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76.無双

友人が伝説の存在だったら誰だって驚く。

今迄驚かなかった人が多かったのがおかしいのだ。

シャロンちゃんは理解しようと頑張ってくれた。


「ごめんね…今迄黙ってて。」


「うぅん…でも、なんで?

言わなくてもなんとかなったんじゃ…。」


「2人には知ってて欲しかったんだ…。」


「そっか…。驚いてごめんね。」


「ううん。シャロンちゃん、ありがとう。」


「2人とも、風邪引くぞ。

早く入ろう。」


「「そうだね。」」



職員宿舎の少人数用といえども、

3人で入るには広いお風呂に私達は

はしゃいだ。

さっきの空気が嘘のようだった。


「そういえば…」


シャロンちゃんが口を開いた。


「リリアちゃん、

ニールさんとはどこまで…?」


そういえば、誤解解いてなかった。

船ではジョナサンさんと話したり、

シャロンちゃんもカールさんと話してたから。

それにしても切り替え早くないか?

シャロンさんや。


「だーかーら、あれは兄みたいなもんで!」


「あぁ、こないだの人か。

いい仲なのか?」


エリーちゃんも参加してきた。

違う、違う、そうじゃない!


「確かに強くて、見た目もカッコいいかもしれないけど、

中身はすごーく残念で…」


「…で、好きなのか?」


いつになくエリーちゃんがグイグイくる。

こうなったら。


「エリーちゃんこそ、

エヴァルドルフ君とはどうなのよ!!」


そうね、そうねとシャロンちゃん。

ぐっ、と言葉に詰まるエリーちゃん。

ふふふっ。

流れはこっちのもんだ。


「確かにエヴァルドルフはもう私より強い。

…だからこそ、私は邪魔なのだ。

奴の夢を叶える邪魔になる…。

それに私には国を護る騎士になるという夢が…」


そんなふうに思ってたんだ…。

うつむき、お湯に沈みそうになるエリーちゃん。

その時、浴場の扉が勢いよく開く。


「そんなことで悩んでいたのか、

最近迷いがあると思ったんだ!」


湯けむりの先にはリンダ先生が仁王立ちしていた。

…脱ぐとすごいんです、だ…

羨ましい…って、違った!


「リンダ先生、なんで?」


「職員用だからな!

私が入ってはいけないということはないだろう?

様子を見にきたら、何やら騒がしかったしな。」


…はしゃぎすぎたか。すみません。


「魔物ハンターだって

立派な国を守る仕事じゃないのか?

エリー、おまえの夢である騎士というのは

ただの階級の騎士のことなのか?」


エリーちゃんは眼を見開いた。

リンダ先生は構わず続ける。


「エヴァルドルフは言っていたぞ。

ある人の背中を任せて貰えるように、

強くなりたいと。

あいつは色々覚悟を決めたみたいだぞ。」


言い終わると、先生はかけ湯をして湯に浸かる。


「あとは自分で決めるんだな…」


「先生、ありがとうございます。

目が覚めました。」


なぜお礼をいうエリーちゃん。

私にはさっぱりなのだが。

でも、これでくっつくかもなのか…?

それならいいや。

エリーちゃんもさっぱりとした顔をしていた。


「いい湯だな…」


リンダ先生が呟く。


「ところで、リリア。

おまえはあの弟君とはどうなんだ?

さっきの話だと、いい仲なのか?」


リンダ先生、そこも聞いてたんだ…。

結局3人からものすごい詰問にあって、

のぼせてしまった。








読んでくださってありがとうございます!

リンダ無双です。

とりあえず卒業前にエリーとエヴァルドルフは

どうにか片付けておきます。

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