事
訓練場へ行くと学園にいる生徒や教員が勢揃いしていた。
訓練場は、魔法壁で外に被害がでないように回りを囲っている。
次の授業は外国語か……どこの国の言葉を習うのだろうか?
それにこんなに大勢の人がいると得意魔法は使わない方が良いかもな。上級魔法ぐらいならそこまで目立たないよね?
訓練場の入り口にリアム・ノア・ラウロの3人を見つけた。
「リアム王子様・ノア皇子様・ラウロ王子様このような事態を引き起こしてしまい申し訳ございません。大切な学びのお時間をこんな事のために……」
「気にしなくても良いですよ。
詳細は先程の契約書で確認しましたから。」
ノアは回りの人に聞かれても言いように丁寧に返しリアムは、僕に近づいてきて
「お前なら10分もあれば十分だろう?」
「相手の実力がどの程度かにもよるけどな。」
ラウロも側に来ていた
「楽しみだね、エリーの力を少しでも見れるのは。」
「期待には添えれないと思うけど。」
「早く行かないとまた我が儘姫が騒ぎ出しますよ?」
「そうだな、じゃあまた後で」
令嬢らしく一礼をしてから訓練場の中に入った。
「お待たせいたしましたわ。」
「そんなドレスで動けるのかしら?」
「ご心配は要りませんわ。
私はこの場から動きませんので。」
「私に勝てる自信があるようですね。」
「始めて勝負させていただくのに自信なんかありませんよ?ただ気持ちで負けたくないだけですもの。」
「私の一族の強さを教えてあげるわ!後で泣きべそ書いても知りませんわ!」
先生が
「二人とも良いですか?」
聞くので所定位置に行き
「勿論よ」とエゴイズム姫が
「はい、お願いします。」と僕が言うと先生が「試合開始!」と合図を出した
エゴイズム・ラ プライセスは開始早々
水魔法と氷り魔法・雷魔法同時に3属性の魔法を唱えて作り出した。
へぇ~一気に3属性の魔法を作れるんだ!
でもね、こんなんじゃ僕には勝てないよ。僕は防壁魔法を身に纏い風邪魔法で椅子に座ってるような格好で水の精霊を呼び出して水玉で遊びながら、エゴイズム・ラ プライセスが繰り出す魔法を座って眺めてた。全ての攻撃は防壁で僕に一切当たらなかった。リアムの方を見ると暇そうな表情をしてた。ノアは、読書をしていた。ラウロは苦笑いを浮かべていた。
その間にも炎魔法にスパーク、様々な魔法が発動されたが熱さえも感じることがなかった。
「どうして!どうしてよ!?何で当たらないの⁉防壁がこれで壊れないなんて可笑しいわ⁉きっと誰かに魔力を貸してもらってるのよ‼」
はぁ~呆れる。こんなことで取り乱すなんて。
「いいえ、このフィールドは外部からの干渉は出来ませんわ。」
「そんなはずないわ⁉」
先生が
「いいえ、このフィールドはユイセント・エリー嬢が仰った通りです。
外部からの干渉は出来ません。」
「そんなはずないわ⁉そうよ!きっとノア様かリアム様のお力があればそんなこと簡単にできるはずよ‼」
「そんなに言うのでしたら、お二人に魔力留めの輪っかをお着けしてもらったらどうですか?」
「そうよ!そうしたら分かるわ!」
中にいた先生が外の先生に合図をだし
生徒全員に魔力留めの輪っかを着けるように促した。全員が着けたのを確認すると、再び試合が始まった。
「ふふふ!これで私の勝ちよ!」
あぁ~あなんてバカらしいのか、他国の王子にこのようなことをして済むわけがないのに。
エゴイズム・ラ プライセスは上級の火属性の魔法・水属性の魔法・光属性の魔法を0.01の間で連続して僕の障壁に当ててきた。結果言うまでもなく皹が入ることなく全て塞がれていた。
癇癪を起こしているエゴイズム・ラ プライセスは超級魔法を作り上げようとしていた。
…………嘘だろ?この魔法と僕の魔法がぶつかり合ったら流石に先生でも支えきれないよね?それに彼女魔力切れで災厄死ぬよ
後の事ちゃんと考えてるのかな?
リアム・ノア・ラウロは僕を見るなり
『バカ‼煽りすぎた‼』
『頑張ってくださいね。』
『俺は何も出来ないからね。』
と目で訴えてきた。
僕は苦笑いを浮かべながら、精霊を戻し念のためフィールド内にいる僕と先生・我が儘姫に防御魔法を発動させた。そしてフィールドに張られている魔法を内と外で板挟みにするように防御壁を張り巡らせた。最後に彼女が発動さした直後に異空間を開きそこに送り込んて異空間の口を閉めた。
はぁ~間に合って良かった‼
あれをそのまま防いでたら他の人にも危害がてただろうし、かといって相撃ちにさせたら辺り一面焼け野原で金輪際植物が芽吹かない土地に成り果てるところだった。(近くにいた人も全滅だけどね)
僕は静かにエゴイズム・ラ プライセスの元に行った。僕が倒れている彼女と視線を合わすため膝をつき顔を見ると元気がない今にも息絶えそう状態で
「……何故 助けたの⁉」
「契約書の最後のところ読みましたか?
『相手の命を奪わない。自爆行為したら助ける』と書いてありましたよ。
だから助けたのですよ。
さぁ、しばらく休みなさい。」
そう言って魔法で眠らせ軽く精霊の力を借りて少し魔力回復をさせた。
彼女を浮かせて横だ気にしフィールドから出た。誰かに声をかけられる前に移動魔法で自分に与えられた寮に移動した。
ベッドに寝かしエミリーを呼ぶとその後ろからエゴイズム・ラ プライセスの侍女が居た。エミリーは状況を直ぐ様理解しエゴイズム・ラ プライセスの侍女に彼女の服持ってくるように言った。
侍女が取りに行ったのを確認すると
「何故お助けになったのですか?
このような人、生きている価値がありませんわ。」
僕はエミリーに言い聞かせるように
「この世には、価値の無い人間なんていないんだよ。どんな物でも人間でも生れた意味があるんだよ。」
エミリーは下を向きなから
「お嬢様は優しすぎます。あんな人なんかがラセムの主だなんて可哀想過ぎます!」
「エミリーお前の方が優しいよ。
相手のために涙を流せるのだからね。」
そう言いながら涙を人差指で拭うとエミリーは顔をリンゴのように紅くして
「お飲み物をお持ちします!」
と言って部屋を出ていった。
本当に可愛らしい子だね。
純粋で相手のために泣ける心優しい子
僕とは全く違う性格だよ。
だからときどきからかいたくなるんだけどね。
さてと魔力をもう少し回復させて、約束を守って貰おうかな?その前に彼女の意見も聞いとかないとなぁ。
魔力を回復させた後に彼女が入ってきた。
「お待たせいたしました!」
「お疲れ様。服はクローゼット前にでも掛けておけば良いよ。話したいことがあるから手前の部屋に行こうか。」
「……はい。分かりました。」
手前の部屋に行くとエミリーが3人分の紅茶とお菓子を用意していた。
エミリーにお礼を言って二人にソファーに座るように促した。
僕はひと息ついてから
「お互いに名のって無かったね。
僕は、ユイセント・エリー。
ユイセント家の長女で地位は公爵。この話し方は一番砕けた話し方で、気に入った人や信用している人にはこの話しかたをしてる」
「……わ 私は、セルバント・ラセムと申します。地位は平民で、エゴイズム・ラ プライセス様のところで働いております。」
ラセムは直ぐに下を向いた。
「ラセムって言うんだね。これからはラセムと読んでも良いかい?僕の事は好きに読んでも良いよ。」
「はっはい‼勿論です。それでは、エリー様と呼ばせてもらいます。」
「それでは、本題なんだけど……。
ラセム、僕の元に来ないかい?」
ラセムは驚き反応に少し遅れた
「……………っえ!」
エミリーは小声で
「……………ラセムと働ける⁉」
と喜んでいた。
「ラセムが僕のところに来てくれるとエミリーも喜ぶだろうし、なんしろ僕自信がラセムの事を気に入った。今すぐに答えを返してなんて言わないから良く考えてから、返事をしてほしい。この学園生活が終わるまでに、返事をしてくれたら良いから。」
「…………はい。」
「良い返事を期待してるよ。」
僕は紅茶を飲みきりお菓子も少しつまんでから
「エミリー今日も美味しいお菓子と紅茶をありがとう。さてと、そろそろ授業に行ってくるよ。エミリーは、ラセムとゆっくりしてて良いよ。」
「いえ!行ってらっしゃいませ。」
「行ってらっしゃいませ。」
「うん、エミリー・ラセムまた後でね」
と微笑みを浮かべながら言うと二人とも頬を赤く染めているのをみながら移動魔法で教室に移動した。
教室についてからと言うもの
リアムに叱られノアに慰められラウロには魔法について尋ねられクラスメイトには、畏敬と興味の視線で見られた。
ベルがなり各席に座り
今日4回目のテストが行われた
30分テスト、各国の言語の意味と綴りが
5点~10点それが80問どの国の言葉か当てるのが5問
始めは共通語の問題次がユンバルン語
その次がトワニス国語と続いた
テストが終わった後は、食事か自分がやらないけない仕事の処理。
僕に任されているのは、貿易と国の民の状況を把握し纏めること。(次期相宰としての仕事が殆どだけどね。)
リアムとノアは城に戻り、ラウロは各町の視察に出掛けた。
僕は、一人で寮に戻ったらラセムは既に我が儘姫のもとに戻ったらしく居なかった。エミリーに紅茶を事務室に運んでもらい今朝がた送られてきた内容を確認し次の案を巡らせた。
う~ん、作物を増やすか貿易にするかだな。作物を増やそうにも場所が足りないあらな………。家の回りで手間があまりかからない植物か。
植物辞典を開き手頃に作れるものを探した。
『藜』なら若葉のときならサラダとか使えるか
他には『五加木』なんかどうだろうか?若葉は食べれるし根の皮は、薬用として使える。鎮痛剤・薬用酒
これではそこまで腹もちしないしな。
やっぱり『蒟蒻』や『藤豆』だったら腹持ちするし藤豆に関しては、種が白扁豆として生薬にもなるからな。『仏手柑』なら砂糖浸けにして食べるため日持ちがすると………。
これなら家の回りでも栽培できて楽かもな。
と言うことで考えた政策を父さんの方に転送魔法で送り、貿易をしている国の現場報告書を読みながらふと思った。
……これって僕がやる必要無いよね。
どう考えてもリアムかノアがやることだよね?あの二人ちゃんと仕事してるのか?
リアムは兎も角ノアはまともにやってるよね?そうしないとこの先が思いやられるよ。はぁ~。
この日仕事が終わったのが深夜を回った。
『エリーお嬢様は本当に優しすぎますね!』
『そうです!優しいエリー様は私の主人を守ってくださるなんて‼』
『それが私のお姉様の良いところなのですわ。』
『そうですね……ってマリーお嬢様⁉』
『久しぶりねエミリー。お姉様のお手伝いお疲れ様。』
『い いえ、私は殆ど何もやってません。』
『謙遜は良いわ。お姉様が生き生きしているもの』
『恐れ入ります。』
『……あの、このお方は?』
『マリーお嬢様です。エリーお嬢様の妹君です』
『貴女……見かけない侍女だけど、まぁ良いわ。
お姉様の事を知ってる人が増えることは嬉しいもの。』
『マリー!やっぱりここに居たのか。』
『……げっ、お お兄様ご機嫌よ!』
『勉強投げ出してこんな所に居たとはな。』
『ちょっとした休憩ですわ!』
『さっさと戻るぞ。』
『お兄様!私はエミリーとお話してる最中ですわ』
『うん?ここは、マリーに会える場所か!!』
『そうですわ!』
『マリー!出てきてお来れ。可愛らしいお顔を兄さんに見せておくれ!』
はぁ~五月蠅いのが来た。由姫さん少し行ってきても良いですか?
はい、お願いします。
『兄さんもマリーも速やかに仕事に戻って』
『愛しのエリー‼』『私のお姉様‼』
『仕事に戻らないと立ち入り禁止にするからな』
『……そ そんな』『エリー、それだけはやめて』
『じゃあ、さっさと帰る!』
『…はい、エリーお姉様の仰る通りに』
『お兄様、お姉様の機嫌が悪くなる前に帰るわよ』『エリー‼また来るからな~~』
『はぁ~ラセムとエミリー迷惑を掛けてごめんよ』
『…い いえ相変わらずなお二人でしたね』
『ラセムには言ってなかったと思うけど女の子がエミリーで僕の妹。後から来たのがランス僕の兄さんだよ。』
『そうだったのですね』
『これからちょくちょく来そうだから、あまり気にしなくて良いよ。』
『エリーお嬢様やっぱり格好いいわ』
『流石が私の主ですわ!』




