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閑話〜飴を作る〜

本編に関係ありません。

シャロンちゃん失恋後の話?です。

リリア視点なので、閑話となってます。

飴が難しい…。

喉飴に使う薬は


ニジンの根の乾燥粉末、

カリの実のエキス、

マヌー


と、いたってシンプルなものにしたのだが…。

飴を焦がしてしまったり、

粉末がダマになってしまったり。

とても難しい。

学校で使う予定だったが、

在学中に仕上がるのか怪しいところだ。


カール先生は


「お菓子は専門外です。」


と言ってとりつくしまもない。

困った時のシャロン先生!

ということでお願いしようと思ったのだが…

シャロンちゃんは昨日失恋したばかり。

飴など作っている元気はないだろう。

そう思ってそっとしておこうと

思っていたけど、

本人が


「こういう時はなんかしていた方が

気がまぎれるの!」


といって協力してくれた。

しかも、なぜか水飴を作るところからやるそう。

シャロンさんや…

本気すぎやしませんか…?

私は作り方がわかって助かるけど。


まず麦を発芽させる。

ここはシャロンちゃんが

成長促進の魔法でやってくれた。

…そんなのできるんだね。

そして乾燥もシャロンちゃん。

すいません、できなくて。

これは自分でやる時は太陽の力を

使います。はい。


「お芋とかなんでもいいみたい。」


といいながら、シャロンちゃんは

サツマイモみたいな甘い芋を潰して炊いた。

ドロドロしていてこのままではきっと美味しくない。

適温に冷ました後、

その中にさっき発芽させた麦をいれ保温し半日。

できたものを何度も濾して煮詰めると飴ができた。


…1人でできる気がしない…

水飴は買うべきな気がする。

もしくは高くても砂糖を。


保温している間にシャロンちゃんは

小さなすり鉢を持って来て、

ニジンの根の粉末をさらに細かくして、

ふるいにかける行為を繰り返ししていた。


「ふるいにかけないからダマになるの!」


…怒られた。


そうして細かくなった粉末に

カリの実のエキスとマヌーを

少しずつ混ぜる。

綺麗なオレンジになった。


「わー、すごい!」


「誰だって手をかけてばできるよ?」


今迄のは手抜きだったってことね…

でも、シャロンちゃんのやり方見たら、

自分がいかに手順を飛ばしていたか…

そう思えるほど時間がかかっていた。


「最後にこれを混ぜて煮詰める!

焦げに注意。

固くなって来たら、

熱いうちに形成して出来上がりっと。」


丸くするのは無理だったので、

棒状にして切る事にした。

冷ます時の氷魔法は自分でやった。

むしろこれくらいしかやってないともいう。

研究室で作る時は自分で全部作る為に、

シャロンちゃんに

コツをちゃんと教わっておく。


「とにかく丁寧に。時間をかけて。

一気にやろうとしないこと!」


「わかりました…。」


ちゃんとメモしておこう。


試食してみると、

優しい甘さの飴だった。

美味しい。


「シャロンちゃん、

まだ魔法薬学好き?」


ふと気になって聞いてみた。


「うん。カール先生も

今は男性としてはどうかと思うけど、

先生としてはちゃんと尊敬してるし。

魔法薬学は楽しいから好き。」


「そっか。よかった。」














読んでくださってありがとうございます!

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