表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

オレ、日本に帰れないらしわ・・・

どうも!ペン皇です!

まだ出てきませんが、このは銃あり剣あり魔法ありの世界です。

もっと、いろいろ喋りたいんですが、おかしなこと抜かしそうなんで、まずはこの駄文をどうぞ!!

「クッ・・・・はぁッ・・・・ッ!!」

男が1人、草木を掻き分けながら森の中を一心不乱に走る。

「なんでッ・・・・こんなことにッ!・・・・なったんだッ!?」

ガサガサ!っと男の後ろの茂みが音を立てる、男が振り向くと、そこには恐竜映画で見た小型肉食獣ラプトルの骨格を形成した動物が、爛々と光る目をこちらに向けていた。

「ギョォォォォ!!」

「ッ!・・・んの!やろ!!」

男は、自分の首めがけて飛びかかって来る相手の牙を剥き出しにした大口に、道中で拾った太く頑丈な木の棒を胸前にしっかり固定し、そのままの体勢で突進する、瞬間、男は相手の体重と突進の勢いを乗せた運動エネルギーをまともに浴びて吹き飛ばされるが、恐竜の様な生物は、男の持っていた木の棒が喉に深々と刺さり、声を上げる間もなく絶命していた。

「いっつつ・・・・・・・ふぅ・・・・」

どうしてこんなことになってしまったのか・・・この男、繭裂アンリ〈まゆさき あんり〉は運の無い男だ、いや、運に見放されているといったほうが正しいか、とにかく彼の不運っぷりたるや、厄病神に寵愛でもされているのでは無いかと疑いたくなるほどだ、それもそのはず、彼がフラリと立ち寄った飲食店は集団食中毒が発生し、たまたま乗ったバスでバスジャックにあい、彼が新しく契約したアパートは入居1秒にして倒壊、本当に笑えるほどついていない。

「マジで、ここどこだ?・・・絶対に日本では無いよなぁ、かといってアマゾンの奥地でも無さそうだし、ほんとにどこだここ・・・」

アンリは周りを見渡す、そこにはうっそうと生い茂る木々と謎の生き物の死骸が横たわっている。

おかしい、自分は数十分前まで面接に向かうためにスーツを着て、例のごとく災難に見舞われ面接に遅刻しそうになって、仕方なく裏路地を使ってショートカットをしていたら、自分とソックリな人と目があった、その瞬間に気を失い、目が覚めると見知らぬ森の中で自分は寝っ転がっていた。

そうして、なんとか元の場所に帰ろうと走り回っている最中にアンリは、先ほどの動物に襲われかけ今現在にいたる。

「う〜む・・・マジでどうすっかなぁ」

この時、彼は失念していた、自分はつい先ほどまで狩られる側だったことを、そして狩りとは例外はあれど小型のものほど群れをなして獲物を追い詰めていくものであると。

「クルルルルッ・・・・」

「んな!?」

振り返るとそこには、10ほどの爛々と光る双眸が自分に向けられていた。

「クソッ!!」

アンリは、さっき自分を襲って来た生物に深く突き刺さる木の棒を力ずくで抜きとり、それを剣を持つようにして構える。 しかし、それが良くなかった、ラプトルの様な生物たちは、目の前の獲物が急に動きだしたため、アンリを逃すまいと彼らの本能を刺激してしまった。 気づいた時にはすでラプトルのような生物たちの牙はアンリの喉元にまで差し掛かっていた。

「ッ!!?」

アンリはとっさに持っていた棒で相手のかみつきをガードするが、相手の咬筋力は先の攻防で相手の喉を突き刺した硬く頑丈な木の棒を爪楊枝のようにへし折ってしまう。

唯一の武器を失い、いよいよ後が無くなったアンリは、ひとまず逃げ切ることに集中するためどこか隙がないか目を凝らしていた・・・が、しかし、視界が反転する、それが自分が倒れたせいだと気づいたのは、ラプトルのような生物が自分の右足に噛み付いているのを視認できたからだった。

「ギッ!!!??・・・がッ!このッ!!」

歯を噛みしめ痛みに耐えながら、自分の右足にガッチリと食らいつくラプトル(仮)の目に右の親指を突き刺す、幸い相手にも痛覚はあるのか金切り声を上げながらアンリの足を離す、その隙に寝そべっている自分の体を、上半身のバネを使い無理やり直立の体勢まで持っていく。そしてそのまま、右足の悲鳴を無視して駆け出そうとしたその背中に、鋭いナイフで斜めに斬りつけられたような激痛が走る。

「ッ!!!??」

今度は声にもならない絶句を上げながら、アンリの体は前のめりに体勢を崩す。

「キョェェェ!!!」

群れの中の別の個体がアンリにまたがる、その目はお預けをくらい今にもエサにありつかんとする犬のように潤んでいた。

体感速度が高速化していく、反対に周りの速度が異常に遅くなる、ラプトル(仮)の牙が自分の喉元を狙う。

あぁ・・・どうして俺はこんな目にあってんだ、俺なんかしたか?たしかに褒められる生き方はして無かったけどね?物心つく頃からあんだけ不幸に見舞われれば、まぁ多少はね?それでもとりあえず前向きに生きてたじゃん?厄病神だなんて言われないようにコミュ力もあげたじゃん!工場勤めとはいえちゃんと働いてただろ!?仕事の合間にいろいろ資格とか取ったりしてさ!今日に至っては最終面接だったんだぞ!?・・・・・なんでこんなことになってんだ?神様よぉ、そんなに俺が憎いか?。

「本当に・・・何なんだよ・・・」

牙が迫る、アンリが目を閉じる、あと数秒でアンリの命は絶たれることになる・・・・・そう、牙が届けば。

ドガッ!!バキバキバキバキッッ!!!枯れた枝を数本重ねた束をたたき折ったような子気味のいい音がアンリの頭上で鳴る、遅れてアンリにまたがるラプトル(仮)の特大の悲鳴が明後日の方向に飛んでいった。 アンリは恐る恐る音源に目を向けると、そこには人がいた。

「32&¥3¥shs!」

「・・・・・・・・・・・・はぁ?」

目線の先にいるこの人はなんと言ったのか?フードでよく分からないが、背丈と声色で女性だという事は分かった、なぜ現れたのか?自分を助けてくれたのか?それとも自分はまだエサの位置にいて獲物の取り合いに巻き込まれただけなのか?そんなことを考えているとアンリは自分の視界がどんどん狭まっているのに気がついた、気付いてから意識が飛ぶまでに2秒もかからなかった。




「・・・・?・・・どこだここ?」

アンリは木造の小屋のベットで寝かされていた、ベットから身を起こすと微量の痛みが走った、よく見るとアンリの胴体には先ほどのラプトル(仮)につけられた傷をなぞるように包帯が巻かれていた。しかし、右足を見ると包帯どころか傷一つ見当たらない、アンリが不思議に思い右足をマジマジと見つめていると、小屋のドアが勢いよく開く。

「fjdjsjhs?」

「やべ、外人さんか?」

見れば、声の主はハチミツ色の髪を先っぽで縛り、束ねた部分を肩に下ろした若妻のような髪型に、少し吊り上がった碧眼をまっすぐ自分に向けていた。

「ええ〜と・・・・ハ、ハロー?ボンジュール?グーテンターク??・・・うん、伝わって無いね♪」

アンリは自分の貧相な語彙力をあらん限りぶつけるが、相手には暖簾に腕押しのようで全く反応を示してくれない。 仕方なく、ジェスチャーで言葉が分からない節を伝えるが、それさえも通じているのか疑問だった。

「jdjwjsj!・・・・hsj」

またも訳のわからない単語を発した少女の体は、何かの言葉を発したあと、少女の体の周りが白く淡く光だし、光は少女の服から露出している肌の部分に水路のような線を形作っていく。 すると、少女はその薄く光る手をアンリの頭に乗せる。

『キdjdjエjskx?』

「!・・・いまの・・・」

アンリの脳内で突如エコー掛かった女性の声が響く、その声はさっき確実にアンリの知る言語を発した。

『キコエjfd?』

「!、まさか・・・」

さらに少女はもう一度アンリの脳内に語りかける。

『キコエル?』

日本語覚えたてのカタコト外人のような発音ながら、今度は確実に「聞こえる?」と目の前の少女は脳内に問いかけてきた。

「あ、あぁ!聞こえた!聞こえた!」

それに対してアンリはこの訳のわからない世界に来てから初めて言葉の通じる相手に歓喜しながら、このチャンスは逃すまいと必死に伝わった旨を相手に伝える、 すると今度は相手が聞き取れてないようで、若干首をかしげる、しかし、アンリは負けじと質問を投げかけて続ける。 それに対して、相手も不完全ながらアンリのそれに答えていく、そうした会話の反復を続けていくうちに互いの言葉を聞き取る精度が次第に上がっていきたのが手に取るように分かってきた。それから数時間後・・・



「あぁ〜もう一度おさらいするぞ?」

疲労で目に隈が出来たアンリが目の前の少女に語りかける。

「俺の名前は、繭裂アンリ、ちなみに性が繭裂で名はアンリだよろしく」

今日で何度目かになるかわからない自己紹介をアンリは告げる。

「リラ・クレチマス・ドグラグディウス、ファーストネームはリラよ、よろしく」

「はいヨロピク〜・・・・・んで、かさねがさね聞いて悪いけどね?"日本"って国は知ってる?」

「何回も言ってるけど、知らないってばそんな国、あんたの話を聞く限りじゃえらく発展した国みたいだけど、そんな栄えてる国なら、どんな馬鹿でも名前ぐらいはしってるわ、それが聞いたことがないっていうなら存在すらしないと思うわ?それに"ユーラシア大陸"だっけ?まずそんな大陸も聞いたことが無いわ、ちなみに私たちのいるこの場所は"ソル大陸"その西部に位置する国、"アルデーオ王国"って所よ」

ユラリっとまたもや意識がフェードアウトしそうになったアンリは頭を手で支えることでかろうじで耐える。

「あ、そうそうあんたの着てた礼服みたいな面白い服、白い方はなんとかなりそうだけど上着あれはもうダメね、ズダズダだもの」

「・・・・・一張羅なのに・・・・フフ・・帰ってもワイシャツだけで面接に行けと?・・・というかそもそも帰る場所がないと?・・・・フフフ・・・・・フゥッ・・・・・・・」

彼は会社の最終面接を受けに来ただけだった、なのに、突然意識を失い、目を覚ました場所は地球のどの地理にも載っていない謎の場所、そんな摩訶不思議な場所で謎の生物に危うく殺されかけ、そんな危ないところを救ってくれた少女からは、自分には帰るべき故郷も無いのだと間接的に告げられた。 そのことまではまだ意識を保てた、しかし奇跡的に帰れたとしても彼のなけなしの財布を叩いて捻出した、自慢のスーツは森の中で無惨に散った、そのあまりにもしょっぱい事実がアンリのギリギリの精神にトドメを刺し、意識はついに家出してしまった。

「!・・・ちょっと!?大丈夫!?」

リラと名乗った少女が痙攣するアンリの体を支える。そんな彼は最後に言葉を絞り出した。

「ハハ・・・・・・たまんねぇなぁ・・・・・・・・・・・ウウ」

繭裂アンリ、彼は実に不幸な男だった。


いや〜、アンリ君も災難なやつで…

ということで!『君に誓うその言葉』記念すべき第1話どうだったでしょうか?

キッツイご指摘「ふむ」しながら待ってます!!

では第2話でまた会いましょう!ペン!!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ