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7.世界の迷い方

昆布(仮)で栄養補給。

この昆布(仮)満腹になるのは早いんだよね。

岩場に戻ると陽はまだ高い。

明るいうちに本でも読んでみようかな。


ペラペラと本をめくる。

装丁は立派で百科事典みたいな感じ。

紙は私が知ってるのより分厚い。

やっぱり水に浸かった為、滲んでる。

読めなくはないページが多数ある本が数冊、

全く読めない本が大半だった。

読めない本もタイトルは皮を焦がして書いているらしく、

タイトルだけは読めた。


滲んでる本が手に入っただけで得た情報がある。

それは人とマーマンは共通の文字を使っているという事。

リリアさんの遺書と同じ文字で私にも読める。

人とも意思の疎通が取れる確証が得られたんだ。

これで言葉がわからなくて警告に気づかず、刺されたり、攻撃されるってことはない。

この手の事件は私のいた世界でも多かったし。

アイドルを目指す上で、安心要素を一つ得たわけだ。


滲んで読めない本のタイトルで私がワクワクしてしまう情報も手に入った。

この世界には魔法がある。

魔法大全とか薬草大全という本があったからだ。

魔法大全は私が一番最初に開いてしまった本だ。

適当に取った本がこれだったとはいえ、かなりもったいないことをしてしまった。

海中で開かなければ読めたかもしれない。


魔法が使える歌って踊れるアイドルとか…人気出ないわけないもんね。

はっ!今絶対悪い顔になってた。

アイドルそんな顔しちゃいけない!折角美少女になったんだし。

生きてく上で回復魔法とかあれば覚えたかったのもあるんだけど。

もう読めないからしょうがない。諦めるほか無い。


次に辛うじて読める本だ。

世界紀行という本があった。

全くと言ってこの世界のことを知らない私にはかなり重要な本。

地図みたいな図が滲んでるけど、なんとなーくな形がわかる。


卵にヒビが入ったみたいな細長い陸地の中に4つの大陸が入ってるような地図だ。

切れ目ないのかな。これ、

繋がってるとしたら外のの海に行くには陸に上がらないといけないってやつだ。

フラッシュさんが東の果てには泳いでいけないって言ってたの、

このことなのかな。

ところで、ここってどの辺なんだろう?

東じゃないってことは西の海の名前を探す。

西の海はクラーミストとミナシーという名前しか無い。

どっちかの説明を読めば分かるだろう。多分。

多少滲んでるけど、文章の流れでなんとか読めるだろう。


「えーと、クラーミスト。

この海域にはクラーケンをはじめとする亜人が存在すると言われている。

その証拠としては海域の魔力が多いことや

海域に入ると謎の…攻撃を受けることがある。

そして、この海域の魚は…しゃべる。」


マーマンのことは書いてないけど、亜人といえば亜人だよね。

ほかの海の魚は喋らないのか。少し安心した。


「攻撃を受ける上に、喋る魚は販売できない為、漁には向かない。」


そりゃね。喋る魚食べるのは向かない。用途としたらペットくらい?


「身を隠すには向いているが、よほどのことがない限り、踏み入らない方が良い。」


そうだね。


…この表記がここだとしたら、人間には滅多に会えなくない…?



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