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79.玉の輿らしいです

「緊張したけど、楽しかったなー。」


「…そうだったんだ。

私も今度見にいこうかな。」


「でも、忙しいんでしょ?」


「少しくらい出かけるくらい…

やりくりすれば…」


マリーダの顔がげっそりしている。

研究が忙しいらしい。

というのも、

マリーダは研究でリーブラを

使う事にしたためだ。

半年ほどやって来た事が

最初からやり直しになったので、

巻き返す為に必死だった。


リーブラは彼女(ミアッキ)の事故後しばらくして、

流通が可能になったことが公になった。

それまではどのような条件下で乾燥を行うと、

流通ができるようになるのかを調査したりしていたらしい。

そのせいで流通や実用法の研究が遅れていた。

が、先に流通をさせて実用方法は多くの研究者に

託すことにしたんだとか。

ぶっちゃけ丸投げっていうんじゃない?

って思ったのは私だけだろうか。

ルーロウ校長の仕業か…?


「でも、無理までして来る必要は…」


「いや、息抜きでいこうと思って…。」


「それなら歓迎!」


話しながら私は飴を混ぜていた。

私の飴にはリーブラは使わず、

ニジンの根のすりおろして乾燥した粉を

そのまま入れることにした。

乾燥が魔法で出来ない私は

天日で乾かす事しか出来ないので、

乾燥までの間は飴の作り方を研究している。


「君の美貌を世に広めるのは正義だが…

僕だけの女神で無くなるのが…」


マリオが口を挟む。

誰が君だけ女神だと?

マリオのこと空気扱いしてたけど、

しっかり聞いてたんだ。

巫女見習いのこと、自分でバラしちゃった感じだ。


「僕の領でも是非、演目をやって欲しいものだ。」


「領?」


「僕の父は領主だからね!

大陸最大の踊り場もある領さ。」


わーお…お金持ちだ。

この人のお誘いに乗れば玉の輿だね。

乗らないけどね!!


「でも、まだ巫女になったわけじゃないから…」


「リリアならなれるよ。」


マリーダは言い切った。

なんだか嬉しい。


「君の美しさがわからないやつは

神に祈る資格はない。」


マリオ、それは言い過ぎだ。







部屋に帰ると窓に羽がぶつかっていた。

黒幕からの手紙!


【説明面倒だから

プミロア姉に聞いて。


追伸、返事書いてる途中に

手紙よこさないでくれる?】


は?面倒だと?

人のこと巻き込んでおいて!

プミロアって誰だよ!


プミロア?なんか聞いたことある気が。

プミロア…プミロア?

あ、アイリさんが巫女してた女神様!

妹がいたのか…。

それに女神の仕業ってやつなのか。

俄然なぜチートじゃなかったんだと説教したくなるけど、

面倒とかいう女神がチートになんかしないよね。

とにかくプミロア様に会わなきゃならなくなった。

できれば巫女になるのはプミロア様に決めた。

スカウト、来てくれるといいんだけど。


でも、後日、シャロンちゃんに

プミロア様のことを聞いたら、


「妹なんて聞いたことないけどなぁ…」


だって。

だから誰なんだ。

せめて名乗って欲しい。














読んでくださってありがとうございます!

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