74.本当に大丈夫?
船の中でジョナサンさんから
巫女さんの話を聞いた。
やはり、狙い目?は女神様の巫女らしい。
私の歌っていた歌の雰囲気や、
最近になって巫女を探し始めたところがあるから。
コレは以前シャロンちゃんが言っていたことだ。
キアバは商人連が人集めの為に
巫女の演目に力を入れている
ということも教えてくれた。
だからいつも天の日は演目やってたのか
と納得した。
趣味じゃないんですねって聞いたら
ジョナサンさんは半分以上趣味だよと答えていたけども。
「君の歌が気に入ったから、
力になるよ。
歌う場所の提供とかね。
だから、ご贔屓筋第一号ってことで!」
どうやらファンがついたようだ。
しかも結構な大物が。
ご好意はありがたく受け取って
活用させていただきます!!
巫女になるためだもんね。
ジョナサンさんとニールさんも私が
席を外している間も話していた。
私の護衛するのはいいけど、
ニールさんは今フリーター状態なはず。
雇うほどお金ないんだけど…?
そんなこんなでキアバに着いた。
カールさんとシャロンちゃんは
進展したんだろうか…。
多分してない。カールさんだもん。
ジョナサンさんにはまた休日に会う約束をして
お別れした。
私達は魔法学校への馬車に乗り換えだ。
「ニール、お前はどうするんだ?」
「ルーロウのじっちゃんに
挨拶しに行くわー。」
「?クラリティ大陸に
行くんじゃなかったのか?」
「予定変更〜。」
軽く言って、一緒の方向へ。
そんな軽くていいの?
もしかして、私のためだったりする?
「ニールさん、ホントに大丈夫なの?」
「えーの、えーの。
行ったとこで、なーんも決めてへんもん。」
大丈夫なのかしら…?
違う意味で。
馬車に乗り込む前にシャロンちゃんが、
「男性2人隣同士だと狭いかと。
私とリリアちゃんが向かい合わせになるよう座ります。
その方がリリアちゃんとお話しやすいですし、
狭くないと思います。」
とか、にっこり笑って言う。
とか言って私とは話さないくせに。
カールさんの隣に座りたいだけでしょ?
カールさんはそうですねとだけ言って
一番に乗り込む。
シャロンちゃんは嬉しそうに隣に座った。
シャロンちゃん、健闘を祈ります。
案の定、
道中はシャロンちゃんはカールさんとお話中なので、
ニールさんに今後の話を聞いた。
「ホンマはクラリティ大陸で
魔物ハンターにでもなろかなーって。
でも、ホーリーテイルで仕事探す方が
ええと思ったんや。
家もその方が近いし。」
あくまでも私のためじゃないとな。
「それに船乗ってる間
ジョナサンとも話して、
商人連で仕事してもええって
なってなー。」
もう仕事見つけてた!!
「でも、商人のことはわからんから
まずルーロウのじっちゃんに
会って相談してみよかなーって。」
本当にさっきと同一人物なのか。
根は真面目なのよね、この人。
そんな話をしていると、
魔法学校に着いた。
「ジョナサンのとこ行く時は一緒に行くからなー!」
ニールさんはそう言って、
カール先生とルーロウ校長のところに行ってしまった。
シャロンちゃんは満足そうな笑顔を浮かべていた。
隣に座って話せただけで満足しちゃってない?
本人に聞いたら
「今まで会えもしなかったんだから!」
だって。
本人がいいならいいのか…な?
読んでくださってありがとうございます!
一気に進めるって言いながら、停滞中です。
すいません。