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69.夢の中で

夢を見た。

私はハルカの姿だった。

むこうにはリリア。


泣いている?


近寄ると、しきりに

「私のせいだ」

と言いながら泣いていた。


「なんで?」


思わず、私はリリアに声をかけた。


「私がリーブラなんか使わなければ、

ミアッキさんは魔物発生なんかさせなかった。

カールさんも怪我をせずに済んだ」

と喚いていた。


私は思わず、


「あんたバカなの?」


と言ってしまった。

ポカンとした顔をするリリア。


私は以前に聞いた話、

つまり、受け売りなのだが、

思わず説教してしまった。


「なんでもかんでも自分の所為(せい)だって

いうのは傲慢なの!

自分のやったことが全員に影響するなんてありえないの!

あんたにはそこまでの力があるの?

そりゃ、多少は自分の所為(せい)かもしれないし、

全く責任を感じないのは問題だけどね?

なんでもかんでも自分の所為(せい)っていうのは

思い上がりも甚だしいのよ!」


一息で言ったので、ゼーハーしてしまった。


要は責任を感じすぎるなってことなのだが、

ネガティヴに考えすぎる人には

キツイ言い方になってしまったかもしれない。

今の自分に対する苛立ちみたいなものが

混じってしまっていた。


「ハルカはすごいね。

強いし、ちゃんといろんなことを分かってる。

私は弱くて…ずっと眠っていたの。

ハルカのことはずっと見てた。

私のためにもって頑張ってくれるハルカの気持ち、

すごく嬉しかった。」


「ずっと見てたって…?」


「でも、よくわからない手紙でハルカが怒っちゃって…

私のために頑張ってくれた人に悲しい思いさせちゃって…

その手紙は私じゃないって伝えたかった。

このままじゃダメだって頑張って出てこようとしたら、

その矢先にこんなことが起きちゃった。

もう、全部自分の所為(せい)だって。

私が関わるとやっぱりろくなことがないんだって

思っちゃったの。」


よくわからない手紙?

あぁ、リリアからの…?

私じゃない?


「リリア?リリアなの?」


「そうだよ。リリアだよ。

はじめまして?じゃないね。

ずっと一緒だったんだもん。

なんていったらいいのかな。」


リリアはむこうの世界になど行っていなかった。

私と一緒にいたのだ。

今までのいろんな違和感はリリアの影響…?

それに…

あの手紙の人は誰だったというのか。



「少し疲れちゃった…」


うっすらとなるリリア。

ちょっと待ってよ!

まだ聞きたいことは山ほどあるのに!


「また今度、お話しようね…。」


私は目を覚ました。

朝だった。

今のは夢?…なの?

確かめる術はない。

確かめられるとしたら、

あの手紙の主くらい。


とりあえず私は、

【おまえこそ誰なんだ!!】

と書いた手紙を正体不明の

黒幕に送りつけることにした。

黒幕なのかはわからないけど、

そう呼ぶことにした。






数日後、

リンダ先生とカールさんのお見舞いに行ったら、

足が少し戻っていた。

部位欠損は治らないんじゃ…?


リンダ先生と2人で


「「どうなってる(んだ、んですか)!!」」


詰め寄ると、


「クラーケンの足は再生するぞ。

言ってなかったか?

大したことないって。」


だそう…。

あー、確かに聞いてはいませんけど。

大したことないって言ってましたけど。

校長が休職させてたのも、

足が治るまでってことだったのか…。


リリア、やっぱり全部が全部自分の所為(せい)

ってことはないよ…。












読んでくださってありがとうございます!

クラーケンの足は再生可能。

タコの足は実際再生するらしいです。


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